2017年12月13日

長野県知事と伊那谷経済界の意見交換会(報道記録)

知事と伊那谷経済界がリニアめぐり意見交換会(南信州新聞 2017年12月13日)
 リニア中央新幹線を活かした地域振興を探る阿部守一知事と伊那谷の経済界関係者による意見交換会が(2017年12月)12日、県飯田合同庁舎であった。2回目で、飯田下伊那や上伊那地域から経済団体の幹部ら29人が出席し、研究施設の誘致や人を呼び込む施設整備などをめぐって協力を要請。知事は方向性の共有や役割分担の必要性を指摘し、今後はテーマごとに意見交換を続ける考えを示した。
 5月に続く2回目(編注※)で、商工団体や経営者協会、中小企業団体中央会支部、農協、青年会議所などの幹部が出席した。
(中略)
 飯伊12団体の意見をまとめた飯田商工会議所の柴田忠昭会頭は ▽スポーツ施設・アリーナとコンベンションホールの建設 ▽県内駅の集客機能強化―への協力を要請。アリーナとコンベンションホールは、南信州広域連合が県に検討への参加を求めた経過を踏まえ、「どの場所にどの程度の規模の施設を設けるか決めないと動けない」と指摘した。

 県中小企業団体中央会下伊那支部の中田教一支部長は研究機関誘致に向けた行政側の積極的な活動展開を求めた。「恵まれた自然は最適の環境。定年後の研究者を地域の中小企業が採用できる美点もある」と説明。ヘリを活用した観光促進も提案した。

 南信州・飯田産業センターの萩本範文専務理事は、3大都市圏がリニアで一体化する国のスーパーメガリージョン構想を踏まえ、伊那谷を巨大都市圏のいこいの場と位置付けるべく、自然から伝統文化までを総合的にデザインして地域の付加価値を上げるランドスケープデザインの必要性を唱えた。

 JAみなみ信州の田内市人組合長は農業と食を鍵とする産業振興に取り組む姿勢を強調し、県の協力を求めた。

 上伊那からは、伊那谷の経済界全体が連携する研究開発や人材育成の推進、飯田線の利便向上、企業研修施設の整備などを求める意見が出た。
 また、二次交通について自動運転技術を踏まえた体系やバスターミナルなど拠点の整備を求める意見、広域観光ではDMOの設置やそれを核とするプラン策定などを望む声があった。

 知事は「このままでは通過駅になるという危機感を持っている。地域がビジョンを描き、それぞれの主体が役割を果たすことが重要」と指摘。「飯田周辺だけを見ていると見誤る。東京、名古屋がどう発展するかも視野に、その真ん中に飯田が位置する重大さを共有して考えたい」と述べた。

 終了後の取材では「まずは(論点の)交通整理をしたい」と述べ、今後はテーマごとに議論をする手法も視野に入れて意見交換を継続する考えを示した。

(編注)2017年5月の第1回とは、伊那谷経済界と知事が懇談(南信州新聞 2017年5月18日)です。
第1回での要望はその後どのように展開しているか、私は確認していません。その時の意見や要望と今回のそれらとの関連や継続性について知りたいので、今後の課題にします。

伊那谷にリニア研究施設誘致 経済界、県に協力要請(中日新聞長野県版 2017年12月13日)
 リニア中央新幹線を生かした地域振興策を考える阿部守一知事と伊那谷の経済界の代表らとの意見交換会が(2017年12月)12日、飯田市の県飯田合同庁舎であった。意見交換会は5月に続いて2回目。商工会議所や青年会議所の幹部ら29人が出席し、研究施設の誘致や広域の交通体系構築などで県の協力を求めた。
 研究施設の誘致で県の協力を要望したのは、県中小企業団体中央会下伊那支部の中田教一支部長。「長野の自然はじっくり物を考える研究施設にとってはかなりのニーズがあり、旧飯田工業高校を活用した知の拠点構想にもピッタリ。人口増につながるほか、大企業の職員が定年退職後、長野の中小企業が採用できる」と主張。駒ケ根商工会議所の春日俊也副会頭は、宿泊を伴う合宿や企業研修の誘致に力を入れるべきだと提言した。
 伊那市の高遠桜をはじめとした長野の景勝地を空から見るヘリコプター観光の導入を求める声もあり、知事も「具体的な話は(地域一体で観光振興を進める)地域連携DMO(編注※)をつくってもらい、その中でしてもらえたら。県の協力もやぶさかでない」と前向きな姿勢を示した。
 飯田商工会議所の原勉副会頭はJR飯田線の高速化などの働き掛けを要請。東京・新宿駅の「バスタ新宿」のような交通ターミナルの新設を提案し「伊那谷全体の交通体系構築」を求めた。
 一方で、観光列車として飯田線を活用する意見もあったことから、知事は、自治体や経済界など関係機関で地域の将来に関してビジョンが共有されていないのではと指摘。「何をどういう態勢で進めるのかを確認し、取り組みが具体化すればすみやかに進める」と述べた。

阿部知事は交換会後、リニア中央新幹線関連工事を巡る入札妨害事件に関して「詳細は承知していないのでコメントできる段階ではない」と述べた。その上で「未来に向けてのリニアの役割は極めて重要。きょうも地域の皆さんと前向きに生かしていこうという議論もしており、良い方向で事業が進んでいくことを期待している」と語った。(伊勢村優樹、服部桃)

(編注※) 地域連携DMO: 国土交通省観光庁・日本版DMOホームページ 『複数の地方公共団体に跨がる区域を一体とした観光地域として、マーケティングやマネジメント等を行うことにより観光地域づくりを行う組織』 と定義されています。
DMO: Destination Management / Marketing Organization の略語

posted by ict工夫 at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 地域活性化
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/181832996
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック