2016年08月19日

財政投融資でJR東海リニア事業には16、17年度で3兆円融資する計画

リニア財投、16、17年度で3兆円をJR東海に融資(共同通信 2016/8/18 17:20)

 政府は2016年8月18日、リニア中央新幹線の大阪延伸開業の前倒しに向けた財政投融資の活用で、2016、17年度にそれぞれ1兆5千億円ずつ計3兆円をJR東海に貸し出す方針を固めた。近く16年度財政投融資計画を変更する。東京(品川)―大阪の全線開業を当初計画の2045年から2037年に最大8年早めることを目指す。
 返済期間は40年で、国土交通省所管の鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じて融資する方針。政府は、機構がJR東海に融資できるようにする法改正案を9月召集予定の臨時国会に提出する。

日付を補記して記録しておきます。政府の公式発表が確認できたら追記します。
「鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じて融資」と「機構がJR東海に融資できるようにする法改正案を9月召集予定の臨時国会」がポイントですから、この政府方針はまだ決定したのではありません。
従って、「近く16年度財政投融資計画を変更する」という報道は、あたかも既定事実と読者に錯覚させるような書き方で、通常なら査読段階で修正されるものです。

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法((平成14-2002年12月18日法律第180号))

(機構の目的)
第3条  独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下「機構」という。)は、鉄道の建設等に関する業務及び鉄道事業者、海上運送事業者等による運輸施設の整備を促進するための助成その他の支援に関する業務を総合的かつ効率的に行うことにより、輸送に対する国民の需要の高度化、多様化等に的確に対応した大量輸送機関を基幹とする輸送体系の確立並びにこれによる地域の振興並びに大都市の機能の維持及び増進を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的とする。

第3章 業務等
(業務の範囲)第13条  機構は、第3条の目的を達成するため、次の業務を行う。
(第13条第2項) 機構は、前項に規定する業務のほか、第3条の目的を達成するため、次の業務を行うことができる。
一  主要幹線鉄道又は都市鉄道に係る鉄道施設(軌道施設を含む。)の建設又は改良に関する事業を行う鉄道事業者に対し、当該事業に要する費用に充てる資金の一部について、予算で定める国の補助金等(補助金その他相当の反対給付を受けない給付金であって政令で定めるものをいう。以下同じ。)の交付を受け、これを財源として、補助金等を交付すること。

第13条第1項、第2項の内容の法的な解釈を私は理解できませんが、財政投融資の貸付けが国会審議予算で定める国の補助金ではないので、法改正が必要という意味かと考えたので下線を引いておきました。
リニア中央新幹線は全国新幹線鉄道整備法(全幹法)で認可された鉄道事業ですが、整備新幹線ではないので、鉄道・運輸機構の工事関係記事でも別扱いです。

2016年9月23日に東京地裁で第1回審理が予定されている「ストップ・リニア!訴訟」では、国土交通省のリニア中央新幹線事業認可については、訴訟団からは全幹法と鉄道事業法による法理展開で認可無効が説かれるはずです。
これと臨時国会審議の前後関係は未だ分かりません。

山梨県知事は記者会見で次のように語られました。これは 「リニア中央新幹線の計画前倒し、7月中に計画確定」(2016年07月19日)で書いたように、「安倍晋三首相は12日、1億総活躍プランの加速化やリニア中央新幹線の計画前倒しなどを盛り込んだ総合的な経済対策を7月中にまとめるよう、石原伸晃経済再生担当相に指示した。」 という報道に関係する事です。
知事記者会見(平成28-2016年7月12日火曜日)

リニア中央新幹線について
記者 昨日安倍総理が会見で、最大で8年間前倒しするという発言をされましたが、それにより県のリニアを使った計画、プロジェクトに与える影響はありますでしょうか。

知事
 これも以前お話したかもしれませんが、6月のリニア中央新幹線建設促進期成同盟会が開かれた前日に、安倍総理から財政投融資を使いながら、名古屋・大阪間の延伸の部分を最大8年間前倒しするという発言がありました。今までは名古屋・大阪間の開通は2045年を予定しておりましたが8年間前倒しになると、ちょうど品川・名古屋間の開通予定である2027年にプラス10年して2037年になるということです。品川・名古屋間についても前倒しをしろと、経済団体の皆様からお話をいただいておりますけれども、まずは品川・名古屋間を着実に2027年に向けて、あらゆる工事、あらゆる対策を、市町村長の皆様、特にこれから実際に土地買収をお願いする沿線の皆様にはきちっとご理解をいただきながら進めなければいけない課題だと思っております。そういう諸々の部分で言えば、今度の経済対策にもっと前倒しということがあれば別ですけれども、私が承知している範囲では今度の経済対策の大きな部分は参議院議員選挙の前に示された財政投融資を使って、名古屋から大阪への延伸の部分を8年間前倒しすることです。品川・名古屋間が8年間前倒しになったらあと3年で全て工事をしなければなりませんから、それは物理的にはかなり厳しいのかなと思います。

posted by ictkofu at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 国会・国政
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/176541332
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック