平成28-2016年2月1日付け、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)は、「建設工事(公募競争見積方式)の発注予定」で「中央新幹線日吉トンネル新設(南垣外工区)」の発注を告知しました。
工事場所 岐阜県瑞浪市日吉町及び大湫町 手続き開始時期 平成28-2016年2月1日 工期 契約締結の翌日から平成38-2026年9月30日まで
見積書の提出期限は 2016年5月20日 13:30 です。ちなみにリニア開通予定は平成39-2027年です。

JR東海の 中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書(平成26年8月)(岐阜県) から、「環境影響評価関連図」のページを開き、関連図7 [1.2MB] と 関連図8 [1.5MB] が今回の工事地域に該当するはずです。
「関連図8」から部分引用しておきます。

瑞浪市 関連サイトからいくつかリンクしておきます・・・地名の読みも確認したかったのです
◇ 南垣外(みなみがいと)のハナノキ自生地
◇ 日吉町ってどんな所?(瑞浪市日吉町まちづくり推進協議会)
◇ 大湫町(おおくて)コミュニティ推進協議会
蛇足ですが、Yahoo!地図から 瑞浪市
JR東海の入札説明にあるように、この地域のウラン鉱床が気になります。
私が 「中部横断道のセレン汚染は残土処理の教訓になっているか」 を書いたのはリニア工事の発生土(残土)処理を類推しているからです。
ウラン採掘と人形峠旧ウラン鉱山、この記事は 1998年のアップロードと思えますがホームページの記事リストからは見つかりません。
「人形峠ウラン鉱山と労働者の被曝」「放置され続ける環境の汚染」の項目などは リニア中央新幹線 日吉トンネル(南垣外工区)新設工事に参入予定の業者さん達も既に内容を把握されていると思います。これを承知しているからこそ、JR東海も入札説明に明示したものと理解できます。
日吉トンネル南垣外工区で万一の事態が生じたら岐阜県新産業の誕生になるかもしれません。
◇ 日本共産党衆議院議員本村伸子氏のサイトに 2015.09.08 記事 リニアルートの近くにある岐阜県東濃地域のウラン鉱床問題で、@文部科学省と日本原子力研究開発機構、A国土交通省から聞き取りを行いました。
『万が一放射線量が高い物質が出てきた場合に、◆どの法律に基づいて処理するのか、◆(掘削土を覆って、敷地境界で線量を下げること、遮水シートで拡散を防ぐなどいったので)、非常口付近で管理するのか、残土の持っていく先で管理するのか、については後日回答となりました。』 とのことです。
この件で回答を既に受け取っておられるのかどうか。トンネル工事受注を検討する業者にとってもコスト算定には必要な情報ですから、本村氏の続報を期待したい。
本村氏が引用転載している図は、
「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書(平成26年8月)(岐阜県)評価書資料編」 の 『9 土壌汚染 [PDFファイル 1.5MB] 』 で 3/4 ページに掲載されています。
「平成24年(5月〜9月)、平成25年(5月〜7月)説明会における主なご質問」 >> 「ルートはウラン鉱床を避けられますか。」 ここにはテキストで回答が掲載されています。
下図は 「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書説明会の資料について」 に掲載されている 「事業説明会における主なご質問」で、岐阜県 PDF[413KB] に掲載されている回答です。

東濃地域のウラン鉱床問題はJR東海が自分で確認したものではなく、人形峠ウラン鉱山事案を引き起こした公的組織が以前に実施した調査を転用しているだけだと判りました。
山梨県早川町での南アルプストンネル山梨工区に続いてのトンネル工事入札開始は、この地域での工事が長期化することを予測したJR東海なのだろうと推察は可能です。