山梨県知事記者会見(平成28年10月25日火曜日) で次のような質疑応答がありました。
記者
国土交通省がリニア中央新幹線の中間に位置する自治体の将来的な経済活性化を図るために、今年度内に山梨県も含めた関係自治体にヒアリングをし、現状を報告してもらい、見込まれる経済効果を最大化するための検討会を設置するということですが、県ではリニア環境未来都市の構想を立ち上げ、総合球技場を含めて、検討を進めている中、県としては、最大のアピールをするチャンス、場になると思われますが、知事としてはどのように対応していきたいとお考えでしょうか。
知事
リニア中央新幹線はまず、国全体の大きな国家プロジェクトという位置付けがあります。今、山梨には実験線があり、山梨に駅ができるというメリットと、自然景観を含めて、私達が住んでいるこの景観力や暮らしをPRすることは大切ですし、これまでも検討委員会等や対外的に情報発信をしてきました。
この国土交通省の新しいプロジェクトと検討会については、10月25日早朝に産経グループからのネット記事がありました。
◇ リニアの経済効果最大化 国交省、駅周辺整備など年度内に調査開始(産経Biz 2016.10.25 06:23)
◇ SankeiBiz 10月25日(火) 7時0分配信(Yahoo!ニュースが転載 )
◇ 「リニア効果」を最大化、相模原にはバス拠点 国交省、年度内に調査プロジェクト(産経新聞 2016.10.25 14:16)
(本紙サイトの掲載には半日のずれがあります)
『国土交通省は24日、リニア中央新幹線の中間駅となる自治体などへの経済効果をできるだけ最大化することを目的とした調査プロジェクトを年度内に立ち上げる方針を固めた。』と産経記事の冒頭に書かれています。
国土交通大臣定例記者会見は、毎週火曜日と金曜日なので、10月25日(火)定例会見で発表される内容の事前通告が記者クラブで配付されたものと思いました。しかし、朝毎読日経各紙の25日、26日ネット記事を探しても該当する記事が見つかりません。
だが、25日午前中に開催された山梨県知事記者会見で記者の質問は山梨県知事もこの事案を既に承知しているというニュアンスが感じられる質問です。記者質問の参考として産経記事が先に届けられていたのかもしれませんが、私の推測です。
最近は新聞サイトもまともに読むことが少なくなり、この件に関する各紙のネット検索もズレマクリでヒットしなかったのかも知れませんので、今後もこの件に関する中央各紙の記事に注意していくつもりです。
合わせて国土交通省サイトやリニア中央新幹線沿線各地(神奈川、山梨、長野、岐阜)知事、市長などの記者会見内容の確認も続けたいと思います。中間駅が無い静岡県には国土交通省がどのように対応するのかも注意する必要があります。
◇ 国土交通省_報道・広報
◇ 国土交通省_報道発表資料
山梨県知事が言われたように「リニア中央新幹線は国全体の大きな国家プロジェクトという位置付け」という認識が全ての国民に共有されることは大切なことです。安倍晋三政権による財投融資もそれが無ければ成り立ちません。
沿線各地自治体では例えJR東海の走り使いのような立場にされていても公務員は公務員ですから、地域の人々、全ての国民が情報共有出来るようなデータ整理と発信を続けるべきなのです。市民に訊かれて「この件はJR東海にお尋ねください」と逃げることはできない。
国土交通省のプロジェクトは沿線地域自治体の首にあらためて縄をかけることになる、と私は想いながら産経新聞記事を読みました。
それにしても、産経新聞さんは国土交通省職員と親密なご関係を保っているのかなぁとか、ふと思ってみたネット情報でした。
10月25日国土交通大臣記者会見記録、添付資料が確認できたら、別記事にする予定です。
2014年10月19日 10月17日認可の情報は何故事前に漏洩されたのか の二の舞、再演にならないことだけは期待したいものです。