2019年08月15日

静岡工区の当面の進め方について・続報、石井大臣会見要旨

2019.08.15 国土交通省記者会見

記者(問)先日(2019年8月9日)、リニア中央新幹線の静岡工区について、「当面の進め方について」という文書を発表されて、その中で国土交通省は「状況に応じて検討の促進等に努める」という表記がされていると思いますけれども、場合によっては積極的な仲介役を担うお考えがあるのかということと、具体的にどのような検討促進策を検討されているのか、お考えをお聞かせください。

大臣(答)
 リニア中央新幹線の静岡工区につきましては、国土交通省といたしまして、引き続き必要な調整や協力等を行っていく旨を、これまでにも会見等でお答えさせていただいてきているところでありますが、そういった状況の中で、今月(2019年8月)5日に、静岡県知事から、陳情にお越しになった際に、県とJRとのやりとりの場に然るべき方が来ていただけるとありがたい旨のお話を受けました。
こうした知事からのお話なども踏まえまして、本事業を円滑に進めていくため、国土交通省は静岡県及びJR東海と、今後の当面の進め方について確認を行いまして、(2019年8月)9日に3者で合意いたしました。
これを受けまして、早速、静岡県から、来週(2019年8月)20日、21日に開催されます専門部会委員とJR東海の意見交換会への立ち会いとして、国土交通省の担当者の出席の要請がありまして、鉄道局からは担当者を出席させる予定との報告を受けています。
本件につきましては、まずは、科学的知見等に基づきながら、専門部会におきまして検討が進められることが重要でありまして、国土交通省といたしましては、先ほどの意見交換会への出席などを含めまして、こういった検討が円滑かつ迅速に進められるよう、環境整備等に努めてまいりたいと考えています。

記者(問)今の静岡のリニアの件なのですけれども、大臣として、これ以上静岡県と東海の話し合いが進まないことで工事が遅れてしまうことによって、どれぐらい工事が遅れると目標としている2027年の開業への遅れの影響が出る可能性があるのか、そういった見通しなどのお考えはありますでしょうか。

大臣(答)
 先ほど申し上げましたように、リニア中央新幹線の静岡工区については、静岡県側から南アルプスを通過するトンネルによって大井川に水資源の確保について問題提起がされておりますので、この件について科学的知見に基づいて専門部会において検討が進められることが重要であると考えておりまして、工期の遅れ等については、まだそういったことを検討する状況にはないと承知しております。
(年月日は編者が表記修正しました。)

◇ 2019年08月09日 静岡工区の当面の進め方、国土交通省・静岡県・JR東海打合せの結果
国土交通省 ⇒ 政策・仕事 ⇒ 鉄道

国土交通省鉄道局から派遣される方は鉄道事業の歴史にも詳しいでしょう。
南アルプストンネル工事と大井川水利問題について審議する会合ですから、国土交通省の説明として期待したいのはまず次の事です。

過去の鉄道建設、新幹線建設で、今回と同様な水利問題が生じた時に、地域の人々が望むような、結果として十分な対策だと人々が納得されたような、各種事例の説明です。

地盤が変化して住宅などに影響した問題もある、長野県中野市の事例が報道されたが、国土交通省としてその解決にはどのように対処されたかも知りたい。しかし静岡県の要望は水利問題なので、とりあえずは水問題での過去の事例を列挙し、一つ一つの対策結果を示すことから始めねばならないと思う。

例えば山梨リニア実験線建設において地下水や河川の水枯れが発生したが、それに対して採られた対応策を国土交通省はどのように把握され理解しているか。
九州新幹線でも水枯れが生じている事例が報じられている。これに対して国土交通省としての対応はどのようであるか。

「適切に対応する」と言って終りでは無い。科学的知見と共に必要なのは過去の現実です。過去の実例ではこのようであったという歴史の積み重ね、その上で南アルプストンネル工事で、過去の状況以上の事態が生じても、それに応じた対策がとれるだけの土木技術があること、万一大井川が枯れても別な水利対策は国としての計画準備がある事まで説くべきだろう。

◇ 2018年12月06日 九州新幹線長崎ルート・水涸れで田植えが出来なかった長崎県諌早市(報道記録・追記)
鉄道ライター・杉山 淳一氏によるリニア論評記事

◇ 2019年08月15日 JR東海・静岡「リニア問題」第2ラウンドへ…国交省参戦の行方 2027年の開業に間に合うのか(現代ビジネス・講談社)
◇ 2019年08月02日 リニアを巡るJR東海と静岡県の“混迷”、解決のカギは「河川法」か(ITmedia ビジネスオンライン)
◇ 2019年06月21日 着工できないリニア 建設許可を出さない静岡県の「正義」(ITmedia ビジネスオンライン)

私が気付いた記事のみですが、鉄道ライターとして事業開始当初からリニア中央新幹線についてお書きになっておられたのではないように私は感じます。ITmedia の他に 東洋経済文春オンライン にも記事がありました。いずれもテーマはリニア新幹線ではありません。
私が言及した「九州新幹線長崎ルート・水涸れ」について、「第2ラウンドへ」記事の4ページ で場所は違うようですが言及されています。しかし、紹介された 鉄道・運輸機構の論文 も最後は 『事前の影響予測の段階から計画していた飲料用水,農業用水の応急対策を実施中である.現在は,現地状況に即した恒久対策に向けて関係者と協議中であり,適切な対応を早急に行っていく予定である.』 で終っています。「現地状況に即した恒久対策」こそ静岡県が求めている事であり、リニア沿線各地で様々な問題が予想されている地域の方々も同じです。
著者は鉄道事業にお詳しい方のようなので、過去に対策が成功し終了した実例を多数示しながら 『中央新幹線の利用者たる国民の損失』を回避する方法を提起していただきたいと私は思います。
posted by ict工夫 at 23:00| Comment(0) | 静岡県
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