2017年09月20日

山梨県笛吹市境川でガイドウェイの製造施設建設及び製造・保管事業

JR東海から以下のような入札公告がありました。この件は 2017年08月24日記事、山梨県知事とJR社長意見交換(報道記録)でもちょっと触れたのですが、競争参加説明書等の交付期間も終りましたし、山梨県議会での質疑応答があるかも知れませんので記録しておきます。

1.山梨県笛吹市境川町は現在のリニア実験線では西端が位置する所です。既にJR東海が使用する土地として何らかの施設が置かれている場所かも知れませんが、あるいは山梨県と調整した上で別な場所が確保されたのかも知れません。JR東海が入札公告しているので場所は確定しているでしょうが、この大型施設の建設について山梨県庁サイトで県民に説明されている記事は無いように思えます。

2.「中央新幹線自立式ガイドウェイ側壁製作保管」という事業の規模などは入札希望者が受け取る「競争参加説明書等」で記載されているものと思えますが、県内で行なわれる工事ですから、山梨県庁の担当部署には明確な資料等が届けられていると思います。
事業内容としては、長野県高森町でガイドウェイ製造所候補地の説明会 の報道から分かるように、かなり大規模で、リニア軌道に取付ける為に運び出す時には周辺道路についても何らかの対策が必要とされるものと思えます。
ガイドウェイは一つの長さが12メートルと高森町での計画に関する報道には書かれていました。山梨リニア実験線42キロなのでガイドウェイの長さはその4倍164キロですから、12メートルのガイドウェイが1万3千本以上必要だったはずです。何処で製造されてどのように山梨に運ばれて来たのか、都留市のリニアミュージアムで説明されているかも知れません。

3.この件が山梨県議会での質疑応答として県民に明確に伝えられるかどうか、注目します。
山梨県議会平成29年9月定例会会期並びに議事予定 によりますと、9月21日開会、9月26日〜29日に代表質問、一般質問が行なわれ、その後決算特別委員会、各常任委員会が開催されて、10月5日に採決・閉会となります。

JR東海サイトで 建設工事(公募競争見積方式)の発注予定 に掲載された内容から部分的に引用しています。
建設工事(公募競争見積方式)の契約に係る手続き開始について
平成29_2017年8月7日
 下記の工事を公募競争見積方式による契約手続きに付すので、競争参加を希望する者は、「4.担当箇所及び手続き日程(1)担当箇所」まで連絡されたい。なお、手続き等の詳細については、別途交付する「競争参加説明書」による。
1.工事概要
(1)工 事 名 中央新幹線自立式ガイドウェイ側壁製作保管(山梨地区)
(2)工事場所 山梨県笛吹市境川町
(3)工事区分 プレストレストコンクリート
(4)工事内容 PC製作工事
     (製作のために必要となる設備、製作後の保管管理及びヤード整備を含む)
(5)工  期 契約締結の翌日から平成32_2020年3月19日まで
     (追加予定工事を含む)
2.契約手続きの方式
 本工事は、施工方法等の技術提案を受け付け、価格以外の要素と価格を総合的に評価して協議先を選定し、協議を行い、協議が成立した場合に、その者と契約を締結する方式(公募競争見積方式)の工事である。
3.主な競争参加資格
4.担当箇所及び手続き日程
(1)担当箇所
  東京都港区港南二丁目1番85号 JR東海品川ビルA棟
   東海旅客鉄道株式会社 中央新幹線推進本部 中央新幹線建設部 管理部 契約係
(2)競争参加説明書等の交付期間、場所及び方法
  ①交付期間 平成29年8月7日(月)から平成29年9月19日(火)まで
  ②交付場所 4(1)に同じ。
  ③交付方法 4(1)の箇所で直接受領すること。(以下略)
(3)競争参加資格確認申請書等の提出期限 平成29年9月19日(火)まで
(4)見積書の提出日時 平成29年11月20日(月)13時30分
5.その他(略)

この「ガイドウェイの製造・保管事業」は他に2か所の入札公告があり、 2017年8月8日の日刊建設工業新聞が、JR東海/リニア新幹線ガイドウェイ側壁製作工3件発注へ/9月19日まで参加受付 として報じていました。入札資格を持つ山梨県内企業は既に説明書などを入手されて見積り提出の準備もされておられると思います。
ちなみに、茨城県については茨城町の茨城中央工業団地内・・・
契約した用地は、同工業団地1期地区の南東部で、北関東自動車道茨城町西インターチェンジ(IC)に近接する。工場などを新設して品川駅から神奈川県内までの区間のガイドウェイ側壁を製造する。最終的に計12・2 ヘクタールを一体的に活用する計画。・・・と報じられています。
愛知県については、名古屋港西部臨海工業地帯(飛島村)のようです。
長野県高森町について報じた記事ではガイドウェイ製造・保管に「長野県内で約12haの用地が必要」で他にも候補地を探していると書かれています。この用地面積は茨城県とも一致しますので長野県内で製造保管されるガイドウェイは静岡工区と長野県内工区に使われるのかも知れません。それなら愛知県飛島村製造所で岐阜県までまかなうのか、未だ不明です。
境川製造保管所は山梨県内軌道で使われる分なのかも知れません。
山梨県議会でこの件の質問があれば、色々と明らかになると思いますが、さて、山梨の議会議員がリニア事業の全体を認識して質問が提起されるかどうか・・・

posted by ict工夫 at 00:12| 工事