2018年09月18日

静岡工区・知事に宿舎建設工事の中止要請を求める申し入れ、市民団体から

川勝平太静岡県知事様                2018年9月18日

JR東海に対し環境影響評価条例に基づき
 リニア新幹線・宿舎建設工事の中止要請を求める申し入れ書
  
         南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡
共同代表 有元利通 八木 功 服部 隆 増田和明 松谷 清               連絡先 静岡市葵区鷹匠3−3−1地球ハウス 054−209−5676 Fax054−209−5675
 JR東海は(2018年)9月14日に県政記者クラブで会見を開き9月18日からリニア中央新幹線南アルプストンネル工事に向けて準備工事としての作業宿舎の建設に取り掛かることを公表しました。
多くのマスコミからは水資源をめぐる関係自治体、及び窓口としての静岡県との協定を結ぶことなく「見切り発車」とも言える工事着工に批判的報道がなされています。

このような宿舎建設工事の着工が許されるのは、静岡県自体が有識者会議設置(水資源、自然環境)により厳しい姿勢も見せながら一方で「準備工事(宿舎建設や林道整備など)が大井川の水資源や自然環境に与える影響は小さい。宿舎建設の環境への影響は小さい。水資源への誠意ある対応を求めたい」(難波副知事コメント)との認識を示していること、及び静岡市も同様の認識を持っていることが背景にあります。

 果たしてそのような認識でいいのでしょうか。

 JR東海は着工記者会見と同時に静岡県環境影響評価条例に基づき宿舎建設工事着手前の事後調査報告書を県に提出しました。静岡県は1ヶ月に渡り県民意見を募集するとのことです。
この準備工事を巡る最大の問題は「地元住民への丁寧な説明と詳細な情報提供により着工の是非を判断すべき」としたリニア新幹線工事を認定した国土交通大臣の環境影響評価への大臣意見が尊重されているか否か、です。

つまり、宿舎建設工事に対する公開の場での事後調査報告書の議論はおこなわれたのでしょうか。一度もなされないままに工事が着工されていることに最大の問題があります。

宿舎建設工事の後には林道整備そして本体工事が待っています。最初の工事となる宿舎建設において環境影響評価条例に基づく厳密な姿勢を示すことが重要であるという観点から以下の申し入れを行います。9月25日までに文書による回答を求めます。

 1、JR東海は9月14日付「(宿舎建設工事着手前)事後調査報告書」を工事着工の記者会見で明らかにし、静岡市の南アルプスエコパーク林道条例により「宿舎資材輸送」の通行許可が出されたとして18日から着工するとのことです。一方で静岡県が1ヶ月間にわたり県民意見を求めるとのことです。「県民等の意見および県知事意見に配意・勘案せず着工すること」の制度的妥当性をどのように考えているのか、明らかにすること。

 2、県民等の意見をもとに県知事意見を述べる際には環境影響評価審査会、及び自然環境有識者会議に意見聴取を行うこと。

 3、静岡市の南アルプスエコパーク林道条例に基づく林道の通行許可の際に静岡市長からJR東海の環境影響評価書はもとに「適正な審査」を行ったとコメントが出されています。実情を確認するのは静岡県の制度的責務です。

  ①「適正な審査」とは環境影響評価書との関係においてどのような審査をおこなったことをさしているのか市長の意見聴取を行うこと。

  ②特に宿舎建設工事エリアには動物・植物など数十種に亘る希少種があり椹島地区では6ヵ所において希少種が存在しており、アオキランなど絶滅危惧種は昨年、移植したとのことです。アオキランは9月が開花時期で移植が成功したかどうかはこの9月に確認する必要があります。専門家による現地調査が行われたのか、移植が成功したのか、どうか、静岡市長に意見聴取を行うこと。

  ③JR東海は環境影響評価書では林道東俣線にてロードキル(車による両生類や動物の轢死)発生のおそれがあると認めましたがその対策が適切に実行されていると判断した根拠について、静岡市長から意見聴取をおこなうこと。

  ④環境影響評価手続きでは林道東俣線沿いでの鳥類相調査がなされていないが希少な鳥類(猛禽類を除く)が営巣する可能性についての静岡市長の見解を聴取すること。

 6、静岡市が南アルプスエコパーク林道に基づいて「宿舎建設資材輸送のための林道の通行許可申請」が行われ静岡市の通行許可を出すときには、静岡県中央新幹線工事調整連絡会での情報共有が行われることになっていますがどの段階で静岡市からの連絡はおこなわれたのか、明らかにすること。

 7、これらのことが県民に明らかにされるまで、宿舎建設工事、それに関わる全て工事の中止もしくは延期をJR東海に要請すること。

この件は 2018年09月14日記事 「静岡県でJR東海工事の付帯施設着工が許可された」 の関連です。
静岡県環境影響評価条例 第45条第2項 は国策公共事業に対してどの程度の有効性があるのかという問題でもあると私は理解しています。
従って、事は静岡県だけの問題では無く、同様な自治体例規の下で行政が行なわれる全ての自治体と国民の地方主権にも関わる事案だとすら考えています。
リニア中央新幹線事業において大井川減水問題に発した今回の事案について、私は情報・資料整理が不十分なので、いずれWebサイトで整理しておく予定です。

posted by ictkofu at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡県
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