2017年12月16日

長野県のリニア発生土運搬道路工事の近傍で土砂崩れ発生(報道記録)

長野県道松川インター大鹿線です。大鹿村工区のリニア中央新幹線トンネル工事発生土を大鹿村から運び出す為に長野県とJR東海の協力体制で関係道路の拡幅やトンネル新設が行なわれています。
続報を待ちます、地域行政、JR東海、国土交通省など。

中川 県道で土砂崩落 県などリニア関連影響調査(信濃毎日新聞 2017年12月15日)
 15日午前3時半ごろ、上伊那郡中川村大草の県道松川インター大鹿線滝沢トンネル北西側で、斜面が崩れていると下伊那郡大鹿村役場に連絡があった。県飯田建設事務所(飯田市)が、高さ約20メートル、幅約10メートルにわたって斜面が崩れ、片側1車線の県道がふさがれているのを確認した。近くではリニア中央新幹線関連の工事車両などが利用するトンネルが掘削中で、JR東海(名古屋市)と同事務所が工事との関係などを調べている。
 同事務所は午前6時から四徳(しとく)大橋(中川村)―松除(まつよけ)橋(大鹿村)間約3・4キロを全面通行止めにした。けが人はいないとしている。
 同事務所によると、崩落現場は滝沢トンネル西側の入り口から北西に70〜80メートルほどの斜面。JR東海広報部によると、四徳大橋付近から今回の崩落現場近くまでの間では現在、リニア中央新幹線関連の工事車両などが利用するための「四徳渡(しとくわたり)トンネル(仮称)」を東端に向かって火薬を使って掘り進めている。工事との関係については「現在調査中。影響があったかどうかは分からない」としている。
 県飯田建設事務所によると、3月にも今回の崩落現場から北西に300メートルほどの場所で、県道沿いの斜面が30立方メートルほど崩れた。JR東海はその際、工事に起因するものではないとの見方を示した。
 同事務所のこれまでの調べでは、今回崩落した土砂量は300立方メートルほど。復旧の見通しは立っていない。一帯は普段から崩落が起きやすい場所とし、「リニア関連工事の影響も含めて原因を調査中」としている。
中川村の県道で土砂崩落が発生(南信州新聞 2017年12月16日 14時12分)
 (2017年12月)15日午前3時25分ごろ、中川村大草の県道松川インター大鹿線で、道路沿いの斜面が高さ約20メートル、幅約10メートルにわたって崩落した。土砂300立方メートルが路面をふさぎ、四徳大橋―松除橋の間(約3・4キロ)が通行止めとなっている。現場近くではリニア中央新幹線の南アルプストンネル関連工事が行われており、JR東海と県などが土砂崩落との関連を調べている。
 土砂崩落によるけが人はいない。崩落後に通行した一般の車1台が土砂に突っ込む事故があったが、運転手にけがはなかったという。
(中略)
 南アトンネル掘削に伴って多くの工事用車両が走る県道松川インター大鹿線の安全対策として、JRは県道に2本のトンネルを新設する工事を昨年8月から進めていた。
 四徳大橋を挟んで東西に2本のトンネルができる計画で、どちらも2車線トンネル。西側は西下トンネル(約0・9キロ)、東側は四徳渡(しとくわたり)トンネル(約1・2キロ)。
 JRによると、崩落前の午前1時40分ごろ、四徳渡トンネル内では火薬による発破掘削が行われていた。午前3時ごろからトンネル内でコンクリート吹き付け作業をしていたところ、同25分ごろに作業員が大きな音を聞き、外に出て崩れているのを確認した。
 坑口に近い場所での掘削とあって、JRは「通常より少ない火薬量だった」。周辺の山への事前対策として、トンネル外側に軽量盛り土を施工するなど「慎重に進めていた」と説明した。崩落時、トンネル内では作業員10人が吹き付け作業に当たっていた。
 トンネル工事との因果関係は分かってないが、JR側は工事起因の可能性も指摘した上で「詳しい原因を調べている」とした。
 現時点で復旧の見通しは立っていない。JR東海長野工事事務所の平永稔所長は「道路管理者である県や大鹿村、中川村などの関係者と調整し、早期復旧に努める」と話した。
 2本のトンネルのうち西下トンネルは既に貫通している。四徳渡トンネルは残り13メートルの地点まで掘り進んでいたが、今回の崩落によって、当初予定していた年内の貫通は厳しくなり、JR側は工期を練り直す考え。リニア本体の工期については「本体の遅れはない」とした。
 掘削の工期はともに2018年4月30日まで。計画だと、2019年春から南アの掘削残土を、県道を使って大鹿村外の残土置き場へ運び出す。

長野県上伊那郡中川村・・・中川村リニア中央新幹線対策協議会

長野県飯田建設事務所−−県道松川インター大鹿線の改良工事について
(1)道路拡幅工事、(2)道路トンネル工事、などの情報が掲載されています。
この件については飯田建設事務所から公式情報が発信されると思いますので、とりあえずリンクしておきます。

リニア工事現場の近くで土砂崩れ(NHK 長野県のニュース 12月15日 21時02分)
(2017年12月)15日未明、長野県南部の中川村の県道で道路脇の斜面の土砂が高さ20メートル、幅10メートルにわたって崩れました。
現場のすぐ下ではリニア中央新幹線に関わるトンネルの掘削工事が行われていたということで、JR東海や長野県の建設事務所が原因を詳しく調べることにしています。
長野県の飯田建設事務所によりますと、15日午前3時半ごろ、中川村の県道で、道路沿いの斜面が高さおよそ20メートル、幅およそ10メートルにわたって崩れ、土砂が道路に流れ込みました。
このあと、乗用車1台が道路をふさいでいた土砂にぶつかる事故がありましたが、けが人はいないということです。
この土砂崩れで県道の3.4キロの区間が通行止めとなっていて、建設事務所が土砂の除去作業を進めています。
15日夜、飯田市で記者会見したJR東海の担当者は、15日は土砂が崩れた場所の15メートルほど下で、リニア中央新幹線の工事用車両が通行するためのトンネルの掘削工事を行っていたことを明らかにしました。 現場では、土砂崩れが起きる直前まで爆薬を使った発破作業を行っていたということで、担当者は「土砂崩れと工事の因果関係は調査中だが、いち早く復旧し、住民の皆さまの理解を得たい」と述べました。
JR東海や長野県の建設事務所などは、土砂崩れ現場の調査を行うなど引き続き詳しい原因を調べることにしています。
中川村の県道で土砂崩落・リニア関連のトンネル工事が影響か(SBC信越放送 2017年12月15日 19時57分)
中川村の県道できょう(2017年12月15日)未明、土砂が崩れているのが見つかり、JR東海は、リニア中央新幹線の関連工事が影響した可能性もあるとの見解を示しました。
土砂崩落が起きたのは中川村大草の県道で、午前3時半ごろ、高さおよそ20メートル、幅およそ10メートルにわたり、斜面が崩れているのが見つかりました。
現場のすぐ近くでは、リニア中央新幹線の工事車両などが通るトンネルの掘削工事が行われていて、JR東海によりますと、午前1時40分ごろにトンネル内で発破作業を行っていたということです。
JR東海は会見で、工事の振動が崩落の原因になった可能性もあるとの見解を示し、今後の工事の進め方について、県や村と協議することにしています。
リニア中央新幹線 関連工事、付近の斜面崩落/長野(毎日新聞長野県版 2017年12月16日)
 JR東海は(2017年12月)15日、飯田市内で記者会見を開き、同日、リニア中央新幹線関連の工事車両が通行するトンネルの新設工事現場付近の、中川村大草の県道松川インター大鹿線脇の斜面が崩落したと発表した。この影響で土砂が流入し、県道は現場付近で通行止めになった。
 JRによると、15日午前1時40分ごろ、崩落現場付近で行っているトンネル新設工事で火薬を使った発破作業を実施。同午前3時25分ごろに今回の斜面が崩落したという。同社は県などと協力し、工事と崩落の関係などを調べるという。【大澤孝二】
リニア工事近くの土砂崩落「復旧早く」 長期化や再発懸念(中日新聞長野県版 2017年12月16日)
 JR東海がリニア中央新幹線の関連工事を進める中川村の県道松川インター大鹿線で起きた土砂崩落。大鹿村と松川町を結ぶ県道は地域住民にとってかけがえのない生活道路だけに、住民や行政から崩落の再発や通行止めの長期化を懸念する声が相次いだ。
 大小の岩石や大量の土砂が防護柵をなぎ倒して、路面を覆った。岩肌があらわになった斜面からは、乾いた音と土煙を伴って小石が転がり落ちる。重苦しい空気が漂う中、ドローンを用いた空撮調査に続き、重機による倒木の撤去が進んだ。
 県道松川インター大鹿線の通行止めにより、住民らは約十分の遠回りとなる迂回(うかい)路の使用を余儀なくされる。大鹿村の長尾勝副村長は「村民の生命線ともいえる路線。崩落しやすい地質の場所なので、早期の復旧と今後の防災対策、維持管理に努めてほしい」と訴えた。
 仮に復旧しても、再発への不安は拭えない。同村の釜沢地区自治会長の谷口昇さんは「リニアの工事前からよく崩落する場所なので心配する声は多かった」と打ち明け、「JRには因果関係をしっかり調査してもらい、村民が納得できる報告をしてほしい」と求めた。
 村内で旅館を営む前島久美さんは「村民からは『工事が始まってから怖くて通れない』という声も聞く」と明かし、「山に手を加えてトンネルを通すことで、バランスを崩してより崩壊しやすくなるのでは」と不安を募らせた。
 (伊勢村優樹、服部桃、石川才子、牧野良実)
posted by ict工夫 at 18:56| 長野県