リニア工事申請、ワイヤレス給電を採用し総工費増(日経コンストラクション 2014/08/27)
東海旅客鉄道(JR東海)は(2014年)8月26日、リニア中央新幹線の品川駅―名古屋駅間の工事実施計画を国土交通大臣に認可申請した。総工事費は以前の試算から935億円増え、5兆5235億円になる見込みだ。国交相などの意見を踏まえた最終的な環境影響評価書も同日、国交省に提出。国交相が認可すれば9月にも着工できることになる。
品川駅―名古屋駅間の総工事費は、2009年12月の調査報告の段階で5兆4300億円。
当時の試算では、リニア新幹線の車内の照明や空調に用いる電力の供給に、ガスタービン発電装置の車内設置を想定していた。
これに対して新たな試算では、車内電力の供給に誘導集電を採用。磁界誘導を用いて地上から非接触で電力を送り込む同方式の採用で、安全性を高めて環境負荷を抑制した。
(以下略)
品川駅―名古屋駅間の総工事費は、2009年12月の調査報告の段階で5兆4300億円。
当時の試算では、リニア新幹線の車内の照明や空調に用いる電力の供給に、ガスタービン発電装置の車内設置を想定していた。
これに対して新たな試算では、車内電力の供給に誘導集電を採用。磁界誘導を用いて地上から非接触で電力を送り込む同方式の採用で、安全性を高めて環境負荷を抑制した。
(以下略)
項目 | 金額(千円) |
項目 | 金額(千円) |
用地費 | 342,040,000 |
路盤費 | 110,090,000 |
橋梁費 | 292,200,000 |
隧道費 | 1,621,960,000 |
軌道費 | 724,360,000 |
停車場費 | 520,600,000 |
防護設備費 | 3,780,000 |
発電所・変電所費 | 185,590,000 |
小計 | 3,800,620,000 |
工事用建物費 | 970,000 |
工事用機械費 | 13,630,000 |
工事附帯費 | 200,600,000 |
小計 | 215,200,000 |
計 | 4,015,820,000 |
車両費 | ─ |
合計 | 4,015,820,000 |
1km当たりの工事費(車両費を除く) | 14,060,000 |
現時点での総工費は 5,523,550,000千円(車両費を含む。山梨リニア実験線既設分は除く)
東海旅客鉄道(JR東海)は(2014年)8月26日、リニア中央新幹線の品川駅―名古屋駅間の工事実施計画を国土交通大臣に認可申請した。総工事費は以前の試算から935億円増え、5兆5235億円になる見込みだ。国交相などの意見を踏まえた最終的な環境影響評価書も同日、国交省に提出。国交相が認可すれば9月にも着工できることになる。
品川駅―名古屋駅間の総工事費は、2009年12月の調査報告の段階で5兆4300億円。
当時の試算では、リニア新幹線の車内の照明や空調に用いる電力の供給に、ガスタービン発電装置の車内設置を想定していた。これに対して新たな試算では、車内電力の供給に誘導集電を採用。磁界誘導を用いて地上から非接触で電力を送り込む同方式の採用で、安全性を高めて環境負荷を抑制した。
工事実施計画の認可申請に先立って、最終的な環境影響評価書も国交相に提出した。関係する自治体の首長にも送付しており、評価書は(2014年)8月29日から1カ月間、縦覧に供する。縦覧を終えることで、着工前の環境影響評価の手続きが完了する。
最終的な評価書には、国交相の意見を反映させた。例えば、(2014年)7月18日に受け取った国交相の意見書では、建設発生土の有効利用を求めており、土砂の受け入れが可能な沿線自治体の事業のリストなどを盛り込んだ。
JR東海によれば、環境影響評価の手続きと工事実施計画の認可申請はそれぞれ別々な手続きとして扱われる。形式的には、環境影響評価の手続きが完了していなくても、工事実施計画が認可されればすぐに着工できる。「現状では認可を申請したばかりで、2014年度内の着工と2027年の完成を目指すとしか言えない」(JR東海の広報担当者)。ただし、整備新幹線では申請から1週間ほどで認可された例もあるという。早ければ9月にも着工できそうだ。
品川駅―名古屋駅間の総工事費は、2009年12月の調査報告の段階で5兆4300億円。
当時の試算では、リニア新幹線の車内の照明や空調に用いる電力の供給に、ガスタービン発電装置の車内設置を想定していた。これに対して新たな試算では、車内電力の供給に誘導集電を採用。磁界誘導を用いて地上から非接触で電力を送り込む同方式の採用で、安全性を高めて環境負荷を抑制した。
労務費上昇も織り込む
ただし、誘導集電の採用で工事費は2000億円ほど増える。併せて、労務単価の上昇を考慮し、国交省が2014年2月に見直した設計労務単価を踏まえた形で設定するなど、以前の試算に比べて工事費の増額を見込んでいる。
一方、リニアモーターカーのレールに相当するガイドウェイを見直すなどしてコストダウンも図った。ターミナル駅の建設では施工の機械化率を高めるほか、中間駅を当初案よりコンパクトにすることなどで工事費を抑える。この結果、総工事費の増額は935億円にとどまる見込みだ。
総工事費のうち、土木構造物の建設などに要する工事費は約4兆円。この約4割をトンネルの建設費に充てる。
工事実施計画の認可申請に先立って、最終的な環境影響評価書も国交相に提出した。関係する自治体の首長にも送付しており、評価書は(2014年)8月29日から1カ月間、縦覧に供する。縦覧を終えることで、着工前の環境影響評価の手続きが完了する。
最終的な評価書には、国交相の意見を反映させた。例えば、(2014年)7月18日に受け取った国交相の意見書では、建設発生土の有効利用を求めており、土砂の受け入れが可能な沿線自治体の事業のリストなどを盛り込んだ。
JR東海によれば、環境影響評価の手続きと工事実施計画の認可申請はそれぞれ別々な手続きとして扱われる。形式的には、環境影響評価の手続きが完了していなくても、工事実施計画が認可されればすぐに着工できる。「現状では認可を申請したばかりで、2014年度内の着工と2027年の完成を目指すとしか言えない」(JR東海の広報担当者)。ただし、整備新幹線では申請から1週間ほどで認可された例もあるという。早ければ9月にも着工できそうだ。
項目 | 金額(千円) |
項目 | 金額(千円) |
用地費 | 342,040,000 |
路盤費 | 110,090,000 |
橋梁費 | 292,200,000 |
隧道費 | 1,621,960,000 |
軌道費 | 724,360,000 |
停車場費 | 520,600,000 |
車庫・検査修繕施設費 | ─ |
諸建物費 | ─ |
電灯・電力線路費 | ─ |
通信線路費 | ─ |
運転保安設備費 | ─ |
防護設備費 | 3,780,000 |
連絡設備費 | ─ |
電車線路費 | ─ |
発電所・変電所費 | 185,590,000 |
小計 | 3,800,620,000 |
工事用建物費 | 970,000 |
工事用機械費 | 13,630,000 |
工事附帯費 | 200,600,000 |
小計 | 215,200,000 |
計 | 4,015,820,000 |
車両費 | ─ |
合計 | 4,015,820,000 |
1km当たりの工事費(車両費を除く) | 14,060,000 |
現時点での総工費は5,523,550,000千円(車両費を含む。山梨リニア実験線既設分は除く)