2017年08月01日

大井川流量減少対策導水路の効果についてはJR東海と静岡市調査に差がある(報道記録)

平成28年度 南アルプス環境調査の概要(静岡市 2017年7月31日)が発表されています。
 静岡市では、南アルプスユネスコエコパーク地域内で計画されている中央新幹線建設事業の工事実施にあたり、現在の自然環境の状況等を調査しました。
 調査は、南アルプスユネスコエコパーク地域内の大気汚染物質濃度、騒音・振動、河川水質、希少動植物の生息、生育状況、植生、水資源について、現状を把握しました。結果として、大気質については汚染が少ないこと、水質については良好な状態であることが確認されました。動植物については、45種の重要な種を確認しました。そのうちの8種は、中央新幹線環境影響評価手続の現地調査では確認されなかった種でした。これらの調査結果を踏まえ、中央新幹線建設事業の環境保全措置が適切に実施されるよう注視していきます。

 調査結果は以下のとおりです。
 (1)大気質、騒音・振動、水質調査 (2)動植物、植生調査 (3)水資源調査

(3)水資源調査(担当:環境創造課)
南アルプスの水循環モデルを構築し、トンネル掘削による表流水、地下水への影響を予測しました。
(1)調査項目:現況モデル、工事後モデル
(2)調査地点:南アルプス主要部(中央新幹線建設事業 早川〜小渋川間トンネル約25km含む)
(3)調査結果:平成26年度に実施した水資源調査の結果に、斜杭、先進導杭、導水路トンネル等の新たな情報を加え再解析を行いました。その結果、トンネル掘削による湧水量は、毎秒約1.6tと予想され、導水路トンネルを建設したとしても、毎秒1t以上の湧水が山梨県側に流失する可能性があることが判明しました。

JR東海の「平成28年度における環境調査の結果等について(平成29年6月29日)」があります・・平成28年度における環境調査の結果等について【静岡県】

リニア予定地に希少動植物確認 静岡市、JR東海は把握せず(日本経済新聞 2017/8/1 13:50)
 南アルプスを貫くリニア中央新幹線のトンネル掘削工事を巡り、静岡市は31日、2016年度に実施した環境調査で、JR東海が行った環境影響評価(アセスメント)の現地調査では把握されなかった動植物計8種を確認したと発表した。
 市は昨年5〜11月、工事が予定される市北部の南アルプスユネスコエコパーク(生物圏保存地域)で調査を実施。8種のうち7種は環境省の「レッドリスト」や静岡県の「レッドデータブック」で「準絶滅危惧種」などに指定されているカワネズミ(哺乳類)やカジカ(魚類)などだった。
 また、JR東海が示したトンネルの掘削計画などを基に、工事に伴う湧き水の量を試算すると毎秒約1.6トンが発生し、うち約1トンが下り勾配のトンネル沿いに山梨県側に流れるとの結果が得られたとしている。
 エコパークを水源とする大井川の水量減少が指摘されていることなどから、JR東海はトンネルから大井川までの約11キロに導水路を建設し、湧き水の約7割を大井川に戻すなどとする対策を打ち出している。〔共同〕

共同通信の配信と思われますが山梨日日新聞ネット記事には無く、47ニュースに該当する記事はありませんでした。中日新聞は紙面記事のみで日本経済新聞とは異なる自社記事のようです。共同通信社静岡支局から配信された記事が本社で全国配信停止になったのかも知れないと考えてしまうのはビョウキかな。

大井川流量減、導水路効果でJRと差 リニア工事・静岡市調査(静岡新聞 2017/8/1 07:48)
 静岡市は(2017年7月)31日、ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)の南アルプスで予定されるJR東海のリニア中央新幹線工事による大井川の流量減少は毎秒約1.6トンで、同社が計画する導水路トンネルを建設しても毎秒1.1トン減少するとした2016年度の環境調査結果を公表した。
 JR東海は工事に伴う大井川の流量減少は毎秒2トンで、導水路トンネルによって毎秒0.7トンまで抑えられると公表している。導水路トンネルの設置でJR側が毎秒1.3トンの流量回復を見込んでいるのに対し、市の調査では毎秒0.5トンと、設置効果に大きな差が出た。
 市は数値の違いについて「シミュレーション手法や断層の場所に関する見解の相違が原因ではないか」としている。
 導水路トンネルの排出地点より上流部の河川流量調査も行い、低水期は30〜36%減少するとした市独自の調査結果を公表した。流量の大幅な減少は生態系に影響を及ぼす恐れがあるとして、市は工事で流出する湧水全量を上流部に戻すようJR東海に求めていくとした。
 動植物調査では、JR側が実施した環境影響評価(アセスメント)手続きで現地確認していない8種を含む45の重要種を確認した。県希少野生動植物保護条例の指定種であるラン科のホテイランは現在の工事予定地周辺では初めて見つかった。市はJR東海に移植などの対応を求めていく方針。
posted by ict工夫 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境影響
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