2019年08月20日

大井川の流量減少問題協議に国土交通省も出席(報道記録)

静岡県中央新幹線環境保全連絡会議「地質構造・水資源専門部会」及び「生物多様性専門部会」委員と東海旅客鉄道株式会社との意見交換会の開催(2019年8月13日 記者提供資料/静岡県くらし・環境部 環境局水利用課、自然保護課)
1 「地質構造・水資源専門部会」意見交換会(2019年8月20日開催)に関する報道記録です。
2 「生物多様性専門部会」意見交換会(2019年8月21日開催)の報道記録を追記しました。
【Yahoo!配信の記事にはYahoo!の仕様により読者からコメントが投稿されています。】

リニア意見交換「静岡県とJRの理解促す」 国交省が初同席(2019.08.20 静岡新聞)

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、対策を検討するための静岡県環境保全連絡会議地質構造・水資源専門部会の有識者とJR東海の意見交換会が(2019年8月)20日午前、県庁で始まった。国土交通省から派遣された職員が初めて立ち会い「県とJRの理解促進に努めたい」との姿勢を示した。
 JR、他のリニア沿線自治体などが国の調整を求めていた。立ち会った同省鉄道局施設課の森宣夫環境対策室長は取材に「JRと専門部会委員の話を聞くために来た」と述べ、「委員がどのような問題意識を持っているか、それに対するJRの対策はどうかに注視したい」とした。21日に予定される同会議生物多様性専門部会の意見交換会にも出席する。
 県はこれまでの有識者とJRの協議内容を踏まえ、流域市町や利水団体の意見も加えた中間意見書を6月にJRへ送付した。意見交換会はJRが中間意見書に対する回答を作成するため、有識者の求めている対策を確認する場として開かれた。20日は午前、午後に委員2人ずつがJR側の担当者と対策に関する質疑を実施。1人目の塩坂邦雄委員は工事で突発的に湧水が発生した場合の対応や、流量減に伴う生態系への影響についてただした。

静岡県中央新幹線環境保全連絡会議
このページの末尾 「5 関連情報」の項目で 「中央新幹線建設工事における大井川水系の水資源の確保及び水質の保全等に関する質問書や意見書」 に関して静岡県からの送付とJR東海からの回答が時系列で公表されています。
それらの内容は後日Webサイトで整理するつもりです。

【「地質構造・水資源専門部会」意見交換会(2019年8月20日開催)を傍聴された方の Facebook からの引用です】
 今日は国も交えた静岡県の環境保全連絡会議。各委員ごとに質疑が行われました。8月9日、国、県、JR東海の「リニアの早期の実現」をうたった三者合意の影が議論に投影されていると感じます。
 私からすると、JRの回答は南アルプスの水と環境を守るものとは思えません。たとえば塩坂委員が問題にしたリスク管理の値をえるためのボーリング地点、透水係数の根拠は依然として納得できない。燕沢付近の残土置き場についても従来の回答。
 特に湧水が大量に発生する畑薙断層は山梨県側から掘り進めると初めて表明。この断層に大量の水があることから、一気に水が山梨県側に流れ出てしまうと考えられます。静岡県側の水が流出してこれまでの合意点「湧水を全量戻す」ことになりません。副知事が口を挟んで「全量戻さない」は今までにないこと、保留にしてほしいと述べました。
【編注・令和元年8月9日 「リニア中央新幹線静岡工区の当面の進め方について」 三者合意を記録してあります】
2「生物多様性専門部会」意見交換会(2019年8月21日開催)の報道記録を追記しました
リニア問題 「全量戻し」巡り紛糾 JR東海と静岡県が協議(2019/8/20 19:30 日本経済新聞 南関東・静岡)
JR東海と静岡県は20日、リニア中央新幹線のトンネル工事による大井川の流量減少問題で、JR東海と県の専門部会の委員との個別会議を開いた。地下水の湧出について、JR東海は工事の一部で全量を戻せない期間があることを明言。これを県側が批判して、会議が紛糾する場面があった。
JR東海によると、南アルプストンネル工事は山梨工区と長野工区が先行して県境を越え、静岡県内を掘削する。その際、トンネルの勾配によって静岡工区の掘削と接続するまでの間に、山梨、長野側へそれぞれ湧水が流出するという。
JR東海は、特定の断層の掘削は工学的見地から下方からせざるを得ないとし「なるべく早く接続し、後は恒久的に全量を戻す」とした。県の難波喬司副知事は「これでは利水者は納得できない」と批判した。
会議はJR東海の担当者と専門家4人が個別に意見交換した。国土交通省の森宣夫・鉄道防災対策室長も出席し、会議後に「状況に応じて検討の促進に努めたい」と語った。難波副知事は「全体としては深い議論ができた」と評価した。
リニア工事でJRカメラ設置方針(08月20日 19時22分 NHK静岡)
工事に伴う環境影響の懸念から着工されていないリニア中央新幹線の静岡工区をめぐり、静岡県の河川の専門家らがJRから具体的な対応策の検討状況を聞く会合が開かれ、JR側が南アルプスの一部の沢の近くにモニタリングのカメラを設置し流量を監視する方針などを説明しました。
2027年の東京・名古屋間の開業を目指して工事が進められているリニア中央新幹線は、静岡県が大井川の水量減少など環境への影響が懸念されるとして、県内の本体トンネル工事の着工を認めておらず、県は事業主体のJR東海に対し、工事でわき出た水の戻し方など具体的な対応策を示すよう求めています。
こうした中、対応策について最終的な回答をまとめているJR東海が、県の地質や河川の4人の専門家に検討状況を説明する会合が開かれ、国土交通省の担当者も出席しました。
会合では、県の専門家が工事によって南アルプスの沢の一部が枯れるおそれがあるとして、その監視の方法を尋ねたのに対し、JRの担当者は、沢の近くにモニタリングのためのカメラを設置して流量を監視する方針を示しました。
一方、JRの担当者が、本体トンネルの掘削工事が山梨・長野で始まった場合、わき出た水が両県に流れ出すため、全量を静岡側に戻すのは難しいという見方を示したのに対し、専門家らは何らかの対応策を再検討するよう注文を付けました。
会合は21日も開かれ、JR東海は示された専門家の意見を踏まえ、最終的な対応策をまとめることにしています。
会合のあと、静岡県の専門家会議の地質構造・水資源専門部会で部会長を務める静岡大学の森下祐一教授は「南アルプスは複雑な地形で、突発的なわき水に対応するためにも地質をしっかり把握しておくことが重要だ。山梨・長野の両県に流れた水はポンプでくみ上げるなどして解決する必要がある」と話していました。 また、JR東海中央新幹線建設部の澤田尚夫次長は「当社の考えに理解を深めていただけたと思います。できるだけ早く最終的な回答を提出できるよう努めます」と話していました。
リニア中央新幹線工事 国の担当者が初出席も 県とJR「大井川の水」で対立続く(2019年8月20日 静岡放送・Yahoo!ニュース)
 リニア中央新幹線のトンネル工事を巡る県とJR東海の対立が続く中、その調整役として国の担当者が8月20日、初めて県の会議に参加しました。対立の原因となっている大井川の水が減る問題について県側の専門家とJR東海が意見をぶつけ合いました。
(国交省鉄道局・森宣夫環境対策室長)「(専門家の)先生の発言のどういったところに問題意識があるのか、それに対してのJR東海の対策とか、そういった点に留意したい。」
 8月20日は、国土交通省から初めて担当者が出席する中、県の専門家とJR東海が真正面に向き合う形で意見が交わされました。南アルプスにリニア新幹線のトンネルを掘る工事について、専門家の1人は大井川上流での工事が下流域の「地下水」に影響を与えた場合の対策に疑問を投げかけました。
(県側の専門家)「結局は(因果関係が)わからない、確認できなかった。すなわち関係はない。何も対策しないということになるのではと不安をあおっている。」
(JR担当者)「一概にこれは工事と関係ないので補償はできないというものでもないと思っている。客観的なデータを突き合わせは話があればきちんとやろうと思っている。」
 一方で、「トンネル工事によって湧き出た水はすべて大井川に戻す」と言っていたJR東海ですが、山梨から静岡側にトンネルを掘ることで山梨側に流れ出てしまう水については返せなくなる可能性にも触れました。
(難波喬司副知事)「全量を返せないというのは大きな問題で、そこについては相当深い議論をやっていかないと理解されない」
 8月21日はトンネル工事が南アルプスの生態系などにどう影響するか、意見交換会が開かれます。
リニア問題 静岡県とJR東海の協議に国交省が参加(8/20 19:33 静岡朝日テレビ・Yahoo!配信)
リニア新幹線工事をめぐり、県とJR東海の対立が深まる中、両者の協議に調整役として国土交通省が初めて参加しました。この中でJR側は、大井川の水量を一部戻せない期間があることを明らかにしました。
午前9時前、県庁に姿を現したこの男性。国土交通省鉄道局の森宣夫鉄道防災対策室長です。
JR東海と県が、リニア新幹線工事による大井川の水量減少問題の対策などを協議する会合に、オブザーバーとして初めて出席しました。
きょうの協議では、県の中間意見書に対するJR側の回答案について、県側の専門家と意見交換を行いました。
JR側は、山梨工区との境界付近で、工事期間中湧水を全量戻せない時期が出ると明かしました。
県側からは「看過できない」との声もあり、今後新たな火種になる可能性があります。
一方、国交省の森室長が発言することはありませんでした。
国交省鉄道局・森宣夫室長:「感想は控えるが、本日こういった状況を聞いて、状況に応じた検討の促進に努めたい」
国の参加で議論は前進するのでしょうか。
JR東海・中央新幹線建設部・沢田尚夫次長:「国土交通大臣から(リニアの)建設主体として指示を受けて事業を進めている。(国交省に)話を聞いていただくことは事業の推進にとってありがたい」
  難波副知事:「科学的に知見に基づいて、専門性の高い議論をしていたので、それを見ていただいたのは価値がある」

山梨県知事は予定通りの開業を期待している
リニア、予定通り開業期待 山梨知事「JRは工夫している」(2019.08.20 産経新聞)

 リニア中央新幹線が南アルプストンネル掘削に伴う大井川の流量減少をめぐって静岡県内で本格着工できない問題で、山梨県の長崎幸太郎知事は(2019年8月)20日の記者会見で、技術的にクリアできるとの見通しを示した。
 長崎知事は「JR東海は工夫と研究を重ねているはずなので、静岡県が『これぐらいなら大丈夫』という水準に到達することができると思う。静岡県民の安全・安心の確保が大前提だが、工期と両立できると思う」と述べ、予定通りの令和9_2027年開業に期待を表明した。
 (2019年8月)20日に始まった静岡県専門部会とJR東海の意見交換会に国土交通省の担当者が正式出席したことについては「国が仲介することによってスムーズな意思統一ができて、円滑に議論が進むことが期待される」と歓迎した。

◇ 2019.08.21 国が参加のリニア協議 静岡県副知事「議論深まった」(静岡朝日テレビ)
国土交通省が初めて立ち会った、リニア新幹線工事の影響をめぐる県側の専門家とJR東海の意見交換は2日間の日程を終えました。
リニア新幹線工事による自然環境などへの影響や対策を話し合う会合には、きのうに続き、国土交通省鉄道局の森宣夫室長がオブザーバーとして出席しました。
この中でJR側は、南アルプスの自然保護のために県が新たに基金を設置する場合は、相応の協力の用意がある、との考えを改めて示しました。
難波副知事は、今回の意見交換について、「JR側から新たな資料も提出されるなど、全体として議論が深まった」と評価。
2日間を通じて森室長の発言はありませんでしたが、国が立ち会った効果が一定程度あったとの認識を示しています。
国土交通省鉄道局・森宣夫室長:「科学的知見にもとづき議論が1つ1つ行われていて、きょうもちょっと進んだ。決定していないけれど、引き続き部会が開かれれば、見守るというか立ち会っていきたい」
◇ 2019.08.21 県とJRが対立する中「調整役」国交省の見解は リニア新幹線(静岡放送 SBS)
 県とJR東海の対立が続くリニア中央新幹線ですが、8月20日に続き専門家とJRの意見交換会が開かれました。調整役として初めて出席した国土交通省の担当者はこの2日間の議論をどう見たのでしょうか。
 2日目となった意見交換会は20日に続き、国交省の担当者が立ち合いました。南アルプスの希少生物や植物などをどう保全するかがテーマで、JR東海が、沢などの水位のモニタリングや、工事で濁った水の管理基準などについて説明しました。専門家からは工事作業員などが生活排水を流す場合は、生態系への影響を監視する必要があるなどといった意見が出ました。国交省の担当者からは質問や意見などはありませんでしたが、この2日間の議論については一定の評価をしているようでした。
国交省鉄道局 森宣夫環境対策室長「この議論が科学的知見に基づきながら行われているのが重要だと考えているから、その意味では二日間とも非常に科学的知見に基づきながら議論されていたと思います」
 JR東海は今回の意見交換会などを踏まえ、中間意見書に対する回答を作成する考えです。

◇ 2019.08.22 リニア意見交換会、課題の多さ浮き彫り JR、9月に回答提出へ(静岡新聞)・・・記事からポイントを引用記録

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題で、JR東海と静岡県環境保全連絡会議専門部会の委員による意見交換会が21日まで2日間にわたって行われ、工事による水資源や生態系への影響や対策について議論した。委員から生態系の保全やリスク管理についてさまざまな指摘が出され課題の多さを改めて印象付けた。JRは9月上旬にも県の中間意見書に対する回答を提出する方針で、委員の意見がどれだけ反映されるかが焦点になる。
 21日は同会議生物多様性専門部会の委員4人が出席。JRが河川の生態系保全のために整理した食物連鎖図について、板井隆彦部会長(静岡淡水魚研究会長)は連鎖の関係性が表現できていないとし「このような資料をいくら整理しても、正確な生態系の把握はできない」と述べた。
 工事の影響を受けると考えられる魚類を工事前に別の場所に移す代償措置の考え方について、生態系に詳しい山田久美子委員(県立看護専門学校非常勤講師)は「魚はある程度移せても底生昆虫は移せないので全滅する」と対策の難しさを指摘した。
 このほか委員から、工事のため建設した宿舎からの生活排水を浄化槽で処理して川に流す影響について、流量が少ない時期などさまざまな条件のデータを示すよう求める意見が出た。残土置き場から出る濁水の影響を懸念する声も上がった。
 2日間の日程を終え、同社の沢田尚夫中央新幹線建設部次長は「有意義な意見交換ができた」と総括。29日に大井川利水関係協議会を構成する市町などとの意見交換も行われるため「利水者の意見も聞いた上で、9月上旬以降に回答をまとめたい」とした。
 県くらし環境部の市川敏之部長代理は取材に「以前よりかみ合った議論ができた。JR東海は地域住民が理解できるような回答を提出してほしい」と求めた。
国土交通省鉄道局から初めて派遣され、議論に立ち会った森宣夫環境対策室長は「科学的知見に基づいた議論が行われ良かった」と改めて評価した。
参加された専門家のリストはトップにリンクした静岡県広報に記載されています。

◇ 2019.08.24 リニア工事、湧水全回復は「責任」 JR対策、重ねて求める(静岡新聞)
静岡県知事記者会見のトップページ

 川勝平太知事は23日の定例記者会見で、リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題に関し「(トンネル内の湧水の)全量を戻す責任が掘る側にある。山梨、長野両県に出た水を全部戻す対応を取る必要がある」と述べた。JR東海が湧水全量を大井川に戻す対策を講じる必要があるとの認識を、重ねて表明した。
 JR東海は20日の意見交換会で、山梨、長野両県側からトンネルの県内区間を掘り進めた場合、トンネルがつながるまでの一定期間、湧水が両県に流れ、全ての水を大井川に戻すのは困難との認識を示した。
 川勝知事は「湧水を全部戻すということだった。今回、いきなり技術的な大きな課題に直面した」と指摘。県の中間意見書に対するJR東海の回答を注視する考えを示し「水を全量戻すということを技術的にどのように果たすのか、回答にどう記述されるか、関心を持っている」とした。
 また、意見交換会に国土交通省鉄道局の担当者が初めて立ち会ったことを評価した上で「(JR東海は)具体的な技術の問題についてきちっと答えざるを得ない」と強調した。
posted by ictkofu at 22:00| Comment(0) | 静岡県
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