2019年11月27日

日吉トンネル南垣外工区を報道陣に公開した(報道記録)

2019.11.26 リニアのトンネル工事現場を公開(NHK岐阜 19時24分)
2027年の開業を目指して工事が進められているリニア中央新幹線の工事のうち、岐阜県瑞浪市の地下を通るトンネルの工事現場の様子が報道関係者に公開されました。
公開されたのは瑞浪市の山あいの地下を通る全長約14.5キロの日吉トンネルです。
工事は地下約80メートルの場所で行われていて、ドリルで開けた穴に装てんした火薬を爆破させて1日約4〜6メートルのゆっくりとしたスピードで掘り進めています。
日吉トンネルの工事は平成28_2016年に始まり、これまでに890メートル掘り進んだということで、リニア中央新幹線のトンネル本体の工事の様子が公開されるのは日吉トンネルが初めてになります。
リニア中央新幹線はほとんどの区間が山あいの地下を通るため、工事による自然環境への影響や掘削で発生した大量の残土の処分が課題になっています。
JR東海中央新幹線岐阜工事事務所多治見分室の加藤覚室長は「いよいよ、トンネル本体の工事が本格化します。工事の安全や環境の保全を重視しながら、着実に工事を進めたい」と話しています。
2019.11.26 リニアのトンネル工事 初公開(NHK東海 19時37分)
【13分違いでNHK岐阜と同文です。】
2019.11.26 リニア工事、本線トンネルを初公開 岐阜県でJR東海(日本経済新聞 中部・地域ニュース)
JR東海は(2019年11月)26日、岐阜県瑞浪市でリニア中央新幹線の日吉トンネルの工事状況を報道陣に公開した。本線トンネルの公開は初めて。リニア路線の86%を占めるトンネル工事のうち、本線に着手したのは山梨県と岐阜県のみ。長野県では本体工事の一部で本線と地上をつなぐ非常口の工事などが進むが、静岡県では南アルプストンネルの本体工事に着手できていない。
【中略】
日吉トンネルは全長14.5キロメートル。そのうち、今回公開した南垣外工区は7キロにわたり、2018年10月から本線工事に着手した。現時点で890メートルの掘削が完了した。1日平均4〜6メートル掘り進めているという。土砂を掘り出した後、表面をコンクリートとボルトで固定する「ナトム」と呼ばれる工法を採用している。
同工区では、掘削で発生した土砂をベルトコンベヤーで2キロメートル先の発生土置き場まで運ぶ。ダンプトラックを使う場合よりも周辺の道路や騒音などへの影響が小さく「地域の環境に配慮した」(現場の担当者)。トンネル入り口のヤード部分でヒ素などの重金属が基準値を超える土砂と健全な土砂とを選別している。

日本経済新聞記事は発生土処理と汚染土処理の件も報じました。NHKが「課題になっています」で済ませたポイントです。
もう一つのポイント、ウラン鉱床について記事に書いたのは朝日新聞でした。しかし一般記事では無くて 鉄道(テツの広場) という特集・連載カテゴリーに収めたのは何故でしょうか。

2019.11.26 リニア中央新幹線のトンネル、岐阜で初公開 JR東海(朝日新聞 テツの広場)
 現場はウラン鉱床に比較的近い地域。JR東海岐阜工事事務所の加藤覚・多治見分室長は「ウランを含む発生土が出ない場所を選んで掘削している。今のところ基準値を超えたものは出ていない」と説明している。
日吉トンネル南垣外工区の報道陣公開に参加された記事です。現場の写真も多数掲載されています。恵 知仁さんもこの工区のポイントを捉えておられました。
2019.11.26 ここを500km/hで超電導リニアが走るのか!工事中の中央新幹線トンネル こうなっていた(恵 知仁・鉄道ライター/乗りものニュース)
 なお、この工区周辺にはウラン鉱床が存在すると見られていますが、JR東海によると、中央新幹線のルート選定にあたってそれを避けているほか、万が一、土砂にそれが含まれていた場合でも、このような遮水、放射線量を抑える措置を行い、対応できるようにしているとのこと。現時点で、管理基準値をこえる濃度のウランは検出されていないそうです。また、重金属はトンネル掘削において出てくるものであるため、ここでも発生しているそうですが、こうした設備で適切に処理しているといいます。
2019.11.26 リニア本体トンネルを初公開 岐阜、掘削は1日6メートル(共同通信)
 JR東海は(2019年11月)26日、2027年の先行開業を目指し建設を進めているリニア中央新幹線の日吉トンネル(岐阜県瑞浪市)の掘削工事現場を報道陣に公開した。これまでリニア品川駅や名古屋駅などの建設現場は公開してきたが、車両が通行するための本体工事を見せたのは初めて。
 日吉トンネルは延長約14.5キロで、2018年10月中旬から本体工事を開始。ダイナマイトで地盤を爆破させて1日平均約6メートル掘り進め、11月26日時点で約890メートルの掘削を終えた。
 この日は深さ約80メートル地点で、工事を止めた状態で内部を公開した。
2019.11.26 JR東海、リニア本線トンネルを初公開 岐阜の山岳部7キロ(時事通信)
 JR東海は(2019年11月)26日、リニア中央新幹線の2027年開業に向け、掘削工事を本格的に始めた岐阜県瑞浪市にある日吉トンネルを報道陣に公開した。本線のトンネル内部の公開は初めて。
 公開したのは、2016年12月に着工した山岳部にある南垣外工区(距離7.4キロ、幅14メートル)。開通後は上り下り2線が走行することになる。
 準備工事などを経て昨年(2018年)10月に掘削作業が始まった。1日6メートルほど掘り進み、今月(2019年11月)26日時点で890メートルが完了している。天井までの高さは約8メートルあり、コンクリートが吹き付けられた内壁が照明に照らされていた。
2019.11.27 JR東海/リニア新幹線日吉トンネル本線掘削現場(岐阜県瑞浪市)を初公開(日刊建設工業新聞)
 中央新幹線岐阜工事事務所の加藤覚多治見分室室長は「工期内に掘り上げる。心配はしていない。工事の安全や環境の保全、地域との連携を重視して着実に作業を進めたい」と話した。
 現場は土被りが30〜140メートルとなり、河川の下も掘削する。
 加藤室長は「今は水が多く出ておらずありがたい。地山が悪くなることも想定し、適切な補助工法を採用するなど、状況を確認しながら掘り進めたい」と意欲を見せた。
2019.11.27 リニアトンネル、瑞浪市で初公開 深さ80m地点(岐阜新聞)
 JR東海は(2019年11月)26日、2027年の開業を目指して建設を進めるリニア中央新幹線の日吉トンネル南垣外(みなみがいと)工区(岐阜県瑞浪市日吉町)の工事現場を報道陣に公開した。本線トンネル内部の公開は初めて。
 日吉トンネルは延長約14・5キロで、南垣外工区はトンネル中央部の約7・4キロ区間。本線トンネル工事は2018年10月中旬に開始。岩盤を火薬で砕き、内壁にコンクリートを吹き付けながら掘削する「ナトム工法」を採用。1日当たり4〜6メートルを掘り進め、(2019年)11月26日時点で890メートルの掘削を終えた。2026年9月末までに同工区の工事を終える予定。1日の工事で約千立方メートルの残土が発生し、ベルトコンベヤーで搬出している。
 この日は、深さ約80メートル地点のトンネル内部(高さ約8メートル、幅約14メートル)のほか、湧き水の処理設備、重金属を含む残土を仮置きする土砂ピットなどがある工事ヤード、約400メートルの斜坑(作業用トンネル)入り口も公開された。
 岐阜工事事務所多治見分室の加藤覚室長は、工事は順調に進んでいるとし「地表から深さ30メートル地点や(地盤がもろい)川の下を掘削する工事が控えている。安全、着実に掘り進めたい」と話した。
◇ 岐阜県政は県内のリニア事業(工区)について自治体毎に整理した情報を掲載しています。・・・ リニア中央新幹線工事情報
◇ リニア中央新幹線工事の岐阜県内スタートが日吉トンネル(南垣外工区)でした・・・ 平成28_2016年12月13日 中央新幹線日吉トンネル(南垣外工区)の安全祈願・起工式が行われました(岐阜県広報)
このブログでは以下のような記事を書いています・・・・私はトンネル工事の技術的なことなど全く知りませんが、環境影響に関わる情報は注意してきたつもりです。
2019.05.25 岐阜県瑞浪市日吉トンネル工事で発生した汚染土は海の埋立に使用する
2018.04.01 瑞浪市・南垣外工区で発生土搬送は空中のベルトコンベアー(報道記録)
2017.02.08 南垣外工区でJVが無許可工事、岐阜県行政の眼は鋭かった
2017.02.03 岐阜県瑞浪市日吉トンネル工区で土壌汚染検出、井戸水は利用制限か
2016.06.26 JR東海のリニア事業に関する記者発表と全幹法、地域行政との関係
2016.02.02 岐阜県瑞浪市日吉トンネル南垣外工区、入札手続き開始 2016年2月1日
posted by ict工夫 at 11:03| 工事