2017年06月29日

長野県高森町でガイドウェイ製造所候補地の説明会(報道記録)

JRが高森ガイドウェイ候補地の説明会(南信州新聞 2017年6月29日 17時47分)

 JR東海がリニア中央新幹線建設工事に伴って設置する「ガイドウェイ」関連施設で、候補地に関する説明会が(2017年6月)28日夜、高森町であった。候補地は町下段の下市田地区の農地。地元の意向を踏まえ農免農道の西側から東側にする変更案を提示、参加した地権者や耕作者の理解を得た。
 候補地は下市田工業団地の北側に位置する。町が3月に開いた報告会では農免農道の西側7・7ヘクタールについて利用を希望するとしたが、農作業への影響を懸念する声が複数出た。
 JRは、門型クレーンの設置に伴い専用レールを敷設するためヤード内に横断道路を設置するのは困難とし、影響の少ない農道を挟んだ東側への設置を検討。東側の約6・7ヘクタールを活用するとした。
 この日の説明会には地権者や耕作者ら約50人が出席。変更案に反対の意見は出なかった。町は理解を得られたとして、次の手続きに進めることを確認した。JR側は中央新幹線長野工事事務所(飯田市)の古谷佳久所長らが出席した。
 施設内ではガイドウェイ側壁を製作したり保管し、電気部品を取り付けたり保管するスペースができる。町担当課によると、今後2年間かけて地権者や水利組合、地元区などと協議し、2019(平成31)年度に造成を開始、翌年度からガイドウェイ側壁の製作に着手する見通し。用地は町が造成し、町とJRの間で借地契約を交わす。
 町は土地利用計画で、候補地周辺を工業用地化したい意向。施設利用後の跡地を企業誘致の用地に充て、町担当課は「雇用環境の充実や地域経済の循環スペースになれば」とする。
 (2017年6月)29日は河原組合を対象に説明会を開き、7月には下市田区を対象に説明する機会を設ける。
 県内では最大約12ヘクタールの用地が必要とされ、喬木村阿島の堰下(せぎした)地区(5・5ヘクタール)が最有力地となっている。
 ガイドウェイは、鉄道の軌道部分に当たるU字形の構造物。ガイドウェイの側面と車体に設置したコイルに電流を流して磁界を発生させ、電磁石の反発力や吸引力を使って車体を浮上、推進させる。
高森町 リニアガイドウェイヤードは下市田に(2017年06月29日 新建ニュース 中南信版)
2019年度の工事着手目指す
 下伊那郡高森町内は、リニア中央新幹線の建設に伴うガイドウェイの製作・保管ヤードについて地元説明会を(2017年6月)28日夜開き、下市田工業団地の北側、農免道路東側の農地約6.7haに整備する方針を示した。
 ガイドウェイヤードについて町は昨2016年8月、下市田地区の農地約13.4ha(農免道路西側約7.7haと東側約6.7ha)を候補地として県に申請。西側に整備した場合、町民から横断道路の設置要望などがあり、安全面などから整備は困難だとして、東側を利用することにした。説明会ではJR東海と町がこれまでの経過や施設について説明、整備場所についての反対意見は少なく、おおむね了承された。
 今後2018年度まで地権者や水利組合などと協議を重ね、2019年度から施設の造成と建設工事に着手する。2020年度から施設内でガイドウェイの製作を行う。使用期間は2026年度までの予定。
 JR東海はガイドウェイヤードについて県内で約12haの用地が必要としており、これまでに高森町のほか、下伊那郡喬木村(約5.5ha)や松川町(約7ha)などを候補地に挙げている。製作、保管スペース、運搬クレーンなどを設け、周囲を高さ3mのフェンスで仮囲いする。
 ガイドウェイは鉄道の側壁部分に設置する板状のコンクリート構造物で、1本の長さが約12m。内部に推進コイルと浮上案内コイルを埋設する。
posted by ict工夫 at 23:00| 工事