(新聞報道のもとになった記者会見です、別記事として整理します)
山梨県リニア交通局リニア推進課が広報しています リニア山梨県駅(仮称)の駅位置の検証結果の公表及び県民向け説明会の開催について
山梨県議会は 2019年12月18日 が閉会日でしたが、閉会前の議場で知事から報告されたのだと思います。当初の議会日程には無かったので、この知事報告は追加されたものと思います。
前記事・リニア山梨県駅の位置検証の結果公表と説明会の開催 2019年12月24日、記事が前後しましたが、18日の知事発表がこの説明会につながります。
◇ NHK山梨 12月18日 17時42分 知事「リニアの駅は甲府市最適」
『長崎知事は、すでに国が認可している甲府市大津町に駅を建設し、中央市のJR身延線の小井川駅との間をシャトルバスで結ぶことが最適だと判断したことを明らかにしました。』
◇ 日本経済新聞 2019/12/18 18:10 山梨県、リニア新駅は「甲府市大津町」 検証結果公表
『検証は大津町に加え、JR身延線の小井川駅(同県中央市)直結を想定して実施。1時間に上下線1本(1日計34本)が新駅に停車する場合、2地点とも1日の乗降客数は1万3100人と推計した。シャトルバスを小井川駅まで運行した場合、大津町で1万3500人となるとしている。』
◇ YBS山梨放送ニュース 2019.12.18 18:47 知事がリニア駅検証結果を公表
『乗降客の6割以上を占める車を使った駅へのアクセスを分析すると、大津町の方が30分以内に到着できる人が1万2000人多く優位なことが分かった。こうした状況を踏まえ、大津町と小井川駅の間でシャトルバスを運行した場合も検証したところ1万3100人の1日の推定乗降客数が1万3500人に増えることが判明。』
◇ UTYテレビ山梨ニュース 2019.12.18 19:57 小井川駅周辺にシャトルバス リニア駅検証「甲府市大津町が妥当」
『そしてこの日、検証結果を県議会に報告しました。
それによりますとリニアの駅で乗り降りする人の数は両駅ともに1日1万3100人となりました。
一方で、道路から駅へのアクセスでは所要時間も踏まえ大津町のほうが優位としました。
こうしたことから長崎知事は駅の位置は甲府市大津町が妥当と結論付けました。』
◇ Yahoo!ニュースでも掲載されました。読者コメントがあります。
◇ 産経新聞 12/18(水) 13:50 Yahoo!配信 山梨のリニア駅は甲府南部 中心部から30分、県が再決定・・・産経新聞本紙の記事(2019.12.18 13:47 経済産業・ビジネス)
この記事は記しています、『知事はこの日の記者会見で、2案とも1日の利用予測は1万3100人だが、車やバスを使う人の利便性は大津町が高いとの検証結果を説明した上で「駅位置は大津町とし、小井川駅との間にシャトルバスを運行させることが最適と判断した」と述べた。バスの専用道はリニア高架下のJR用地を利用するとしている。』
やはり記者会見もあったのだと分かりました。NHKが夕方の記事でしたから、UTYが報じた全体会議での発表かと思って、この記事を修正していましたが、5W1H のポイントが欠けた報道にはいつも悩まされます。
山梨県・2015年 83.5万人 → 2045年 59.96万人
これはリニア中央新幹線開通に関係無く日本国全体の問題ですが、人口減少への対応を基本命題とした時に、新規に箱物を造るのが大切か、修理修復期限が来ている各種公共施設の修復改良を図ることが、効果的で重要なのか、そういう全体的な視野・スタンスで判断することが必要な日本国の未来象になっていると思います。
山梨県内の一般民間人サイトでリニア山梨県駅に関する意見が書かれているのは、私が知る限りこの ページだけです。
この記事は山梨県民がリニア新幹線に乗車する時の利便性を考察する内容が主たるものです。
記事中で、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの加藤義人氏も意見を述べておられますが、2013年9月、リニア開通で10兆円の経済効果(政策研究レポート リニア時代到来への期待)という情報で沿線地域をリニア事業邁進に奮い立たせた三菱レポートを担当なさった方です。
甲府市長の記者会見発表内容と新聞記者との質疑応答、そして関連資料PDFファイルの公開ページです。
質疑応答の3番目が「リニア中央新幹線山梨県駅位置の検証結果について」、以下の資料について説明されています。
資料3 リニア中央新幹線山梨県駅位置の検証結果について(PDF:470KB) 資料4 甲府市リニア活用基本構想(2017年3月策定)より(PDF:690KB) 資料5 県内の主要観光地への移動時間の比較について(PDF:2,004KB) 資料6 リニア駅近郊の航空写真(PDF:340KB)山梨県知事から公開される検証結果・資料を理解するのに参考になるかと思えます。
(1)品川―相模原市−山梨県駅−飯田市−中津川市−名古屋 を1列車1,000人の乗客を運ぶ。その中間駅は上り下りそれぞれ1時間に1本が停車する予定と言われています。
(2)乗車は全て予約制と言われていますが、その具体的なシステムについて明確な記事は無かったと思います。(私の想定は以下の通り)
1.スマホで提供されるアプリにより所定の期間内に乗車申込をする。
2.申込完了によりスマホで登録している口座から料金が引き落とされる。
3.乗車駅ではスマホの操作で予約本人と確認され、ゲートを通って待合室で列車到着を待つ。
(3)団体旅行(観光団とか修学旅行など)としての予約登録方法は個人乗車(支払)とは別に設定されると思えます。
(4)下車駅に到着後、目的地への移動は個々人それぞれ異なるが、団体旅行の場合は、あらかじめ現地バス会社との契約による観光バスがリニア駅まで迎えに来ることは想定できます。
(5)予約制ですからJR東海は沿線各駅で停車時刻別の下車人数を把握しています。
その人数データを外部に提供するかどうか、この点で沿線各駅地域での地域交通の便宜を図る方策のあり方が決まって来るはずです。
1.ホテル、旅館が駅までの送り迎えをしているなら、バス専用レーンを走ることも認める必要があるでしょう、実車タクシーも同じです。
2.企業なら来客を社用車で駅までお迎えに行くことも多くなるでしょう。
3.駅からレンタカーで移動しようとする人々に応じるレンタカープールがリニア駅前に開設されるかも知れません。特定のレンタカー会社ではなく、全国展開して登録ユーザーの便宜を図るようなレンタカー会社も含めた共同の駐車場所となるわけです。
(6)リニア駅が既存の鉄道と駅を共有するのは品川駅と名古屋駅だけです。鉄道のネットワークは断たれているのを承知で認可したのは国土交通省です。その事を決して忘れず次の世代にも引き継いでいくことが地域一般住民の役目でしょう。
甲府市内とリニア山梨県駅とを繋ぐ交通状況について考えるだけでも、以上のような多様多彩なケースへの対処を検討する事になるでしょう。