2015年08月13日

名古屋市の名城非常口新設工事とJR東海の子会社吸収合併の関連

JR東海の電子公告に平成27-2015年8月6日付けで 「株式会社広小路土地の吸収合併に関する合併公告」が出ていました。アップロードされているPDFファイルは 111 KBです。
合併公告には何も書かれていませんが「広小路土地」という社名が気になり、もしかするとリニア中央新幹線事業に関連した合併ではないかと感じて情報確認。
ニュースリリースの中に、2015.07.29 子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ があり、PDFファイル(102 KB)を読んだら分かりました。
『1.本合併の目的 広小路土地が保有する土地を、当社が一元的に保有及び管理し、中央新幹線の非常口用地として活用することで、着実かつ円滑に中央新幹線の建設を進めることを目的とします。』
平成27年10月1日(予定)を効力発生日として、JR東海の100%子会社である株式会社広小路土地を吸収合併するということです。

非常口工事については「中央新幹線名城非常口新設」が最初ではないかと思います。この工事発注手続き開始は、名古屋城の目前にリニアのたて坑 JR東海が公告(ケンプラッツ 2015年6月4日記事)に詳しいです。
2015年5月29日、手続き開始
1次技術提案での見積書提出日は2015年10月14日、2次技術提案の提出日は2016年1月18日
工期は契約締結の翌日から2019年9月30日まで
このケンプラッツ記事から調べてみた「名城非常口」の場所を図に残します。

名城非常口 中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書(平成26年8月)(愛知県)の「関連図7」から切り出した部分図です。
リニア中央新幹線名古屋市内は大深度地下使用になります。大深度地下トンネルの工事とそこに設置される非常口の工事との連携関係は私にはわかりません。
非常口はトンネル工事の起点になるという話をどこかで読んだ気がしますが、土木工事関係は全く知りません。
JR東海の計画図にある「変電施設」も気になりますが、愛知県や名古屋市からの情報発信も確認しておきたいと思います。「民間事業」ですから行政からの発信は無いかも知れません。

マピオン地図から作成した図です。

名城非常口

Google ストリートビュー からキャプチャーした写真ですが、この場所だろうと思います。

名城非常口

地図から見た限り「名城非常口」は官庁街の真ん中に置かれるように思いますので、この土地が(株)広小路土地が保有する土地なのかどうかはわかりません。別な非常口の為に子会社を合併したのかも知れませんが、「リニア中央新幹線事業」は「民間事業」ですからジャーナリストが取材する以外に国民が実態を知る方法は無いでしょう。

品川駅と名古屋駅は別にして、リニア中央新幹線工事関係では、南アルプス・トンネル山梨工区の工事発注手続き開始が2015年3月13日、山梨県早川町南アルプストンネル工事が始まる に記録してあります。
山梨工区の見積り提出は8月12日でした。公共事業なら行政から情報が発信されるのですが、民間企業が全額自己負担するリニア中央新幹線事業の進行状況に関する情報を的確に得る方法は自分としては未だに試行錯誤です。

不動産取引にも全く知識が無い私ですが、鉄道事業を主とする企業が「株式会社広小路土地」のような子会社を設立することにどんなメリットがあったのか。ふとインサイダー取引という言葉を思い浮かべてしまいます。

posted by ict工夫 at 22:58| 工事