2016年02月17日

山梨県知事就任1年、リニアを山梨県発展に生かせるか(報道記録)

リニアを山梨県発展に生かせるか 知事就任1年、問われる指導力(産経新聞山梨版 2016.2.17)

 後藤斎知事は (2016年2月)17日、就任1年を迎えた。第2子以降の3歳未満児の保育料無償化を全国の都道府県で初めて決めるなど一定の得点をあげたが、「県人口100万人構想」「県立高等専門学校(高専)設置」など公約の柱が修正に追い込まれる場面もあった。知事にとって新年度は「リニア環境未来都市」の整備方針を決める重大な年だ。オール山梨による“総力戦”でリニアという好機を県発展に生かせるか。指導力が問われそうだ。

(前略)
 新年度は知事選公約で最大の重要政策とされ、昨年_2015年8月に県検討委員会が設置された「リニア環境未来都市」に、注目が集まりそうだ。【参照・リニア環境未来都市推進室
 県は28_2016年度末までに整備方針を決めるとしている。
 同構想は、39_2027年(予定)のリニア中央新幹線暫定開業(品川−名古屋間)までに、甲府市大津町の24ヘクタールの田園地帯に県と市が開設する「リニア山梨県駅」の周辺整備だ。
 新駅の外縁部で新産業誘致、住宅や商業施設、地産地消型の発電設備や、総合球技場の整備などを行うとしている。
 横内県政では、JR甲府駅周辺の衰退を心配し、リニア新駅関連の開発は駅周辺の24ヘクタールで公共施設を中心とした整備にとどめる考えだった。
 後藤知事はこの方針にとどまらず、周辺エリアに民間資本を誘致し、人や産業の集積をはかろうとしている。

 これに対して、自民党県議からは早くも「甲府駅周辺の“地盤沈下”の問題で後藤県政は相当、苦しむのではないか」との声も出ている。
 「県は速やかに全体像を示すべき。知事就任から2年もかけて、リニア開業に間に合うのか」(自民党県議)との指摘もある。

 地域の将来を大きく左右し、利害の衝突の予想される課題だけに、知事が民意を正しくくみ取り、自らの思いを県民の“総意”に高められるか。これまでと違った手腕が問われている。
(以下略)
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リニアを山梨県発展に生かせるか(報道記録)

「リニアを山梨県発展に生かせるか 知事就任1年、問われる指導力」と題した 産経新聞山梨版 2016.2.17 記事 の記録です。
(編者が年月日を補足し改行など編集しています、リニア中央新幹線に関する部分のみ引用)

 後藤斎知事は(2016年2月)17日、就任1年を迎えた。
第2子以降の3歳未満児の保育料無償化を全国の都道府県で初めて決めるなど一定の得点をあげたが、「県人口100万人構想」「県立高等専門学校(高専)設置」など公約の柱が修正に追い込まれる場面もあった。
知事にとって新年度(2016年度)は「リニア環境未来都市」の整備方針を決める重大な年だ。オール山梨による“総力戦”でリニアという好機を県発展に生かせるか。指導力が問われそうだ。

 後藤県政に対する県政界の評価は多様だ。「公約修正は現実に即した柔軟な対応だ。派手さはないが手堅い」。古巣の民主党県議はこう評価する。
 一方、ある自民党県議は「人口100万人構想、高専、がんの重粒子線治療設備の導入−。すべて進まず“空振り三振”だ」と指摘した。
 知事は公約断念について「計画から実行、成果までには多様な主体が絡み、県だけではできない」と釈明。県全体の“総力戦”で重要政策を実現することを強調する。
 その意味で、新年度は知事選公約で最大の重要政策とされ、昨年8月に県検討委員会が設置された「リニア環境未来都市」に、注目が集まりそうだ。

(中略)
新年度は知事選公約で最大の重要政策とされ、昨年(2015年)8月に県検討委員会が設置された「リニア環境未来都市」に、注目が集まりそうだ。

 県は平成28_2016年度末(2017年3月末)までに整備方針を決めるとしている。
 同構想は、平成39_2027年(予定)のリニア中央新幹線暫定開業(品川−名古屋間)までに、甲府市大津町の24ヘクタールの田園地帯に県と市が開設する「リニア山梨県駅」の周辺整備だ。
 新駅の外縁部で新産業誘致、住宅や商業施設、地産地消型の発電設備や、総合球技場の整備などを行うとしている。
 横内県政では、JR甲府駅周辺の衰退を心配し、リニア新駅関連の開発は駅周辺の24ヘクタールで公共施設を中心とした整備にとどめる考えだった。
 後藤知事はこの方針にとどまらず、周辺エリアに民間資本を誘致し、人や産業の集積をはかろうとしている。
 これに対して、自民党県議からは早くも「甲府駅周辺の“地盤沈下”の問題で後藤県政は相当、苦しむのではないか」との声も出ている。
 「県は速やかに全体像を示すべき。知事就任から2年もかけて、リニア開業に間に合うのか」(自民党県議)との指摘もある。
 地域の将来を大きく左右し、利害の衝突の予想される課題だけに、知事が民意を正しくくみ取り、自らの思いを県民の“総意”に高められるか。これまでと違った手腕が問われている。

 ■「目標へは登り方いろいろ」 −−公約の修正もあったが、1年間の総括は  「選挙前に考えられることを117の公約に掲げた。知事になり具体化する際、いろいろな意見を聞けば当然、(目標は)一緒だがプロセスはさまざまだ。富士山頂への登り方も、御殿場口から、吉田口からなどがある。同じではないか、とこの1年思った」 −−最大の行政課題は  「地域経済の衰退や、地域の活力がなくならない形で全体を盛り上げること。子育て環境の整備、雇用創出など人口減対策を含めた総合計画、総合戦略をやり抜くことに尽きる。平成28年度は、策定した計画を実行する。そして、毎年、事業検証し、立てている数値目標に、どう近づけるか、ということだ」 −−「富士山頂」は人口減対策ということか。  「いや、頂上は『県民全体の暮らしの向上と県の発展』で、富士山の4つの登り口のうち、山梨県側でたくさんの人が登る吉田口が重要施策の人口減対策ということになろうか」 −−残る3つの登山道にあたる政策は  「そんな難しいこと聞かないでよ(笑い)」

(記事の後半は質疑応答ですが、最後のみ引用しておきます)
−−県政の役割とは
 「住民に一番近い市町村の行政サービスの全体を束ねて、後押しするのが県の役割だと思う。多様な分野に対して、メッセージを込めた事業メニューを示し、活用していただく、ということだ」(松田宗弘)

基礎自治体と呼ばれる市町村の行政サービスの全体を束ねて後押しするのが県政の役割という後藤知事の見解は理解できますが、市町村にはその能力が無いから県政がメニューまで示すとも受け取れます。
甲府市中心市街地活性化事業を観てきた時、何故これほど県庁がしゃしゃり出るのかと私は訝しく思ったのですが、どうやら県庁さんのスタンスを私は誤解していたようです。
この問題は奥が深いので、いつか整理したいと思います。

市町村は基礎自治体の権限では解決できない問題に県政の対応を要請する、県政は県全域に関わる問題を認知し解決する、県独自の施策では解決できない問題については国政による対応を求める。
すなわち主権者国民への対応としては下から上に(下意上達)であって上から下に(上意下達)では無いと私は思うのです。しかし上意下達は国是だと考えればリニア新幹線事業の体たらくも理解できます。

「由らしむべし 知らしむべからず」
「子曰 民可使由之 不可使知之」
「人民をこれ(政道)に従わせることはできるが、一人一人にその内容を理解させることは難しい」
社会の実態としては「上意」も「下意」も何らかの組織の「意」として発せられます。組織の構成員全てがその「意」を理解するための根本には教育があるでしょう。もしも山梨県が「由らしむべし 知らしむべからず」な社会であるなら教育のあり方が間違えているのです。
リニア中央新幹線事業を進める山梨県は「知らしむべからず」な社会なのでしょうか。

posted by ictkofu at 21:00| Comment(0) | 山梨県