2015年05月24日

リニア中央新幹線計画の中止を求める決議(自由法曹団)

自由法曹団ホームページ から 「2015年5月18日、自由法曹団五月研究討論集会(in広島・安芸)において、「リニア中央新幹線計画の中止を求める決議」を採択しました。」 にアップロードされているPDFファイルを引用させていただきます。

本文はそのままですが、編者はWWWページとして段落、改行の編集はしました。

リニア中央新幹線計画の中止を求める決議

JR東海のリニア中央新幹線(品川・名古屋間)の工事実施計画について、2014年10月に国土交通大臣が認可した。

この工事は、延長約285.6km、工事費は品川・名古屋間の総事業費約5兆5235億円、今回認可した土木構造物関係分が約4兆158億円、走行方式は超電導磁気浮上式方式、最高設計速度は505km/h、所要時間は最速40分程度、工事の完成予定時期は2027年とされている。

この計画には、多くの問題点が指摘されている。

環境問題として、
 @地下水脈が破壊されることによる生活用水や農業用水への影響、
 A河川の水質の低下、
 B巨大な地下トンネル工事にともなう残土処理による環境破壊、
 C工事中の工事車両や機械の影響、
 D南アルプスの自然環境の破壊、
等が指摘されている。

安全性の問題として、
 @強力な電磁波による乗客や沿線住民の健康への影響、
 A電磁波による精密機械や医療機器等への影響、
 B気圧波や低周波による影響、
 C地震・停電・火災などの事故の際の乗客の脱出や避難、
等が指摘されている。

電力消費の問題として、新幹線の約3倍以上もの電力が必要であることから、省エネルギーに逆行することが指摘されている。

経済財政上の問題として、
 @民間であるJR東海が巨額の工事費と借入金利の負担が可能か、
 A乗客の需要予測が過大ではないか、
 B財政破綻の際に国民の負担とならないか、
 C新駅周辺の開発が地方自治体の財政を圧迫しないか、
等が指摘されている。

JR東海は、このような多くの指摘について、十分な情報公開と説明を行っていない。

政府の認可にいたる手続としても、環境影響評価手続における環境影響評価書の内容が不十分極まりないもので、科学的な知見をふまえた国民的議論が尽くされたとはとうてい言えない。

自由法曹団は、沿線住民の生活環境と自然環境を破壊し、乗客・住民の安全性も確立されていないリニア中央新幹線について、その工事実施計画の即時中止を求めるものである。

2015年5月18日
自由法曹団2015年広島・安芸5月研究討論集会

「自由法曹団の紹介」 から拝読した限りですが、このような決議をなさるよりも、それぞれの問題について普通の市民がどのように法的な知識を持つべきかという点をご教示いただく方がよろしいかと感じました。
市民がそれにより法的な戦いを始めようとする時に、ご専門の皆さんが強力に支援していただける、法的に弱い人々の拠り所になっていただけると期待できる宣言こそが、今、必要なことだと思います。

自分は法律のドシロウトなので感情的且つ理論的には批判できても、リニア中央新幹線事業推進の立場におられる方々には痛くも痒くもないだろうと考えています。全幹法という錦の御旗の下で国土交通大臣が認可した事業です。そのプロセスに疑惑がある時は専門家がその時に言わねばならない。
ここに至るまでになされた決議なら意味があるでしょうが、法律の専門家が何を今更としか感じません。

具体的な問題を一つだけ取り上げます。決議にも書かれている電磁波問題です。
International Scientists Appeal to U.N. to Protect Humans and Wildlife from Electromagnetic Fields and Wireless Technology WHO’s conflicting stance on risk needs strengthening, says 190 scientists
翻訳されたPDFファイルがアップロードされています・・・Japanese_EMF_Scientist_Appeal_2015.pdf、「国際アピール 非電離電磁場への防護に関する科学者の請願」
JR東海やリニア推進の方々が拠り所にする国際基準がより安全度の高い方向に移行した時(ガイドラインと規制基準が強められた時)にJR東海方式のマグレブは承認されるかどうか。この点は私は不勉強でわかりませんが、法曹界の方々がこのような科学者のサポートに全力を上げて取り組んでいただければ、リニア本体はもちろん、送電線などの関係ですら事業の変更が必要になる可能性はあります。
現時点で必要なのは、リニア批判のお題目を唱えることではなく、推進派が寄って立つところを理論的、法的に崩していくことしかありません。

タグ:工事 電磁波
posted by ict工夫 at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | リニア中央新幹線
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