2018年05月21日

山梨県南アルプス市の状況を報じた「しんぶん赤旗」の記事(報道記録)

しんぶん赤旗 が2018年5月20日記事で、「沿線7都県 声上げる住民 リニアが壊す暮らし 渦巻く不安置き去り」 と題した記事をネット版にも掲載しました。

山梨 用地補償は一部だけ
 山梨県南アルプス市では、JR東海が示したリニア中央新幹線のルート図は市内を斜めに横断する計画となっています。主に七つの自治会が影響を受け、沿線住民から不安と怒りの声が出されています。

 住民から、高さ20メートルを超える高架が通る計画に、生活用水として使っている湧水の地下水が高架橋梁工事によって水枯れしないか懸念の声が起こっています。山梨県が発表した環境基準で住宅地の騒音を70デシベル以下としたことにも、「耐えられるレベルではない」と批判の声があがっています。

 さらにルート沿線地区では、四角い集落の真ん中を斜めに通るため、家の敷地を斜めに切られます。住民らは「勝手口や車庫の一部がかかってもそこだけしか補償されない、これでは住み続けられない」と訴えています。

 市内の戸田、宮沢地区の二つの自治会は3年前にリニア建設反対決議をあげ、事業説明会の開催を拒否し続けています。宮沢地区では意見書を添えた署名を95%の住民から集め、JR東海が用地交渉幅を22メートルとしていることに対し、用地補償幅を100メートルとすることなどを、毎年JR東海に要請しています。

 地権者会代表のIさんは、「リニアは住民が望んだものではないし、JRのやり方は許せない。今の状況では絶対に前に進めない。要望が通るまで説明会はうけない」と話しています。

この記事は東京・神奈川から山梨、静岡、長野、愛知県を1ページ中で掲載していますから、綿密な報告記事ではありませんが、各地の問題点概要は分かります。
山梨県は南アルプス市だけが取り上げられていて、その他の沿線市町には言及されていませんが、南アルプス市の事情について私はネットからも明確には知りませんでしたので参考になりました。

山梨県ではリニア実験線西端の笛吹市境川から富士川町の最勝寺地区辺りからトンネル(未着手の第三南巨摩トンネル)に入るまでリニア中央新幹線軌道は高架橋です。その笛吹市・甲府市・中央市・南アルプス市・富士川町までの工事はこれからです。
早川町の南アルプストンネル(山梨工区)の工事は進行中ですが、地上の問題は発生土(残土)を運搬する車両交通と発生土処理置き場設定に限定されているはずです。リニア甲府駅工事が始まる頃にはトンネル工事発生土が盆地にも運び込まれるでしょう。

この赤旗記事を読んで 「大変ですね、ウチの近所じゃなくてよかった、リニアが出来たら乗りたいね」 でオシマイにせず、沿線各地でご苦労されている方々がおられることを知り、今の日本国の状況では、別な事案で「明日は我が身」になるかもしれないことをお考えください。

尚、NHK甲府局が2017年に企画した内容がネット記事として公開されています。私のホームページには記載済みですが、関連情報としてここにも追記しておきます。

私は山梨県内地域の情報を見る時にいつも感じるのですが、地域住民が「JR東海に要請する」のは何故かです。
住民要望を地域自治体から県庁を経由して事業者に対応を求めるように動けないのは何故でしょうか。
県議会審議なども経て県政長期計画として決定しているリニア中央新幹線事業対応施策と、住民要望とが噛み合わない状況にある為、県庁はもちろん地域自治体も住民意見は受入れず、住民には事業者に直接要望するしか打つ手が無いのでしょうか。
そういう状況は沿線各地の行政に共通なのでしょうか。
私がリニア中央新幹線事業から目を離せなくなったのは、技術的な関心もありますが、行政の実相を学ぶ良い機会だと考えたからです。
法令・例規にも疎い私の勝手な想像ですが、日本国としての長期国策である整備新幹線計画の一端を民間事業として認可しても、国策公共事業の冠は外されることなく地域行政の支援も法に則り、事業遂行には最適だとして選択された方法だったなら、その策略の巧みさに感嘆するしかありません。

posted by ictkofu at 07:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 山梨県
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