「全額JR」県歓迎(朝日新聞 2007年12月26日)
■南ア山脈直線ルート有力
2025年の開通を目指すリニアモーターカーを使った中央新幹線構想について、JR東海は25日、首都圏(東京)〜中京圏(名古屋)間を、5兆1千億円で建設する方針を発表した。県内では山梨実験線が延長され、南アルプス(赤石)山脈を通す直線ルートが有力とされる。
同社の松野篤二・東海道新幹線21世紀対策本部企画推進部長が県庁で記者会見。同日の取締役会で、JR東海が全額自己負担での建設を決めたことを明らかにした。自己負担での建設に踏み切ることで、先行している整備新幹線構想の「順番待ち」をすることなく、早期に着工できる可能性がある。
今後、全国新幹線鉄道整備法の枠組みの中で、用地取得に県などの協力を得ながら、計画を進めることになる。
今後、全国新幹線鉄道整備法の枠組みの中で、用地取得に県などの協力を得ながら、計画を進めることになる。
県内などに建設が予想される駅については、「地元の負担が前提」として、同社の総建設費には計上していないことも明らかになった。
同社の総建設費の試算から、路線は全長約290キロ。そのため県内の南アルプス直下にトンネルを通す直線ルートが有力視されている。