◇ リニアの「名城非常口」掘削、地下水で中断 昨年末から(朝日新聞 佐藤英彬 2019年3月16日 08時33分)
2019年3月16日の報道として早かったのは朝日新聞、これは部分公開の有料記事です。
同社などによると、名城非常口は直径約40メートル、深さ約90メートルの立て坑となる計画。地上とつながり、リニア車両が走るトンネルの掘削工事の拠点となる。
この共同通信の配信を掲載した各紙(私が確認した限り、掲載時刻順)・・・
◇ 岐阜新聞 2019年03月16日 12:34
◇ 福井新聞 2019年3月16日 午後0時34分
◇ 四国新聞 2019/03/16 12:34
◇ 茨城新聞 2019年03月16日(土) 12時34分
◇ 中日新聞 2019年3月16日 12時35分
◇ 東京新聞 2019年3月16日 12時35分
◇ 京都新聞 2019年03月16日 12時36分
◇ 西日本新聞 2019年03月16日 12時37分
◇ 信濃毎日新聞 3月16日12時41分
◇ 日本経済新聞 2019/3/16 16:33
JR東海によりますと、深さおよそ50メートルの地点で地下水が出て、今後、排水と、水を止める薬液を注入し地盤を固める工事を行う予定です。
今年(2019年)秋に作業を再開し、中断による2027年開業への影響は無いということです。(16日17:40)

2015年08月13日 「名古屋市の名城非常口新設工事とJR東海の子会社吸収合併の関連」 を書いた時に調べて予定地と推測した場所 Google ストリートビュー からキャプチャーした写真です。

当時調べた地図ですが、この官庁街でリニア中央新幹線事業を理解している公務員の方々が工事中断の理由に関心が無かったのか不思議です。まさに地元の愛知県議会、名古屋市議会の2月定例会でも話は出なかったのでしょうか。
2016年06月24日 「名古屋市の名城非常口工事でサンプル土壌に鉛汚染」 という記事も書きました。この時、名古屋市環境局の担当者は「自然由来の可能性が高く、健康への影響はない」と語られたそうです。今回の地下水も自然由来の汚染が無いと確認した上で下水道に排出しているのだとは思いますが・・・
この土壌汚染については名古屋市公式記録は以下です。
◇ 土壌汚染対策法に基づく区域の指定
このページの 「形質変更時要届出区域台帳」 にある 「中区三の丸二丁目(指-100) (PDF形式, 938.59KB)」 が該当します。
引用した記事に書かれている年月日は編者が補足しています。強調表示も編者です。
JR東海が平成39(2027)年に開業を目指すリニア中央新幹線の「名城非常口」(名古屋市)新設工事で、掘削作業中に地下水が湧き出たため、昨年(2018年)12月から作業を中断していることが(2019年3月)16日分かった。同社は、地下水を観測する井戸の水位に変化が見られないため、地盤沈下など周辺への影響はないと説明している。作業は今秋、再開する見通し。
同社などによると、名城非常口は直径約40メートル、深さ約90メートルの立て坑となる計画。地上とつながり、リニア車両が走るトンネルの掘削工事の拠点となる。
(平成)28年に着工し、昨年(平成30_2018年)12月下旬、深さ約50メートルまで掘り進めた地点で地下水が出たため工事を中断し、市の下水道に排水している。
出水は立て坑と周囲の地下水の水位を均衡させる方法で止める。今後、底部の地盤を固めるため、薬剤を注入する作業を行うという。
リニアは(平成)39年に東京・品川−名古屋の開業を予定する。同社は工期にも影響はないとしている。
◇ リニア「非常口」工事 地下水で掘削作業中断 名古屋・中区(2019/3/18 11:40 中京テレビNEWS)
内容は同じですが、『工事は大林組、戸田建設、JR東海のグループ会社によるジョイントベンチャー(JV)』も記載されています。
2027年に開業を目指すリニア中央新幹線の工事で、名古屋市中区で進む「非常口」の掘削作業が地下水がわき出たため、去年12月から中断していることがわかりました。
JR東海によりますと、掘削作業を中断しているのは名古屋市中区に新設するリニア中央新幹線「名城非常口」の工事現場です。
「名城非常口」は直径約40メートル、深さ約90メートルの立て坑になる計画で2016年11月に着工し、去年12月下旬、深さ約50メートルまで掘り進めた地点で地下水がわき出たということです。
JR東海は地盤沈下など周辺への影響はないとしていて、この秋にも掘削作業を再開する見通しです。工事は2021年4月までを予定していて、2027年の名古屋ー東京・品川間の開業に影響はないとしています。
工事は大林組、戸田建設、JR東海のグループ会社によるジョイントベンチャー(JV)で進められています。
◇ リニア中央新幹線
名城非常口、出水で工事中断 工期には影響なし 名古屋(毎日新聞 2019年3月17日 中部朝刊)
記事は1日遅れでした。全文を読めませんが内容は共同通信と同じように思います。
◇ 読売新聞、時事通信とNHKには当該記事は見つかりませんでした。
名古屋市サイトを調べていて名城非常口について議会質問された議員がおられましたので、名古屋市会議員 青木ともこ氏のサイトを確認しました。
2019年3月16日 (土) リニア名城非常口工事が地下水のため中断、既にブログにお書きになっていました。今後のご発信に注意していくつもりです。
2016年04月08日 「名古屋市の名城非常口工事契約が締結された」 を書いていました。
今回の報道で訝しく思ったのは、「契約締結は2016年4月5日、工期は4月6日から平成31-2019年9月30日まで」のはずが、「工期は2021年4月までを予定している」「作業は今秋(2019年秋)、再開する見通し」と書かれていることです。
JR東海は沿線各地での工事進捗状況は明確にしていないと思いますし、地域行政も工事の状況を確認して地域の人々に逐次報告する体制にも無いようです。
とにかく、この非常口が完成してから春日井市〜名古屋駅の大深度地下工事に取り掛かることになるのです。非常口はシールドマシンの地下への入口でもあるのです。
1.名城非常口工事を観察している方がおられ、2018年暮れからの工事中断原因を何かの方法で知ったことから、朝日新聞に知らせた。
2.朝日新聞はJR東海の報道対応部門に取材通知をした。
3.JR東海は取材を断わることが出来ないので朝日新聞のスクープ単独記事にならないように配慮した。
4.共同通信、時事通信、朝日、毎日、読売、日経、産経、NHK、それに地元の中日、CBSテレビを加えて記者会見を行い、プレスリリースとして文書を渡して適切な記事を依頼した。
4.マスコミ各社は、まず朝日新聞が優先して記事にする、その後で共同通信の配信を記事にすることにした。
5.産経イザは朝日新聞と同様にJR東海リリースを元に記事にしたので下水道に放水していることも書いた。
以上、全くの憶測ですがマスメディアに対してそれだけの力を持つJR東海なのではないかと私はいつも思っています。