2017年09月29日

JR東海の工事実施計画で神奈川県駅のホーム位置が変更されました

2017年9月25日にJR東海は「中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画(その2)の認可申請について(平成29年9月25日)」を広報しました。
『(2)工事実施計画(その1)から変更する事項』の中で『停車場平面図』 では神奈川県駅(相模原市)の駅のホーム中心を西に移動することが縦の赤線で示されています。工事実施計画(その1)は2014年8月に提示されたものですので、比較する為に工事実施計画(その1)資料から切り出した画像を示します。

2017年9月25日の変更申請で 品川起点 38km024m が赤の縦線で示されています。
神奈川県駅2017年9月計画図

2016年8月26日の計画図では 品川起点 37km958m です。

神奈川県駅2014年8月計画図

引用図は大きな図を切り出したもので、赤の縦線の末端に品川起点の距離が記載されています。原本をご確認ください・・・JR東海サイトで 全国新幹線鉄道整備法の手続き で公開されています。
JR東海の工事実施計画では図の表示は右方が名古屋、左方が品川となっていて南北逆転ですので、図を逆転させ通常の地図表示(左方が名古屋、右方が品川)にして引用掲載しました。
ちなみに名古屋駅の図では 品川起点 285km605m は(その1)も(その2)も同じです。

神奈川県や相模原市の行政が、この変更について県民、地域の人々にどのように広報しているかは未確認です。駅に関係する土地収用に影響する事も考えられますが、認可申請段階でどのように行政が動けるのか私には分かりません。
国土交通省が工事実施計画(その2)の認可申請をどのように扱うのかも未確認です。
工事実施計画変更資料は改めてWebサイトで整理する予定です。

相模原駅の位置が西に66メートル動くという計画変更については、国土交通省に提出した工事計画(その2)認可申請の資料として掲載されています(右図)。現行の計画(その1)2014年8月申請、10月認可の時の資料(左図)と併せて引用しておきます。
これは停車駅資料図から品川駅〜相模原駅間の距離が明記された部分を切り出した画像です。全体図は天地を逆転したのですが、下図は原本のまま切り出したので地図記載の文字が逆さになっています。赤字はJR東海が記載したもので、この地図の右方が名古屋駅方向、左方が品川駅方向です。

(その1) (その2)

JR東海は何故地図を逆転させて右に名古屋方向、左に品川方向にして停車場地図を作成したのか。
環境影響評価準備書で沿線地域の説明図に名古屋からの距離で示した資料があったので戸惑ったことがありますが、山梨リニア実験線の起点は西端、名古屋側の山梨県笛吹市境川地区です。これと同様な名古屋駅起点の距離表示が準備書に多数あり、その時は私は意味を理解できませんでした。故郷から旅立ち上野が終着駅だという感覚と同じくリニア中央新幹線の故郷(起点)は名古屋なのです。故郷を上席(上手=右)に置く、そういう地図がJR東海の当り前の感覚なのでしょう。
即ちリニア中央新幹線は愛知・名古屋の活性化を目的とする事業として名古屋〜東京の短時間直結を目指しているものであり、中間駅は無くて良いものなのだと私は思っています。
全幹法の下で認可され実施される事業として地域自治体は土地収用などで協力せねばなりません。しかし駅が無いと協力も得難いから自治体負担で造ることは可能として始めた。それがバッシングされて駅も事業者側で造ることにはなりました。

posted by ict工夫 at 21:18| 神奈川県