2017年06月01日

北陸新幹線高丘トンネル、地域に被害(報道記録)

トンネル工事で建物ゆがみ 北陸新幹線 中野・安源寺地区(信濃毎日新聞 2017年06月01日)
北陸新幹線工事の建物被害・高社山トンネルでも名水枯れる(信越放送 2017年06月01日)
北陸新幹線の工事で88戸被害 建物ゆがみ・門に傾き(朝日新聞長野版 2017年06月01日)

【信越放送】
北陸新幹線のトンネル工事の影響で、中野市で建物にゆがみが生じた問題で、高社山トンネルでも名水が枯れる被害が出ていたことがわかりました。
中野市の安源寺地区にある小内八幡神社では、トンネル工事の影響で門の柱がずれたり土台に亀裂が入ったりしました。
北陸新幹線の建設主体、鉄道建設・運輸施設整備支援機構によりますと、この地区の下を通る高丘トンネルの工事は2001年3月から2007年3月の間に実施。
一番浅いところで、地上から深さ20メートルほどのところにトンネルがあるということです。
神社の社務所は住宅としても使っていましたが、片山求宮司は「壁が落ち、サッシも傾いた」と話しています。
機構が調査を行って国の基準により補償金が支払われましたが、市の無形文化財にも指定されている神社本殿の改修工事にはおよそ1500万円がかかり、補償額ではまかなえないということです。
中野市によりますと、新幹線が開通した2015年3月までに、高丘トンネルの通る5つの地区で88世帯182棟にひび割れなどが発生し、14の井戸で水が枯れるなどしました。
一方、高丘トンネルの北にある高社山トンネルでは、3つの地区で51件の井戸の枯れるなどしていたことがわかりました。
「田上の名水」が枯渇し、近くの小学校のプールの水源や農業用水なども枯れました。
市と地区は、機構から補償金としておよそ10億5000万円を受け取り、5億円余りをかけてポンプを設置。
新幹線のトンネルに流れ出る地下水をくみ上げて山に戻す方法で、農業用水などを確保しているということです。
ただ、年間1000万円ほどのランニングコストがかかり、数十年後の運用については不透明です。
機構側は「工事の影響は複数あったものの住民との間で補償を含めすべて決着していて、個別の内容は個人情報の特定につながるため答えられない」としています。
【信濃毎日新聞】
 北陸新幹線(長野経由)長野―飯山間の高丘トンネル(中野市、延長6944メートル)の上部に当たる中野市安源寺地区で、複数の民家や神社の建物にゆがみが生じたり、井戸が枯れたりする被害が確認されていたことが31日、信濃毎日新聞の取材で分かった。建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構はトンネル工事との因果関係を認めて個別に補償したとするが、影響は同地区の少なくとも約30件に上るとする住民もおり、現在も続いているとの証言もある。同機構は、住民のプライバシーを理由に詳細を明らかにしておらず、影響範囲は現時点で不明だ。
 2015年3月の金沢延伸開業後、県内沿線でトンネル工事による民家などへの影響が表面化したのは初めてとみられる。
 同機構によると、安源寺付近の高丘トンネルの工事は01年3月〜07年3月に行われた。一番浅い所で地下約20メートルを通っている。
 取材では、少なくとも同地区の四つの住宅、小内(おうち)八幡神社、井戸1カ所で影響が確認された。住民によると、同神社付近の民家、事業所、郵便局などにも影響が出ている。工事実施中に井戸が枯れた所もある。
 小内八幡神社では工事後、市有形文化財の本殿の施錠が不良となり、床板が外れる被害があった。境内の随身門は柱の一部が基礎石から浮き、地面のコンクリートの舗装にひびが入った。周辺の民家では、引き戸が開閉できなくなったり、外壁にひびが入ったりした。
 同機構は、トンネル掘削に伴って地表面が沈下し、建物にゆがみなどが生じたと説明。工事前後に実施した調査で影響の範囲を確認しており、「(金銭の)補償は全て完了した」としている。
 情報公開に詳しいNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京)の三木由希子理事長は、「まず生活被害が出ている当事者全てに情報が伝わっているのか、機構の説明では分からない」と指摘。その上で、「安全性に問題が無いのか、きちんと公に説明すべきだ」としている。
【朝日新聞】
 北陸新幹線の長野―飯山駅間に高丘トンネル(長野県中野市)を建設した影響で、周辺の神社や住宅などで建物がゆがんだり、傾いたりする被害が出ていたことが、市などへの取材でわかった。トンネル工事の建設主体だった国土交通省外郭団体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、家屋被害で88戸に補償したという。
 高丘トンネルは2007年3月に完成。中野市が機構から受けた報告によると、市内では工事に伴って建物のゆがみや井戸の減渇水の報告があった。機構は家屋被害で88戸、井戸被害で14戸に補償したという。
 被害があった同市安源寺地区の小内八幡神社では、境内にある随身門の基礎部分のコンクリートにひびが入り、基礎部分と柱の間に隙間ができた。門が傾き、倒壊の恐れがあることなどから近く改修工事を行う。市指定有形文化財の本殿でも床板が外れるなどした。
 片山求宮司(40)によると、機構から2年前に補償された。片山宮司は「先代の時に『一切被害は出ない』と説明された。憤りを感じる」と話す。(関口佳代子、津田六平)
北陸新幹線のトンネル工事で周辺住宅180棟超にゆがみや傾き(産経新聞 2017.6.1)
 北陸新幹線長野−飯山駅間にある高丘トンネル(長野県中野市、延長6944メートル)の建設工事の影響で、周辺の住宅など少なくとも88世帯182棟にゆがみや傾きなどが生じていたことが1日、市などへの取材で分かった。建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、トンネルは平成13年3月着工で24年3月に完成。
 市によると、建物にゆがみや傾きが出たなどの苦情が住民から機構に寄せられた。機構は26年11月までに、182棟の88世帯に補償したと市に報告。減水や渇水が生じた井戸も14カ所で確認されたという。
 補償を受けた中野市の小内八幡神社では、地面が沈下し門の支柱と基礎石の間に隙間ができたり、地面のコンクリートにひびが入ったりした。片山求宮司は「父親の代の事前説明では『全く問題は生じない』とのことだった」と話した。
 機構は「トンネル工事で建物に影響が及ぶのは珍しいことではない。補償の詳細は住民のプライバシーもあり、明らかにできない」としている。
posted by ictkofu at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境影響
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