2018年06月27日

JR東海が2017年度における都県別環境調査の結果等を公表、山梨県だけ別扱いです

2018.07.31 山梨県環境影響評価条例第38条第1項に基づく中間報告書が公開されました この件は改めて別記事にする予定です。

JR東海のプレスリリースで 2018.6.26 平成29年度における環境調査の結果等について が公表されました。

2018年6月26日
東海旅客鉄道株式会社
平成29年度における環境調査の結果等について
境影響評価書(平成26年8月)」に基づき、事後調査・モニタリング等の環境調査や環境保全措置を実施しており、その結果について、年度ごとに都県別にとりまとめ、関係自治体等に送付しています。
今回、平成29年度における環境調査の結果等をとりまとめ、関係自治体等に送付しましたのでお知らせします。

1.送付した資料
 ・平成29年度における環境調査の結果等について【東京都】
 ・平成29年度における環境調査の結果等について【神奈川県】
 ・平成29年度における環境調査の結果等について【静岡県】
 ・平成29年度における環境調査の結果等について【長野県】
 ・平成29年度における環境調査の結果等について【岐阜県】
 ・平成29年度における環境調査の結果等について【愛知県】

※山梨県については、山梨県環境影響評価条例に基づく中間報告書を今年度中に関係自治体に送付する予定のため、「平成29年度における環境調査の結果等について」は送付していません。

2.その他
 ・資料については、当社のHPに掲載します。

「当社のHPに掲載」を上のリストにリンクしてあります。30〜40 MB のPDFファイルなのでそれぞれ別ページで開くように設定しました。

山梨県環境影響評価条例 に基づく中間報告書を提出するというのは今回が初めてです。
これまで2回、下記のように他都県と同様に処理されています。
 2017.06.28 平成28_2016年度における環境調査の結果等について【山梨県】
 2016.06.28 平成27_2015年度における環境調査の結果等について【山梨県】
この件について山梨県政から県民に対して何らかの説明がある(既にあった?)と思いますので県庁ホームページからの発信情報に注意します。JR東海は「今年度中に関係自治体に送付する予定」と書いていますが、全体の文意からみると「今年度中に山梨県に送付する予定」と書くものでしょう。

続きがあります・・・
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posted by ict工夫 at 22:47| Comment(2) | 環境影響

2018年06月23日

飯田市議会リニア特別委が市の住民対応について要望書を提出

リニア「丁寧な住民対応を」 飯田市会特別委(信濃毎日新聞 2018年6月22日)

 飯田市議会リニア推進特別委員会(8人)は(2018年6月)21日、リニア中央新幹線の関連整備事業に伴う移転といった住民不安が解消されない状態が続いているとし、要望書を市に提出することを決めた。特別委が市に要望書を提出するのは初めて。地域住民への丁寧な対応など4項目を約束するよう求める。

 県内駅などリニア関連整備事業が集中する地域の一つ、同市座光寺地区の湯沢啓次議員が同日の委員会で動議を出した。湯沢議員は「住民に伝えるべき情報の不足などから、将来の生活設計や移転に対する不安が一向に払拭されない」と主張。「こうした状況の解決なしにリニア事業は進まないということを強く認識し、具体的な対応を早急に約束してもらいたい」と訴えた。

 湯沢議員や井坪隆委員長によると、要望書では、移転を迫られる住民それぞれの事情に沿った支援のため、市職員の担当制を検討することや、全庁的な連携体制の構築などを求める考え。住民説明会での情報の伝え方も見直すよう求める。(2018年6月)26日に市側に提出する予定。

飯田市議会議員委員会別名簿 には「リニア推進特別委員会」の設置当初からメンバーも記載されています。
 井坪 隆(委員長)、竹村圭史(副委員長)、岡田倫英、塚平一成、湯澤啓次、後藤荘一、新井信一郎、村松まり子 の8名と、オブザーバーとして議員2名、永井一英、清水 勇(以上 敬称略)
リニア推進特別委員会・会議録 もあります。
こういう議会情報を明確に知らせていることは当り前だと思いますが、当り前では無い自治体もあるのです。人はさまざま、地域もさまざまです。
信濃毎日新聞記事で良いきっかけを頂きましたので、以前から考えていた事ですが、リニア中央新幹線沿線地域自治体議会の活動状況を整理しておくつもりです。2019年は統一地方選挙が行なわれる年です。

続きがあります・・・
posted by ict工夫 at 23:29| 政治・社会

2018年06月22日

静岡市がJR東海のリニア工事計画に合意、県知事はそれを批判(報道記録)

とりあえず報道記事にリンクしておきます。問題は複雑なので別途整理するつもりです。
静岡新聞やNHKを走り読みした限りですが、22日の静岡新聞が伝えたJR東海と交わした合意書の全文公開を待ちたいと思います。静岡市長記者会見のページ から合意書にリンクされる方法で公開されると良いです。
この件の論点は、静岡市長が県知事・県庁方針との違いがあるにもかかわらず、今回の合意に至った考え方の流れが明確であるかどうか、静岡市としてリニア事業への対応スタンスに変遷があるなら、その経緯が明確かどうかだと思います。
今回の合意で、大井川減水問題は別で単に発生土輸送に関係する道路に住民要望によるトンネルを建設するだけの合意という事なら、合意の様相は全く違ってくるでしょう。
静岡市や大井川地域の皆さんにとっても早急なソース確認が第一のはずです。静岡市が週明けには公開すべき合意書です。

暫定ですが 静岡県知事のコメント 2018年6月22日、リニア中央新幹線サイトの記事にしました。

リニアで静岡市長発言に知事抗議(NHK静岡のニュース 2018年06月22日 19時49分)

20日、静岡市とJR東海がリニア中央新幹線の建設工事に使うトンネルの設置費用をJR側が全額負担することで合意した際に、静岡市の田辺市長が建設に伴う大井川の水量の減少について、「誠実に対応して欲しいとJR東海の社長に申し上げ約束してもらった」などと発言したことに対し、川勝知事が抗議し発言を撤回するよう求めました。
リニア中央新幹線の建設工事をめぐっては、大井川を流れる水の量が減るおそれがあるとして地元の自治体などがJR東海に対して、減少した水量すべてを回復するよう求めています。
こうしたなか、20日静岡市とJR東海は、建設工事に使うトンネルの設置費用約140億円をJR側がすべて負担するなどとする基本合意を締結しました。
その際、田辺市長は「大井川の中下流域への配慮をして誠実に対応することをJR東海の社長に約束してもらった」と発言していました。
この発言に対して川勝知事は22日コメントを発表し、「水問題の本質を全く理解していないも同然だ」などとして、これらの発言の「撤回を求める」とともに強く抗議するとしています。
その上で川勝知事は「JR東海の誠意ある対応を求める交渉に粘り強く取り組んでまいります」とコメントしています。
川勝知事から大井川の水問題について発言の撤回を求められたことについて、静岡市の田辺信宏市長は「県からのコメントについては内容を確認の上、適切に対応させて頂きます。中央新幹線の建設工事に関する課題は合意書の締結によりすべて整理されたものではありません。環境問題、特に大井川流量減少対策については、県および大井川流域の関係市町、利水者の皆様と連携しながら引き続きJR東海と協議して参ります」と文書でコメントしました。

流量減対策へ影響懸念 県など、静岡市のリニア工事合意受け(静岡新聞 2018/6/22 07:38)

 リニア中央新幹線南アルプス工事に関する静岡市とJR東海の基本合意を受け、県や大井川流域の市町に、流量減対策を巡るJR東海との交渉への影響を懸念する見方が広がっている。県は合意の内容を慎重に見極め、近く見解を明らかにする方針で、流域市町は行方を注視している。
 「オール静岡の態勢でJR東海絡みの問題の交渉をしていく」。川勝平太知事は19日の定例記者会見で、市町と一体になって大井川の流量減対策をはじめとする交渉に臨む意向を示した。静岡市とJR東海の基本合意の発表は翌20日。県にとっては決意表明の直後に冷や水を浴びせられるような展開となった。
 合意は静岡市内の工事車両通行ルートのトンネル建設に関する内容が中心で、静岡市やJR東海が県に事前に報告する義務はない。大井川の流量減対策についても、利水団体に配慮した一文があるとして、静岡市の担当者は「今後もしっかり対応してほしいとJR東海に働き掛けていく」と強調する。
 ただ、県側には「静岡市だけと向き合えばいいというJR東海の分断工作」(幹部)との見方も出るなど不信感がのぞく。
 大井川流域の首長も合意による影響を懸念し、県の対応を注視する。島田市の染谷絹代市長は「県、関係自治体、利水者が連携を密にして取り組むことが必要」と強調。焼津市の中野弘道市長は突然の発表に戸惑いを見せ「合意内容は聞いていない。流域のことは県にもお願いしている」と話す。川根本町の鈴木敏夫町長は「静岡市だけでなく、大井川流域の多くの市町が関係する話。抜け駆けで静岡市だけ地域振興につなげるのはおかしい」と批判した。

JR負担で県道トンネル整備 静岡市の要望受け入れ リニア工事めぐり基本合意書(産経新聞静岡版 2018.6.21 07:01)

 静岡市北部の南アルプス地下を貫通するリニア中央新幹線工事をめぐり、同市とJR東海は20日、市が望む県道へのトンネル整備を同社の費用負担で行うことを盛り込んだ基本合意書を締結した。田辺信宏市長と同社の金子慎社長が共同会見して発表した。約140億円と試算された工事費用は同社が全額負担する。両者間の最大の懸案事項だったトンネル設置箇所について、同社が市の要望を全面的に受け入れる形で決着したことは、大井川の流量問題で対立する県と同社との交渉の行方にも影響を及ぼしそうだ。
 南アルプス工区の工事が始まれば、車両のすれ違いが難しいほど狭い県道を多数の工事車両が通過すると想定される。このため市は、工事現場近くの井川地区の住民の利便性を確保するため、市中心部と井川地区を結ぶ県道に工事車両も一般車も利用できるトンネルを整備するよう要望していた。一方で同社は、川根本町と井川地区を結ぶ市道にトンネルをつくれば住民の利便性は損なわれないと主張。トンネル設置箇所をめぐって意見が食い違っていた。
基本合意では、同社が譲歩し、市や地元住民が求めていた県道側に同社の全額負担でトンネルが設置されることになった。
 会見で金子社長は「南アルプストンネルは最難関工区であり、市の理解に感謝している。意義深い合意となった」とほっとした表情をみせた。一方の田辺市長は「難しい選択だったが、リニア新幹線を国民に供用してもらいたいという思いもあり、ギリギリのタイミングで決断した」と悩み抜いた末の判断だったと強調した。
 基本合意にはそのほか、同社が環境保全に誠実に対応することや、地域振興に協力することなども盛り込まれた。
 ただ、静岡市と同社の合意書には、県や周辺市町が強く望む大井川の流量減少対策は明記されていない。この点について市の担当者は「大井川の流量減少対策は『環境保全に誠実に対応する』の項目に含まれると考える」と述べた。
 川勝平太知事は今回の合意に関して取材に応じ、「JR東海には県も相当厳しいことを言っている。歩み寄るというジェスチャーなのかもしれない」と、県と同社との交渉も進展することを期待していた。

リニア中央新幹線 建設工事、相互連携で合意 静岡市とJR東海 /静岡(毎日新聞静岡版 2018年6月21日)

 静岡市とJR東海は20日、静岡市北部の南アルプスにトンネルを掘削するリニア中央新幹線建設工事について、相互に連携して取り組むことに合意した。田辺信宏市長と金子慎・JR東海社長が市役所で記者会見して明らかにした。県はトンネル工事で大井川水系の流量が減少するとして反対の姿勢を示しており、市と県の対応が割れる形になった。
 合意書によると、JR東海は市中心部と工事現場を結ぶ県道に、工事車両だけでなく一般車両も通れるトンネル(全長約3・7キロ)を新設する。建設費用は約140億円で全額JR東海が負担する。市はトンネルの入り口と出口付近の道路を整備する。JR東海は南アルプストンネルの掘削で生じる残土置き場の造成にも協力する。
 田辺市長は「自然環境の保全と地域振興の命題から悩んだが、答えを出さなければならなかった」と話し、金子社長は「南アルプストンネルは最難関工区で早期の着工が必要。極めて重要で意義深い合意ができた」とした。
 市とJR東海の合意を受け川勝平太知事は20日、報道陣の取材に応じ「合意内容は聞いていないが、南アルプスにトンネルを掘ると水資源に影響があるのは自明。静岡市の問題と水の問題は別だ」と述べた。【大谷和佳子、松岡大地】

リニア工事、県道トンネル整備へ JR全額負担で静岡市と合意(静岡新聞 2018/6/20 17:00)

 静岡市とJR東海は20日、リニア中央新幹線南アルプス工事の工事車両通行ルートについて、同社が市の求めに応じて同市葵区の県道三ツ峰落合線にトンネルを整備し、工事費用も全額負担することで基本合意したと発表した。同日午前、田辺信宏市長と同社の金子慎社長が市役所静岡庁舎で記者会見した。
 同社の試算では、県道トンネル(延長約4キロ)の建設にかかる費用は約140億円。同社は昨年12月、整備費用などの理由から、市と地元の井川地区が要望した県道でなく、川根本町につながる市道閑蔵線へのトンネル整備を提案した。しかし、この提案に田辺信宏市長が「おこがましい」と発言するなど市側が激しく反発。同社は方針を転換し、地域貢献で県道トンネルの整備に協力する意思を示し、費用負担についても交渉を続けてきた。
 同社は交渉の過程で「応分の負担」を主張し全額負担に難色を示していたが、最終的に市の要望を受け入れた。本県は沿線都県で唯一の未着工区間。金子社長は方針転換の理由を「工事を円滑に進め、市との協力関係を築く上で適切な判断」と述べ、早期着工への決意をにじませた。トンネル整備に伴う周辺道路の拡幅や斜面対策は市の負担で工事を行うという。
 市がトンネルの設置を要望していた区間は、急カーブが多く、車同士がぎりぎりですれ違う狭い道路。市はトンネルがあれば事故や交通規制を回避でき、工事関係者や地元住民の安全につながると主張していた。また、南アルプスエコパークの観光振興への効果も期待している。
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posted by ict工夫 at 22:53| 静岡県

6月22日にJR東海株主総会が開催された(報道記録)

JR東海が新体制、「JR入社の役員」が半数に リニア強化へ担当増員 10年ぶり子会社から復帰も (日本経済新聞 2018/6/22 14:14更新)
以下、ポイントのみ引用しておきます。

 JR東海は(2018年6月)22日、名古屋市内で株主総会を開き、取締役の選任など3つの議案を原案通り可決・承認した。同日付で発足した新たな経営体制では「JR入社組」が常勤役員の約半数まで増えた。リニア中央新幹線の建設を担当する役員も増員し、次世代に向けた新体制へのシフトが進む。
 同社は4月に金子慎社長が就任していたが、そのほかの役員人事は22日付だった。同日の株主総会とその後の取締役会を経て、2027年の開業を目指してリニアを推進する金子体制が本格的に発足した。
 今回の人事では、JR東海グループでは10年ぶりに子会社のトップが本体の役員に復帰した。出版社ウェッジの山本雅弘社長が本体の執行役員法務部長に就任。静岡県内で鉄道高架下の開発などを手がけるJR東海静岡開発の小林創社長は、本体の執行役員事業推進本部副本部長となった。山本氏は1988年、小林氏は89年にJR東海に入社しており、2人ともいわゆる「JR入社組」だ。
 87年に旧国鉄が分割・民営化して発足したJR東海は、翌88年入社から新卒採用を開始した。22日以降の新体制では、88〜90年に入社した19人が執行役員を担う。JR東海の取締役と執行役員を含む常勤役員は40人で、約半数がJR入社組になる。
 金子社長を支える副社長陣は昨年度より1人多い4人になる。中でも宇野護副社長は同社として初めてリニア建設を専任で担当。リニアを担当する役員は8人から12人に増えた。2027年の品川〜名古屋間の開業に向けた体制強化だ。
 この日の株主総会は定刻の午前10時に始まった。株主からはリニア談合事件や東海道新幹線の車両の台車で亀裂が見つかった問題、9日に発生した同新幹線車内での殺傷事件などについての質問が相次いだ。
 リニア談合事件を受けた対応については、坪内良人専務執行役員が「発注者としてより公正な契約がされるよう最善の努力をする」と回答。社内に設置した委員会が契約内容を二重チェックする対策などを紹介した。
 総会は午前11時55分に終了した。ピーク時で比較すると、昨年より43人少ない680人の株主が出席。所要時間は昨年より9分長い1時間55分だった。(横田祐介)

奇しくもJR東海の株主総会開催に間に合わせるかの如く、2018年6月20日、静岡市はJR東海の工事計画に同意する事を発表しました。この件は大井川問題なので極めて複雑、委細は別に整理する予定です。
静岡県川勝平太知事は6月19日の定例記者会見で、市町と一体になって大井川の流量減対策をはじめとする交渉に臨む意向を示したとのことです。(静岡県知事記者会見公式ホームページ、ここに掲載されたら確認します。)
その翌日に静岡市長により合意に達したとの発表です。(静岡市長記者会見公式ページ、こちらも同様に確認します。)
私は別件で昨年の株主総会について書いた記事・・・JR東海株主総会での質問 「リニアの2027年の開業は間に合うのか」(2017年06月23日記事)・・・を確認した後、このニュースに気付いたので、今年の株主総会は何日かと確認したら日本経済新聞記事に出会いました。インターネットはやはり宝の山です。

タグ:静岡県
posted by ict工夫 at 21:53| リニア中央新幹線

2018年06月19日

リニア問題を考えるセミナー(ビビール・ビエンプロジェクト)

Facebook_ビビール・ビエン・プロジェクト

名古屋まで 40 分で行ける??
     リニア新幹線って、本当に必要!?
   〜ビビール・ビエンプロジェクト第一回セミナー〜
日時:2018年6月26日(火)18:30〜20:30
場所:東京ウィメンズプラザ
   渋谷区神宮前5-53-67、JR渋谷駅歩12分、東京メトロ表参道駅歩7分
報告:
 奈須りえ(大田区議会議員)フェアな民主主義を大田区から!
 春日直樹(リニア市民ネット・大阪、事業取消訴訟原告団)
 懸樋哲夫(リニア・市民ネット東京)
 佐久間章孔(リニアを考える静岡市民)
資料代:500円
連絡先:ビビールビエン・プロジェクト(vivirbienproject@gmail.com)
(〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19 日本消費者連盟気付)
最高時速505キロ、東京-名古屋間40分という(2045年には東京-大阪間が67分)「夢のリニア新幹線」。
すでに一部で工事が始まっています(2027年開業予定)。
リニア新幹線は、はたして本当に私たちに必要なものなのでしょうか?
まるで弾丸を通すかのように、アルプスの地下をまっすぐに掘りぬいていくリニア。
リニア新幹線ができたら、私たちの生活はよくなるのでしょうか。
私たちが考える豊かさとは、何なのでしょうか。
いま改めて「リニア新幹線」のことを考えたいと思います。
ビビール・ビエン・プロジェクトとは?
ビビール・ビエン、その名前を初めて聞くという方もきっと多いかと思います。
ビビール・ビエンとは、スペイン語で“よく生きる”の意味。
アンデス先住民の伝統的概念から生まれた一つの考え方。
そのエッセンスとなるのは:他者との共生、自然との調和、総体(命あるものないものを含めてこの世にあるものすべて)として豊かさの追求、多様な極の中で生きることを学ぶ、など。
今世紀初めに生まれたばかりの、そしていまだ構築途中のこの考え方がいま、競争による成長を是とする今の資本主義社会の中でもう一つの生き方、もう一つの社会の在り方を模索する人々にとっての一つの指針として注目を集め始めています。

しかし、どんなにすばらしい理念であっても、それを単に理念として語りあうだけでは実際の問題の解決にはつながりません。
私たちは、このビビール・ビエンの考え方を日本社会が抱える様々な実際の問題にあてはめることによってもう一度その問題をとらえなおしてみようという試みを始めました。
名付けて、ビビール・ビエン・プロジェクト。

そしてそのプロジェクト主催としての最初のセミナーに、私たちは、まさに私たちの社会の現実を映し出す鏡と言ってもよいこのリニア問題を取り上げました。
奈須さんには、ビビール・ビエンの基本理念である、自然との共生、総体としての豊さの追求という観点からも含めて、問題満載のリアニア問題に鋭く切り込んでいただきます。
posted by ict工夫 at 21:57| 集会・講演会