静岡県内で着工のメドが立たず、袋小路に入った感のあるリニア中央新幹線。プロジェクトを前に進めたい関係者の間で「奥の手」がささやかれるようになっている。反対の盾となっている大井川の管理権限を県から国に戻し、国が工事の許可を出すという奇策だ。法的には可能というが、いかにも無理筋なアイデアが取り沙汰されること自体が局面の難しさを映す。
2020年08月28日
どんづまりリニア、難局打開へささやかれる奥の手(報道記録)
静岡県内で着工のメドが立たず、袋小路に入った感のあるリニア中央新幹線。プロジェクトを前に進めたい関係者の間で「奥の手」がささやかれるようになっている。反対の盾となっている大井川の管理権限を県から国に戻し、国が工事の許可を出すという奇策だ。法的には可能というが、いかにも無理筋なアイデアが取り沙汰されること自体が局面の難しさを映す。
2020年08月27日
JR東海社長記者会見、東京ー甲府など先行開業を否定 2020年8月27日(報道記録)
水資源をめぐる静岡県との対立でリニアの開業の遅れが避けられない状況となる中、JR東海の金子社長は東京ー甲府間など先行開業を改めて否定しました。
リニア中央新幹線をめぐっては静岡県が大井川の流量減少を懸念しトンネル工事の着工を認めずJR東海は2027年の東京ー名古屋間の開通は難しい状況としています。
8月27日の会見でJR東海の金子慎社長は東京ー甲府間などの先行開業についてリニアは東海道新幹線のバイパスを作ることが目的で一部の先行開業では達成できないとして改めて否定しました。
また、先行開業には新たな設備が必要だが全線開業後は、不要となるとして「現実的ではない」としました。
2020年8月27日のJR東海社長記者会見は、ニュースリリース に 『2020.08.27 【社長会見】2020年度 地震防災訓練の実施について』 は記載されています。しかし上記の発言がされた事は公式サイトからは不明です。
同様な事はこれまでに何度もありました。マスメディアが記者会見での発表として報じても、JR東海のニュースリリースとしては記載されていない場合が多いのです。それも民間企業の一つのあり方だとして私はマスメディアの情報を記録しておくだけですませています。
今回の社長発言はおそらくUTYテレビ山梨の記者さんからの質問に答えたものだろうと私は推察しています。そういう場合には他のメディアの記事にはならないものですから。
2020年07月09日 リニア中央新幹線の早期開通を求める山梨県議会意見書 として記事を7月に掲載しました。チマタでは品川〜山梨を先行開業の要望なども出ているらしいですが、私は状況から見て相模原〜山梨を開通させるだけで事業は一旦中断が良いとも思っています。元々は実験線試乗施設である山梨県都留市の駅施設と甲府駅だけを結ぶ観光路線にすれば良いと思って来たのです。
ですから山梨県早川町と長野県大鹿村のアルプストンネルから工事をスタートしたのには驚いたことを思い出します。そのトンネルの中核である静岡工区が着工に至らない現況こそが、国(国土交通省)とJR東海の二人三脚が犯したミステークを如実に示しているでしょう。戯れ言はここまでにして筆をおきます。
2020年08月24日
市民団体が事業中止の申入れ
リニア中央新幹線の建設に反対する「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」などは(2020年8月)24日、国土交通省とJR東海に事業中止を申し入れた。自然環境への影響のほか、新型コロナウイルスの影響で交通需要が減少しており、採算性にも問題があると訴えた。国交省とJR東海の担当者はいずれも「リニアの必要性は現時点でも変わらない」として、事業の見直しを否定したという。
静岡県はトンネル掘削による地下水への影響を指摘しており、JR東海に環境対策の欠陥を認めて工事を中止するよう要請。国交省にも工事認可の取り消しを求めた。
ネットワークの天野捷一共同代表は申し入れ後の記者会見で、東京都と神奈川県の住民らが工事の差し止めを求めて提訴を検討していると説明した。これとは別に静岡県の住民らも9月に訴訟を起こす予定という。
この件は、「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」 からの報告記事を確認する予定です。
2020.08.27 JR東海も国交省も「何があってもリニア推進は進める」 コロナ影響あってもリニアの意義は損なわれないとの見解〜8月24日申し入れ行動に (PDFファイルとして公開されました 2020年8月27日追記)
2020年08月15日
大井川の流量計算方法に問題がある(報道記事)
静岡県は(2020年8月)13日、リニア中央新幹線建設工事による大井川の流量減少対策などを話し合う有識者会議を設置した国土交通省に対し、JR東海が議論の前提に使っている流量計算方法に問題があるとして、今後の会議でこの方法に基づいた議論をしないよう求める文書を提出した。
文書では、トンネル掘削に伴う湧水量や川の流量の推定でJR東海が用いた計算方法は、精度に限界があると主張。にもかかわらず同社が「精度が高い」と言い続けているとして、国交省に対し「納得できる説明をするよう指導してほしい」と訴えた。
県は大井川の流量が減少し茶生産などの影響すると静岡工区の工事に反対している。
静岡県は(2020年8月)13日、リニア中央新幹線建設工事による大井川の流量減少対策などを話し合う有識者会議を設置した国土交通省に対し、JR東海が議論の前提に使っている流量計算方法に問題があるとして、今後の会議でこの方法に基づいた議論をしないよう求める文書を提出した。
文書では、トンネル掘削に伴う湧水量や川の流量の推定でJR東海が用いた計算方法は、精度に限界があると主張。同社が「精度が高い」と言い続けているとして、国交省に対し「納得できる説明をするよう指導してほしい」と訴えた。
また、環境省にも同日付で、JR東海の計算結果に対する見解を問う内容の文書を提出した。〔共同〕
2020年08月07日
リニア改良型、8月17日から実験線で走行試験開始(報道記録)
JR東海は(2020年8月)7日、山梨リニア実験線での改良型試験車の走行試験を17日に開始すると発表した。同社は改良型試験車の投入に向けた準備のため、昨年10月から走行試験を休止していた。
先頭車両と中間車両をそれぞれ1両製作した。試験車両としては1997年に実験線で本格的な走行試験を始めてから4代目となる。従来の試験車L0系と組み合わせて走行させる。
改良型試験車は、先頭部の形状を改良し、空気抵抗を約13%下げ、消費電力や車外の騒音を低減させた。また、地上と車両にそれぞれ設置したコイルを利用して発電する電源装置を採用した。発電に使う燃料を積まずに済む分、軽くなった。
◇ 山梨県立リニア見学センター・・・【ご案内】リニア走行試験休止に関するお知らせ 『10月25日に、2019年10月29日より山梨リニア実験線での走行試験を休止するとの発表がございましたので、お知らせいたします。』
◇ 2020.03.25 超電導リニアL0系 スマホ同様に電気を得る「誘導集電」全面対応の改良型試験車が登場 (恵 知仁・鉄道ライタ/乗りものニュース )
◇ 2020.03.25 リニア改良型を初公開、JR東海 先端に丸み、5月末に走行(共同通信 2020/3/25 17:42 )
JR東海は25日、2027年の開業を目指して開発を進めているリニア中央新幹線の改良型試験車の先頭車両を、山口県下松市で報道陣に初めて公開した。消費電力や騒音を抑えるため、従来の試験車L0系に比べ、先端部に丸みを持たせたデザインが特徴だ。
1997年に山梨リニア実験線で本格的な走行試験を始めてから4代目となる。今回の改良型は5月末ごろから、L0系の車両と組み合わせて走行試験を始める。
先頭車両の形状を改良したことで空気抵抗は約13%低減した。デザインは東海道新幹線のイメージを引き継いで、白をベースに、滑らかな空気の流れをイメージした青色の線で彩った。