2020年10月30日

伊那市がリニア残土受け入れ(報道記録)

この事案の続報がありましたので以下の通り追録しておきます。
◇ 2020.11.06 大鹿のリニア残土 松川ICから中央道経由で搬出 JR東海計画(11月6日 信濃毎日新聞)
JR東海が、下伊那郡大鹿村でのリニア中央新幹線トンネル工事で発生した残土について、同郡松川町の松川インターから中央道経由で伊那市へ運ぶ計画を進めていることが(2020年11月)5日、分かった。両町村を結ぶ県道の改良が終わった後の来年(2021年)8月にも、このルートでの搬出が始まる見込み。多くの大型車両が伊那市まで複数市町村の一般道を通るのを避けられる一方、松川町中心部を頻繁に通行する形になり、生活への影響に懸念もある。
 残土運搬の計画についてJRは同日、(松川)町役場で開いた非公開の町議会リニア対策特別委員会で説明。運搬車両の通行が想定される町内5地区を対象に住民説明会を進めている。取材に中央道利用の計画を認め「松川インターに至る運搬経路については関係自治体、地元住民と調整している」(広報部)としている。【以下引用は略します】
◇ 2020.10.29 リニア残土受け入れへ 伊那市(2020年10月29日 長野日報)
 伊那市は(2020年10月)28日、JR東海のリニア中央新幹線トンネル掘削工事などで発生する残土28万立方メートルを受け入れる方針を明らかにした。伊那インター工業団地(西箕輪)の拡張工事に活用する。来年(2021年)8月ごろから2024年3月まで、同団地の区画造成に合わせて順次受け入れていく計画だ。同日の市議会臨時会に関係議案が提出され、いずれも原案通り可決された。
 市によると、昨年、県を通じて残土の処分先に関する照会があり、市道改良や産業用地造成に活用する考えを伝えていた。(2020年10月)今月15日にJR東海と同団地の第2期拡張事業に関する協定を締結。JRが残土を造成地まで運搬するとともに、区画造成や雨水排水工事にかかる費用についても残土受け入れの負担金としてJRが負担する。【以下略】
 同団地の第2期拡張工事ではA〜Gの7区画を整備する計画。うち残土は今後工事が行われるC、D、F、Gの4区画、計約7万平方メートルの造成に活用する。下伊那郡大鹿村から中央道を使って運ばれ、環境基準に適合した土砂だけが運び出されているという。安全性については「既に飯田市の住宅団地や大鹿村のグラウンドの造成に使われており、問題ない」(市商工観光部)としている。  臨時議会にはJRの負担金5億2700万円などを盛り込んだ市公有財産管理活用事業特別会計補正予算案や同団地の用地取得に関する議案が提出された。市側は「発生土の有効活用により有利な形で工業用地を整備できる」と説明。議会側からは「市としてもリニア推進の立場であり、受け入れは是とすべき」との意見が出され、いずれも原案通り可決された。  白鳥孝市長はリニアの早期開通に向けて「できる限り応援したい」と改めて強調し、今後、国道153号バイパスの「伊駒アルプスロード」の建設工事でも活用できるという考えを示した。
◇ 2020.10.29 リニア残土 伊那市、大鹿の28万立方メートル受け入れ(10月29日 信濃毎日新聞)
 伊那市の白鳥孝市長は(2020年10月)28日の市議会臨時会で、リニア中央新幹線のトンネル工事に伴う下伊那郡大鹿村での発生土(残土)28万立方メートルを受け入れると明らかにした。同市西箕輪の伊那インター工業団地の造成に使うといい、搬入は2021年8月〜24年3月を予定する。上伊那地域で残土の受け入れを表明したのは伊那市が初めて。
 市産業立地推進課によると、県から発生土に関する置き場候補地の情報提供の依頼があり、市とJR東海が協議。今月15日、伊那インター工業団地の拡張事業に使用する協定を結んだ。JRが土壌調査をした上で、有害物質が含まれない土を運び入れる。
 運搬はJR側が行い、市は用地の買収などをする。市議会はこの日、造成する土地の取得に関する議案を全会一致で可決。まず2・9ヘクタール余を造成するが、さらに広げていくという。
 白鳥市長は臨時会の冒頭、「リニア工事の建設を促進し、早期実現を推進したい」とあいさつ。終了後の取材に、今回の造成工事以外にも、伊那市と駒ケ根市を結ぶ国道153号バイパス「伊駒アルプスロード」で使うことも考えるとした。
企業立地の状況(伊那市)
伊那インター工業団地(伊那市役所 商工観光部 産業立地推進課)
伊那インター工業団地(中部電力パワーグリッド 長野県工場用地一覧)
伊那インター工業団地(伊那市)(産業団地のご案内|長野県産業立地ガイド)
JRが説明会で示した資料によると、松川町内を走る運搬車両の経路は3ルート。町役場前を抜ける県道松川インター大鹿線を走るほか、同県道に車両が集中するのを避けるため、町道などを利用した南北2ルートに分散させる案が説明されたという。  大鹿村から残土を搬出する車両は2023年度以降、1日往復1100台に上る見込み。説明会の参加者によると、JRは今回の計画で松川町内を走る車両台数は示さず、天竜川東岸の地域で残土の活用先を検討することで「車両が集中しないように努める」と説明したという。  大鹿村のリニア工事で発生する残土を巡っては、伊那市が10月下旬、28万立方メートルを受け入れる方針を表明。来年8月ごろから搬入し、同市西箕輪の伊那インター工業団地の造成に使うとしている。
posted by ict工夫 at 19:00| 発生土(残土)

国交省有識者会議で大井川流量維持の議論(報道記録)

◇ 2020.10.29 河川流量維持議論本格化へ 国交省・有識者会議(2020年10月29日 05時00 中日新聞)
 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、(2020年10月)27日に開かれた国土交通省の有識者会議第6回会合では、大井川上流でのトンネル掘削が中下流域の地下水量に与える影響について、「極めて小さい」という方向性が確認された。ただ、河川流量の維持が前提で、次回以降の焦点となる。 (大杉はるか、牧野新)
 JR東海は上流域と、中下流域の地下水などの成分分析結果を公表。大きな差が出たことなどを根拠に、「中下流域の地下水の主な源は大井川の表流水と付近の降雨と考えられ、河川流量を減少させなければ影響は極めて小さい」とした。
 会議はJRの見解に一定の理解を示し、影響が小さいことが「科学的・工学的な見地から確認された」との座長(福岡捷二中央大研究開発機構教授)コメントを発表。ただ、委員からは、川の表流水と地下水との関係を含め、上流と中下流のつながりを指摘する声も多く出された。一部報道が伝えた大井川直下の湧水に関するJR東海の調査資料も提出された。
 今後は、河川流量が維持されるのかの議論が本格化する。JRは県境付近のトンネル掘削で一定期間、山梨県側に湧水が流出することを認めており、流出量の新たな推定値が次回会議で示される予定だ。県は流出を認めない方針で、県担当職員は「これからが正念場」と話す。
以下、有識者会議での各委員の意見内容が紹介されていますが引用は略します。
国土交通省は 交通政策審議会 > 陸上交通分科会 > 鉄道部会 > 中央新幹線小委員会 で長年の審議に基づき大臣が認可したリニア中央新幹線事業について再検討する立場には無いと私は思っています。事業内容について検討・審議をするなら独立組織が、例えば日本学術会議に委託して特別委員会を構成し検討するとか、国民が納得できる方法が望ましいと思います。 私はコロナ禍問題の確認を続けているので国土交通省有識者会議の審議状況も曖昧なのですが、国土交通省が乗り出して来た時から彼等の審議で問題解決はあり得ないと考えています。まるで太平洋戦争の戦犯を日本軍の軍法会議で裁くようなものでしょう。
◆有識者会議 主な議論 ◆地下水への影響  森下祐一・静岡大客員教授(地球環境科学)  JR東海が行ったトンネル掘削の影響を推定する解析方法の精度に対し、「問題があり、不確かさがかなりあるはず」と不満を漏らした。トンネル工事によって地下水位が下がる範囲が大井川上流の椹島(さわらじま)付近で収まっているとするJRの報告に対し、「言い切ることが可能なのだろうか」と問題提起した。  沖大幹・東京大教授(水文学、水資源工学)  掘削の地下水への影響についてJRと静岡市が異なる条件で調べた解析結果を踏まえ、「南に行くにつれ、(地下水量への)影響が小さくなるという結論を得ても良い」と述べた。  大東憲二・大同大教授(環境地盤工学)  静岡市とJRの解析方法の目的の違いを指摘した上で「静岡市の解析を今後、生態系の評価でうまく活用してほしい」と注文した。  徳永朋祥・東京大教授(地下水学、地圏環境学)  水が川や海、地下、雨などさまざまな状態でつながる水循環の考えに基づき、「中下流域の地下水がどこから来ているかを考えると、水循環的には上流域で地下に行き、下流では、河川水に出る場合がある」とし、上流と中下流域の地下水の連動について示した。  福岡座長(河川工学、水災害工学)  議論を取りまとめ、「今の中下流域に与えるトンネル工事の影響に対し、一つの重要な知見を提供したと思う」と指摘。中下流の利水者らに分かりやすく説明するため、JRに対し、(大井川周辺の)水循環の概念図を作成するよう指示した。  ◆大井川直下の湧水懸念  丸井敦尚・産業技術総合研究所地質調査総合センタープロジェクトリーダー(地下水学)  「大量湧水の懸念がある」と記載されている資料に対し、JRは本坑トンネルと大井川の交差部(大井川直下)で実施したボーリング調査の結果を根拠に「大量湧水の可能性は少ない」と説明。丸井委員はボーリングの調査方法を尋ねた。  徳永委員  JRのボーリング調査結果を踏まえ、「亀裂が連続する所でしばしば湧水が発生する。断層だけ見ておけばいいというかたちに偏り過ぎないよう留意を」と呼び掛けた。 ◆副知事 一問一答  有識者会議にアドバイザーとして出席した難波喬司副知事は会議後に会見し、中下流の地下水への影響について、県民への分かりやすい説明や、さらなる議論が必要との認識を示した。一問一答は以下の通り。  中下流域への影響は少ないと一致した。  精緻な議論がされ、分かりやすかった。科学者が精緻な議論するのは大事だが、そのままでは県民には理解されないので、概念図のようなものがあれば県民に説明できる。  国・有識者会議の議論が分からないとなれば受け入れないか。  科学的根拠に基づき精緻な論理展開がされているか。科学者がみてふに落ちるかが一つ。県・専門家会議には専門家がいるので分かるが求められているのは県民に分かってもらうこと。  今後の課題は。  全量が戻されれば影響は極めて小さいと結論が出た。懸念している、全量の戻し方、一部戻されない期間が残っている。中下流域の水影響が極めて小さいと明らかになったわけではない。  一部報道機関が伝えた非公開資料が示された。  公開が実現したので良いと思っている。十分な情報公開がされていない懸念は残る。
posted by ict工夫 at 04:23| Comment(0) | 静岡県