2017年07月28日

天竜川橋梁の模型実験が公開された(報道記録)

この報道のポイントは、JR東海は天竜川橋梁の計画段階で当該問題を知っていたのか、知らずに計画したのかです。各紙の報道から遅れて2017年8月6日に公開された恵 知仁さん(鉄道ライター)の記事が明確に語っている意味を考察することです。リニア技術は既に完成している、だから事業認可したのだと言えるのかどうかという大きな問題とも関係するのです。【追記・2017年8月8日】

リニア「天竜川橋梁」実験を公開 JR東海、模型使い安全性確認(中日新聞長野版 2017年7月28日)(編注・数値の漢数字はアラビア数字に変換しました)
 JR東海は(2017年7月)27日、リニア中央新幹線で飯田市と喬木村にまたがって新設する天竜川橋梁(きょうりょう)の影響を調べる水理模型実験を、茨城県の建設コンサルタント「パシフィックコンサルタンツ」つくば技術研究センターで報道や県などの関係者に公開した。実験は終わり、橋梁の設置前後で水の流れに大きな変化はないため、「問題はない」と結論付けた。
 橋梁設計の検討に当たって、水流への影響や、増水時に橋脚付近の地盤が掘られる現象「洗掘(せんくつ)」の発生状況を確認するのが狙い。実験は60分の1の模型を使い、一年に一回程度の洪水(毎秒1270トン)と百年に一回程度の洪水(同4200トン)を想定し、昨秋から続けてきた。
 この日は、この一部を公開。川底の状態もほとんど変化は見られず、橋脚の安全性も確認できた。JR東海の担当者は「これまでの実験で流木を模した物を流して影響がないことも確認しており、その上で問題ないと判断した」と強調。今後詳細な設計を進めるが、従来の計画に変更は必要ないとした。
 また担当者によると、沿線で同様の実験をしたのは同所だけ。橋梁が川に対して斜めに横断することや、天竜川が急流河川であることから、周辺一帯の川の流れや河床の変動が大きく、河川管理者と話し合って実験が必要だと判断したという。
 橋梁は長さ514.8メートル。橋脚の高さは25メートル。橋はコンクリート製の防音壁で覆い、リニアの車体が外から見えるような工夫をする予定。(伊勢村優樹)

中日新聞記事から実験施設は パシフィックコンサルタンツ株式会社つくば技術研究センター(茨城県つくば市作谷642番の1)

JR東海が橋脚の模型実験公開 リニア建設で天竜川に設置計画(信濃毎日新聞 2017年7月28日)
 JR東海は(2017年7月)27日、リニア中央新幹線の建設で、飯田市―下伊那郡喬木村境の天竜川に設置を計画する橋脚の「模型実験」を茨城県つくば市の民間研究施設で公開した。2016年9月から実験を重ねており、橋脚建設で護岸や河床に影響がないことを確認したという。同社は実験結果を基に予定通り橋脚の設計を進めるとした。
 リニア新幹線で計画する橋は全長514メートル。天竜川に対し63度の角度で架かり、4本の橋脚が支える。この地点では、過去の出水時に河床の変動が大きかったことなどから実験を行うことにした。
 実験は、建設コンサルタント業者に委託。実際の60分の1の大きさの実験装置を造って実施した。過去の水害を参考に1年に1回程度(1秒間に1270立方メートル)、100年に1回程度(同4200立方メートル)の出水を想定した水を流し、橋脚が周辺の水の流れに及ぼす影響や河床の変化などを調べた。
 実験では、増水時に橋脚の周りで地盤が掘られる現象が見られたが、JR東海は地盤を固めることで防げると説明。同社中央新幹線建設部名古屋建設部の小池一之担当課長は下流への影響もほとんどないとし、「工事の安全、環境保全、地域との連携を重視し着実に計画を進めたい」と話した。
天竜川橋梁の実験 JRがリニア天竜川橋梁の実験公開(南信州新聞 2017年7月28日)
 JR東海は(2017年7月)27日、リニア中央新幹線計画で飯田市座光寺―喬木村阿島間の天竜川に設置する天竜川橋梁(514・8メートル)の水理模型実験を茨城県つくば市の研究施設で公開した。昨秋からの実験結果も示し、「橋梁新設による河床変動や護岸構造物への影響はない」と評価。河川内に104・4メートル間隔で4本の橋脚を設置する計画どおり、詳細設計を進める考えを示した。
 委託した民間の建設コンサルタント「パシフィックコンサルタンツ」のつくば技術研究センターで報道陣に公開。60分の1の縮尺で再現した天竜川に、1年に1回程度の出水とされる毎秒1270立方メートル、100年に1回程度の毎秒4200立方メートル相当の水を流し、4本の橋脚の存在が影響しないとする結果の裏付けをした。
 実験は昨年_2016年9月からことし_2017年4月にかけて計8回実施。橋梁が川に対して63度の斜角で横断すること、出水時に周辺で大きな河床変動があったことを踏まえ、洪水時の流れや護岸への影響、橋脚付近の洗掘状況を調べた。
 予定地近くの平均流量は毎秒94立方メートル。4200立方メートルは1985年7月の洪水時に高森町市田で計測したデータを用いた。
 同社によると、橋脚がある場合とない場合を比べたが、河川の流れや河床の形状にほとんど変化はなかったという。
 出水時に橋脚付近で河床の洗掘がみられたが、中央新幹線建設部名古屋建設部の小池一之担当課長は「基礎上部を固める対策工で防げる」と説明した。河川管理者の国交省にも確認済みとし、「今後は詳細設計を進め、工事契約に向けた必要な準備を着実に進める」と述べた。
 天竜川橋梁は県道阿島橋の北側に設置する。全長は品川―名古屋間では山梨県の釜無川(751メートル)に次ぐ2番目の長さで、6つの橋脚で支えるが、4本が河川内に入る。
 橋脚の高さは25メートル。上部工のガイドウエイの周囲に防音壁を設置する。同課長は「高さは検討中だが、外からも内からも見えるようにしたい」と話した。
リニア中央新幹線、茨城に「川」を製作 73mの巨大模型で「100年に一度」を実験(2017.08.06 恵 知仁_鉄道ライター 乗りものニュース) から部分引用しておきます・・・
 JR東海によると、中央新幹線の橋りょうでこうした実験を行うのは天竜川のみとのこと。斜めに川を横断すること、河川管理者である国土交通省中部地方整備局より「過去の出水時に架橋予定地付近で大きな河床変動があった」という情報を得たため、といいます。橋を架けるにあたって、基本的には川と直角に交わる形にしたいそうですが、この天竜川橋りょうは63度で交差。60度より大きければ問題ないとされるものの、その影響が実験されました。
タグ:報道 長野県
posted by ictkofu at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 工事
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