2018年05月23日

大鹿村の除山非常口で夜間発破の提案は見送られた(報道記録)

大鹿村の釜沢地区でリニア懇談会(南信州新聞 2018年5月23日)

 最難関工事とされるリニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)で、JR東海は(2018年5月)22日夜、リニア本坑につながる作業用トンネル(非常口)のうち「除山(のぞきやま)非常口」がある大鹿村の釜沢地区で、住民対象の懇談会を非公開で開いた。
関係者によると、作業用トンネルの掘削について、夜間の試験発破を24日にも実施したいと提案した。ただ住民からは反対の声が上がり、JR側は検討し直す考え。
 除山非常口(1・9キロ)は昨年(2017年)4月に、県内で初めて掘削工事に着手。同11月に重機による掘削を再開し、同12月から火薬を使った発破掘削を始めた。これまでに200メートル程度まで掘削が完了。発破は、現在は午前8時から午後5時までの間に行っているが、昼夜の発破を基本としており、この日は夜間の発破工事に向けて試験的な実施を提案した。
 JR側は試験後、住民らの意見を聞いた上で夜間の発破工事を本格化させたい意向。
 村内では非常口が4カ所に計画される。4つの非常口を順次掘り進め、南ア関連は3カ所の掘削終了後、地質や出水の状況を見るため本坑に並行して先に掘り進める「先進坑」の掘削に取り掛かり、その後本坑を掘る。このうち小渋川非常口(1・1キロ)は500メートル程度掘り進んだ。釜沢非常口(0・3キロ)は今年4月の掘削を予定していたが、保安林指定の解除など行政手続きに遅れが出て、計画がずれ込む見通し。

リニア 大鹿の除山非常口 JR東海が夜間発破提案(信濃毎日新聞 2018年5月23日)

JR東海は(2018年5月)22日夜、リニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)の作業用トンネル坑口「除山(のぞきやま)非常口」がある下伊那郡大鹿村の釜沢地区で、住民対象の懇談会を開き、24日夜に火薬を使った発破によるトンネル掘削を試験的に実施したいと提案した。しかし、出席した住民からは反対意見が相次ぎ、住民によると、JRは検討し直す考えを示したという。
 懇談会は釜沢集会所で非公開で開き、住民5人が出席した。JRは席上、騒音や振動に配慮するとした上で夜間発破の試行を提案。これに対し、住民側は「夜はちょっとした音でも響く」「夜は静かに休ませてほしい」などとして強く反対した。
 釜沢地区自治会の谷口昇会長(48)は懇談会後、取材に「自分たちの意見をJRにしっかりと伝えることで、夜は満天の星が見え、しんと静かな地域の環境を守っていかなければならない」と述べた。
 JRは取材に対し、夜間発破を提案したことを認める一方、「今すぐに夜間発破を行う結論には至っていない」とした。
 JRによると、除山非常口では昨(2017)年12月に初めて昼間に発破を実施。発破を1回行った後は、発破に適さない軟らかい地盤だったことから、機械で掘削を進めた。今年3月下旬に発破を再開するに当たり、住民立ち会いの下で発破の騒音や振動を測定したが、確認されなかった。
 22日時点で、掘削作業は約200メートル進んでいるが、当初予定より遅れている。発破は現在、午前8時から午後5時までの間に行われているが、他のトンネルと同様に夜間も行うことが必要としている。
posted by ict工夫 at 23:00| 工事