2019年11月27日

国交相記者会見 『国土交通省、鉄道局は、サポートできることは支援していく』

リニア開業は予定通り令和9年 国交相「工期の遅れ、検討する状況にない」(2019.11.22 13:5 産経新聞)
 赤羽一嘉国土交通相は22日の閣議後記者会見で、リニア中央新幹線の東京・品川−名古屋間が予定通り令和9(2027)年に開業できるとの認識を示した。
 リニア中央新幹線は、環境対策をめぐってJR東海と静岡県の対立が続き、静岡県内の一部工区が未着工となっている。赤羽氏は全体の工期が遅れる可能性について、「具体的な検討をする状況にない」と述べ、JRが目指す9年の開業には間に合うとの考えを示した。
【以下略】
 その上で、「開業の遅れをJR東海も心配されているのであれば、まずは(県との間で)懸念をしっかりと議論してクリアしてほしい。そのために国交省がサポートしていく」と強調した。
 静岡県の川勝平太知事は国交省とJR東海との3者協議に農林水産省や環境省も加わるよう求めている。赤羽氏は「国交省鉄道局が必要な調整や協力」を続ける中での川勝氏の考えに、「いかがなものなのか」と疑問を呈した。その上で、JRと静岡側の「意思疎通がしっかりと図られることが大事だ」と述べた。

この産経新聞記事を読んで、11月22日の大臣記者会見がアップロードされるのを待っていました。11月25日に公開されたと思いますが、私は遅れて27日に読みました。
会見当日の午後に産経新聞が報じた内容と一致すると考えられる大臣発言を、私には認識できませんでしたが、とにかく静岡県の問題が解決せぬ限りリニア中央新幹線沿線自治体での地域活性化関連の大規模事業計画も手がつけられない状況になることは確かだと思います。

2019年11月22日 国土交通省大臣記者会見(国土交通省サイトでの公開は 11月25日)(以下はリニア中央新幹線関係の質疑応答のみ引用)

(問)リニア中央新幹線についてお尋ねいたします。 今日、相模原市の神奈川県駅、仮称ですけれども、その起工式が行われます。
リニアの中間駅としては初めての着工ということになりますけれども、改めてリニア計画の重要性などに関して大臣の御所見をお聞かせください。
併せて、静岡工区を巡っては、東京・名古屋間の開業時期への影響を懸念する声が出ておりますが、協議推進に向け、国土交通省としての対応方針などもお教えください。

(答)本日22日、リニア中央新幹線の中間駅としては初となる神奈川県駅の起工式が行われます。
リニア中央新幹線は、改めて申し上げるまでもないわけですが、最速で東京・名古屋間を40分程度、また、やがては東京・大阪間を1時間強で結ぶことになります。
三大都市圏間の人の流れを劇的に変え、国民生活や経済活動にも大きなインパクトをもたらすことになると考えております。

加えて、三大都市圏を結ぶ大動脈の多重系化により、災害対応としても重要であると考えているところです。 また、リニアの建設工事につきましては、環境影響評価法や全国新幹線鉄道整備法に基づく手続きを経て進められているところでありますが、今お尋ねの静岡工区につきましては、静岡県が権限を有する許認可の手続きを進めるにあたって、JR東海と静岡県、この当事者同士の間の議論が必ずしもかみ合っていない状況が見られております。
このため、国が議論を整理する立場で、鉄道局が中心となって、調整してきているところです。

いずれにしても、リニア中央新幹線は国民生活や経済活動に大きなインパクトをもたらす重要な事業でありますし、予定どおりの開業への期待も大きいことから、国土交通省としましても、本件工事を含む事業全体が円滑に進むよう、引き続き必要な調整や協力を行ってまいりたいと考えています。
(問)リニアの件で重ねてお願いします。
改めてなのですが、今週、静岡県の川勝知事が記者会見で、協議に農林水産省を参加させるように新たに求めています。
川勝知事は、以前、水管理・国土保全局や環境省の参加を求めた際、大臣は鉄道局を中心にと仰いました。
この件について、もう一度、農林水産省を入れるかどうかという点と、もう1点、リニアの南アルプスの工事というのは3大難関工事の1つと言われ、JR東海の金子社長は、5月以降、このままでは2027年開業に懸念を示しております。
川勝知事や地元が懸念する大井川の流量減少、流域の地下水の減少については、JR東海が、有識者による調査で技術的に問題ないことを示してはいるのですけれども、静岡県側が受け入れずに、技術的に本質的な議論に入ることはできていない状況です。
この協議にさえ入れない状況について、今後、何か打開策はないのでしょうか。
その2点について教えてください。

(答)これはよく御存知だと思いますが、そもそも論はJR東海と静岡県の間での問題だと思っておりまして、静岡県内の流域市町から表流水や地下水への影響についての御懸念がありまして、また、JR東海の地元への説明のあり方への疑問、不満があったと承知しております。
ですから、こうした流域市町の皆さまの抱えていらっしゃる御懸念や御不満を建設主体であるJR東海が受け止めて、両者の意思疎通がしっかりと図られることが大事なので、それがなかなか十分になされていないので、国土交通省は、行司役と言ってよいかわかりませんが、引き続き、必要な調整や協力等を行ってまいりたいと思っております。
ですから、国土交通省として、先ほど申し上げましたとおり、中心は鉄道局がそれをやっておりますので、その中で、川勝知事が環境省や農林水産省ということを言われるのは、ちょっといかがなものなのかなと思っております。

開業の遅れということを当事者のJR東海も心配されているのであれば、まずは両者間で懸念をしっかりと議論してクリアしていただくと。
そのために、国土交通省、鉄道局は、サポートできることは支援していく、こういうことだと思っています。
続きがあります・・・
posted by ict工夫 at 16:05| リニア中央新幹線

日吉トンネル南垣外工区を報道陣に公開した(報道記録)

2019.11.26 リニアのトンネル工事現場を公開(NHK岐阜 19時24分)
2027年の開業を目指して工事が進められているリニア中央新幹線の工事のうち、岐阜県瑞浪市の地下を通るトンネルの工事現場の様子が報道関係者に公開されました。
公開されたのは瑞浪市の山あいの地下を通る全長約14.5キロの日吉トンネルです。
工事は地下約80メートルの場所で行われていて、ドリルで開けた穴に装てんした火薬を爆破させて1日約4〜6メートルのゆっくりとしたスピードで掘り進めています。
日吉トンネルの工事は平成28_2016年に始まり、これまでに890メートル掘り進んだということで、リニア中央新幹線のトンネル本体の工事の様子が公開されるのは日吉トンネルが初めてになります。
リニア中央新幹線はほとんどの区間が山あいの地下を通るため、工事による自然環境への影響や掘削で発生した大量の残土の処分が課題になっています。
JR東海中央新幹線岐阜工事事務所多治見分室の加藤覚室長は「いよいよ、トンネル本体の工事が本格化します。工事の安全や環境の保全を重視しながら、着実に工事を進めたい」と話しています。
2019.11.26 リニアのトンネル工事 初公開(NHK東海 19時37分)
【13分違いでNHK岐阜と同文です。】
2019.11.26 リニア工事、本線トンネルを初公開 岐阜県でJR東海(日本経済新聞 中部・地域ニュース)
JR東海は(2019年11月)26日、岐阜県瑞浪市でリニア中央新幹線の日吉トンネルの工事状況を報道陣に公開した。本線トンネルの公開は初めて。リニア路線の86%を占めるトンネル工事のうち、本線に着手したのは山梨県と岐阜県のみ。長野県では本体工事の一部で本線と地上をつなぐ非常口の工事などが進むが、静岡県では南アルプストンネルの本体工事に着手できていない。
【中略】
日吉トンネルは全長14.5キロメートル。そのうち、今回公開した南垣外工区は7キロにわたり、2018年10月から本線工事に着手した。現時点で890メートルの掘削が完了した。1日平均4〜6メートル掘り進めているという。土砂を掘り出した後、表面をコンクリートとボルトで固定する「ナトム」と呼ばれる工法を採用している。
同工区では、掘削で発生した土砂をベルトコンベヤーで2キロメートル先の発生土置き場まで運ぶ。ダンプトラックを使う場合よりも周辺の道路や騒音などへの影響が小さく「地域の環境に配慮した」(現場の担当者)。トンネル入り口のヤード部分でヒ素などの重金属が基準値を超える土砂と健全な土砂とを選別している。

日本経済新聞記事は発生土処理と汚染土処理の件も報じました。NHKが「課題になっています」で済ませたポイントです。
もう一つのポイント、ウラン鉱床について記事に書いたのは朝日新聞でした。しかし一般記事では無くて 鉄道(テツの広場) という特集・連載カテゴリーに収めたのは何故でしょうか。

続きがあります・・・
posted by ict工夫 at 11:03| 工事

2019年11月19日

神奈川県駅の新設工事における環境保全情報が発表された

JR東海ホームページ で「ニュースリリース」に見つからない時は 「一覧はこちら」 をクリックします。
2019.11.18 中央新幹線神奈川県駅(仮称)新設工事における環境保全について が発表されました。
この記事のリンク先ファイル名は nws002836.html でテキストページのように思えますが、自動リンクされていて表示されるのは単独のPDFファイルです。(以下に部分引用)

中央新幹線神奈川県駅(仮称)新設工事における環境保全について
2019年11月18日
東海旅客鉄道株式会社

1.内容中央新幹線神奈川県駅(仮称)新設工事における環境保全の内容について、以下のとおりまとめました。
 (1)工事概要(施工手順、工事工程、工事用車両台数等)
 (2)計画面及び工事における環境要素ごとの環境保全措置
 (3)モニタリング計画

2.その他資料については、当社のホームページに掲載します。

掲載された「当社のホームページ」が、工事の安全・環境の保全・地域との連携 神奈川県、その「場所ごとの環境保全の計画」 に記載された 「中央新幹線神奈川県駅(仮称)新設工事における環境保全について」 に行き着きます。
これをクリックしてダウンロードできるPDFファイルが詳細資料です。(3,632 KB、31ページ)
建設事業者は 中央新幹線神奈川県駅(仮称)共同企業体(株式会社奥村組・東急建設株式会社・京王建設株式会社)です。

posted by ict工夫 at 00:04| Comment(0) | 工事

2019年11月18日

大井川の水利、静岡県専門家会議の1年(報道記録)

2019.11.18 科学的議論通じJRの不備露呈 リニア水問題、静岡県専門家会議1年(静岡新聞/Yahoo!ニュース配信あり)

 リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川流量減少問題を巡り、静岡県が委嘱した専門家とJR東海の工事担当者が県環境保全連絡会議専門部会で本格的な協議を始めて1年がたった。
流量予測の根拠が薄く、大井川水系の水が県外に大量流出する可能性があることなど、科学的議論を通じてJRの対策の不備が次々と明らかになった。
ただ、行司役を自任する国土交通省主導の新たな協議体の設置が決まり、県関係者は「これまでの議論が骨抜きにされないか」と警戒する。

 JRが昨年(2018年)10月にトンネル湧水の全量回復を表明したことを受け、専門部会は協議を開始した。今年(2019年)8月以降、職員を派遣して協議を傍聴してきた国交省鉄道局は「科学的な知見に基づく議論がされている」とお墨付きを与えてきた。

 JRが2013年の環境影響評価(アセスメント)準備書に記載した「毎秒2トンの河川流量減少」について、山梨県の地質に基づく透水係数(水の通りやすさ)を使って試算したことが、協議を通じて判明した。さらには実態にそぐわない計算方法も採用していて「根拠が薄く、専門家は誰も『毎秒2トン』と考えていない」「毎秒10トンかもしれない」などの受け止めが県側に広がっている。

 工事中の一定期間、トンネル湧水が山梨、長野両県に流出することも明らかになった一方、JRが難色を示す下り勾配でのトンネル掘削が本当にできないのか、静岡・長野工区境界での水の流出対策が適切かなどは議論が進んでいない。JRが公表を渋る資料やデータの不足で議論の限界も浮き彫りになった。

 国交省主導の新協議体がこれまでの議論をどのように扱うのかは決まっていない。地質構造・水資源部会の森下祐一部会長(静岡大学術院理学領域教授)は「知事対JRの政治的対立と捉えず、科学的な論点をしっかりと抑えてほしい」と従来の協議を生かすべきだと指摘。国交省には「監督企業のJRに対し、協議に必要なデータや資料を示すよう強く指導すべきだ」と求めている。

<メモ>県環境保全連絡会議専門部会
 リニア中央新幹線事業の影響について地質構造・水資源と生物多様性の2部会で主に協議している。地質や水資源、生態系などの専門家とJR東海担当者が大井川流量減少や南アルプス自然環境保全に関する対策を議論。流域10市町の担当職員や利水団体の代表者が毎回協議を傍聴し、情報を共有する。環境影響評価(アセスメント)に基づく手続きの一環と位置付けられている。

【参考】
静岡県中央新幹線環境保全連絡会議(静岡県とJR東海の間で交わされた文書も記録されています)
大井川の水資源減少問題の概要(静岡県環境局が2018年8月29日に 「リニア中央新幹線整備に係る大井川の水資源減少問題」 として公開したページにアップロードされているPDFファイルを画像化して私のWebサイトで記録したものです。)
中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書 静岡県(JR東海 平成25_2013年9月)  この準備書中 「8-2-4 水環境 - 水資源」 に記載の 「表 8-2-4-5 河川流量の予測結果」 が減水量を示しています。

続きがあります・・・
posted by ict工夫 at 11:20| Comment(0) | 静岡県

2019年11月17日

中央新幹線工事の進捗状況 2019年9月30日現在

JR東海が公開する「計画の進捗状況」として掲載される「中央新幹線工事の進捗状況」(PDFファイル)を記録しておきます。 今回のPDFファイルは 2019年9月末時点での状況説明です。
中央新幹線工事の進捗状況

前回広報、中央新幹線工事の進捗状況 2019年6月30日現在 では  (40) 名古屋駅 ( 東山線工区 )[ 愛知 ](H31.4)  (41) 第一首都圏 T( 小野路工区 ) [東京・神奈川 ](H31.4)  (42) 神奈川県駅 ( 仮称 )[ 神奈川 ](R1.6) まで記載されていました。
今回の追加は (43) 第一中京圏 T( 名城工区 )[ 愛知 ](R1.7) 、即ち名城非常口のトンネル工区の1件です。(図で一番左の43)

Webサイトでの記事掲載が遅れておりますので、画像をクリックすると別ページで表示するようにしました。画像の横幅は 960ピクセル(px)(一昔前のパソコンのモニターは横幅 1024 px ですから、それと同等以上のモニターをお使いなら全面表示されます。)

それぞれの工区の進捗状況確認はしておりません。

比較が出来るように2019年6月30日公表の工事の進捗状況も表示します。

続きがあります・・・
posted by ict工夫 at 21:32| Comment(0) | 工事