2018年04月03日

北陸新幹線・柿原トンネル陥没事故の最終報告

鉄道・運輸機構の新着情報に「平成30年2月26日 北陸新幹線、金沢・敦賀間トンネル施工技術委員会<柿原トンネル陥没事故について>の資料を掲載しました」 と記され下記ページにリンクされているのに気付きました。
北陸新幹線、金沢・敦賀間トンネル施工技術委員会 柿原トンネル陥没事故について

第1回委員会 平成29年09月23日
第2回委員会 平成29年10月11日
第3回委員会 平成29年12月04日
この3回の委員会が開催されたことは過去記事に記録してありますが、上記ページにアップロードされている毎回3本、計9本のPDFファイルは全て2018年2月23日に作成されたものでした。それぞれは委員会毎に作成され配付されていたと思いますが、今回の一括公開に合わせて改めて作成されたものと思えます。
(この公開資料は後日整理する予定です)

トンネル崩落、緩い地盤調査不足 北陸新幹線工事、鉄道機構が公表(福井新聞 2017年12月5日)、この記事は第3回委員会後の発表による記事です。

鉄道建設・運輸施設整備支援機構の技術委員会は4日、陥没現場付近の旧地形の把握が不十分だったことや、地下水や雨水などによる地盤の緩みに対する認識が十分でなかったなど、複合的要因により起こったと公表した。

 この日、福井県国際交流会館(福井市)で開かれた最終会合後、朝倉俊弘・京都大名誉教授(トンネル工学)と同機構の萩原秀樹工事第3部長らが会見した。
 事故のメカニズムとして、陥没現場の旧地形は砂層の沢地形で地下水がたまりやすく、さらにグラウンドの排水路付近は雨水により地盤が緩みやすい状況だったと説明した。陥没の約2週間前、現場を掘削した際に、前方表面がやや大きくはがれ、さらに掘削を進める段階で継続して表面がはがれて周辺の地盤の緩みが拡大。地下水や事故前日まで降った雨水などでさらに地盤が不安定になり、トンネル上部の荷重が増えて陥没したとした。
 事故原因は、陥没現場の改変された地形の詳細を調査していなかったこと、地盤の緩みに対する懸念が十分でなく、施工結果を踏まえた排水処理計画の検討なども不十分だったことなどを挙げた。
 朝倉委員長は、事故はこうした複合的要因により起こったとし、技術委員会や機構、施工側にそれぞれ責任があるとした。また「今後の陥没場所の掘削により、これらの検証を行うとともに新たな知見が得られる可能性がある」と話した。
 機構は「調査結果を真剣に受け止め、再発防止に努めていく」とした。
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2018年02月09日

衆院予算委員会で日本共産党議員の質問(報道記録)

2018年2月8日開催された衆議院予算委員会での質疑応答について、しんぶん赤旗が掲載した2018年2月9日の記事2本は「関連記事」として相互リンクされています。【文中の下線は引用者によります】
公金3兆円食い物に リニア談合疑惑 本村議員 国の責任追及 衆院予算委

 日本共産党の本村伸子議員は8日の衆院予算委員会で、リニア中央新幹線工事の談合疑惑を取り上げ、事業主体のJR東海に3兆円の公的資金を投入した国の責任を追及しました。
 リニア工事をめぐっては、大手ゼネコン4社による談合の疑いで東京地検特捜部と公正取引委員会が捜査をしています。
 本村氏は、国が資金を調達してJR東海に超低利で貸し付けた3兆円(財政投融資)は全額リニア工事に充てられると指摘。「談合により、3兆円が大手ゼネコンの食い物にされた疑いがある。公的資金がどのように使われたか、個別の工事ごとに解明する必要がある」と述べました。
 本村氏は、貸付主の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」(鉄運機構)には工事費が適正かどうかをチェックする責務があるとして、「一件ずつの工事の予定価格、契約の内容、発注価格、工法や入札調書を精査しているか」と追及。
鉄運機構の北村隆志理事長は、談合疑惑のある工事を含め「必要に応じて確認している」と述べるだけでした。
 本村氏は「一件一件、精査しているとはいえない。これでは3兆円を“不正に使ってください”と差し出しているようなものだ」と批判。“民間事業”を口実に、JR東海発注工事の契約額や入札過程が非公表とされていることが談合の温床になっているとして、リニア工事は公共工事と同等のものとして情報公開を徹底すべきだと主張しました。
続きがあります・・・
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2018年02月01日

東京地検特捜部の意図は談合摘発だけなのだろうか(報道記録)

リニア談合、割れる認否 地検・公取委「情報交換行き過ぎは競争阻害」(東京新聞 2018年1月31日 朝刊)

 リニア中央新幹線工事を巡る入札談合事件で、大手ゼネコン4社の対応が割れている。関係者によると、4社は発注前に工事の情報を交換していたが、大林組と清水建設が情報交換の過程で独占禁止法に違反したと認め、課徴金減免制度に基づいて申告したのに対し、鹿島と大成建設は争うとみられる。東京地検特捜部と公正取引委員会は「行き過ぎた情報交換は競争を阻害する」として、2社が容疑を認めたことを足がかりに全容解明を進めている。 (山田祐一郎、蜘手美鶴)

 ゼネコン関係者によると、リニア中央新幹線の工事を巡っては、南アルプスを貫く現在のルートが決まり、工事が発注される前から、JR東海と大手ゼネコンが工法などの技術的な意見交換を繰り返してきた。
 「トンネルなどの難工事は、事前に調査をしておかないと見積もりができない」。大手ゼネコン幹部は、発注前からJR東海と意見交換することの重要性を説明する。「何カ月も何年も勉強が必要で、研究していない社がいきなり手を挙げてもできない」と断言。調査や技術提案など「汗をかく」ことで受注につなげることは、業界ではよくあることという。
 発注段階になると、ゼネコン側はJR東海から個別の工事に関する情報を入手し、ゼネコン4社で情報を共有してきたという。鹿島と大成建設の関係者は「技術面での意見交換はしたが、受注企業を決めるなどの受注調整はしていない」として「必要な情報交換」だったと主張。「大手4社で工事を分け合ったのではなく、蓄積のある社が受注した結果だ」と強調する。

 一方、特捜部などは、工区ごとに4社を記号で記した数種類の一覧表を押収。落札予定社を示したものとみられ、受注調整していたことを示す証拠とみる。
 実際の受注結果は、押収された一覧表と一致せず、本命視されていた社が落札できなかったり、複数社が入札して競争になったりしたケースもあった。
 しかし、捜査関係者は「予定通りの受注結果とならなくても、入札参加業者の間で談合の合意形成がなされれば、適正な競争入札が阻害され、違法の疑いがある」と指摘。大林組、清水建設が自主申告した背景には、このことを重くみた可能性がある。
 JR東海によると、リニア工事は26件で契約済み。特捜部などは大林組、清水建設関係者の話を基に、一連の工事のうち、どの程度の範囲で受注調整が行われたかについて解明を進める。

<課徴金減免制度>

 企業が自ら関与した入札談合について、違反内容を公正取引委員会に自主申告すると、課徴金が減免される制度。入札談合の解明を容易にする目的で、2006年1月施行の改正独占禁止法で導入。早期に申告すれば課徴金の減額率が大きくなる。課徴金は原則、大企業の場合、違法行為による売上高の10%。公取委の調査開始前に最初に申告した会社は、課徴金を全額免除されるほか、刑事告発を免れる。調査開始後の申告でも最大3社まで30%減額される。
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2018年01月07日

リニア入札談合摘発、東京地検特捜部の意図は何か

2018.01.06 リニア談合、工事中止も…JR東海に疑念広まる、ゼネコン結束崩壊で裏切り合い(ビジネスジャーナル 編集部)
この記事の最初に書かれています・・・『「談合の噂は昨年3月頃からあったが、ようやく事件化された。東京地検特捜部の狙う“本丸”は、リニア工事での談合ではない」(法曹関係者)』・・・これを本筋にした記事かと思いましたが、4社の受注経過をなぞっただけの記事で特捜部の意図は私には未だ不明でした。

ところが、リニア問題を扱ったFacebookを見ていて次の記事にリンクされているのを知りました。
◇ 2017.12.21 ゼネコン・スパコンで本気を出した特捜部は「政界の闇」に切り込むか 「復活宣言」その先は(現代ビジネス 伊藤博敏 ジャーナリスト)
伊藤博敏氏の記事末尾から引用しておきます。これまでリニア中央新幹線事業の経過を確認して来た私としても、伊藤氏が指摘した転換点にリニア事業の謎があると感じているのです。【年月はフル表示に引用者が修正】

JR東海が、東京―名古屋間の2025年度開業目標を表明したのが2007年4月で、駅・ルートを公表したのが2013年4月。申請を受けた国土交通相が工事実施計画を認可したのは2014年10月である。
当然のことながら、受注を巡る競争は、その前から始まっており、国が直線ルートの整備計画を決めた2011年5月頃から話し合いは始まり、やがてJR東海の4社担当は、月に一度の業界団体の会合を調整の場とするようになった。
全国レベルで4社の調整が日常化、副社長クラスが「あうんの呼吸」で調整を容認していれば、国家プロジェクトのリニア中央新幹線で談合が行われるのは当然。大林組が自首した以上、立件は間違いなく、特捜部の今後は、JR東海の役割の解明に移る。
スーパー4社の談合による被害者はJR東海である。だが、東北のガレキと除染、東京外郭環状線、豊洲の事例が示すように、談合は円滑に事業を進めたい発注者との“合作”であり、いずれも官製談合の側面を持つ。大林組の偽計業務妨害では、JR東海担当者が価格を漏らしていた。
また、当初、JR東海の単独プロジェクトだったのに、2016年に入ると、関西選出の国会議員を中心に、国の財政投融資を使って、2045年開業予定の名古屋―大阪間を早めようという動きが活発化する。それは成長戦略に適うということで、安倍政権は気前よく受け入れ、2016年8月2日、3兆円の財政投融資を閣議決定した。
従って、リニア中央新幹線は既に国家プロジェクトである。スーパー4社の受注調整にJR東海はどう絡んでいたのか。3兆円の財政投融資は、どのような目論見のもと、誰がどう働きかけて決定したのか。裾野の広い捜査が必要となる。
「ワルはスーパー4社」という単純な図式ではない。発注者側は4社の調整力に任せ、公正公平に入札を行うという役割を放棄してきたし、政治家は相変わらず「我田引鉄」の発想から抜けきれない。検察は事件の痛手から立ち直れず、特捜部は死んだふり。それに合わせてメディアは見て見ぬふりを続けた。
そのあげく9兆円プロジェクトで国民と利用者の利益が損なわれていた。そうである以上、罪を問うたうえで、犯罪を生んだ構造を徹底解明すべきだろう。

【編注】
2007年4月・・・リニア中央新幹線は本当に2025年に開業できるのでしょうか(教えて!goo 質問日時:2007/04/26 回答数:4件)
2013年4月・・・
2014年10月・・・
2016年8月2日・・・

タグ:入札不正
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2017年12月29日

リニア談合〜全論点徹底解説〜(郷原信郎さんの記事)

リニア談合、独禁法での起訴には重大な問題 〜全論点徹底解説〜(郷原信郎が斬る 投稿日: 2017年12月26日)

2017年12月26日に、「不正入札問題、郷原信郎さんの意見(日経コンストラクションの記事)」 をご紹介しましたが、同じ日付けで郷原さんご自身のサイトで記事が公開されています。郷原さんの記事はいつも長文ですので、中見出しだけをリストしておきます。
余りにも早い「独禁法違反」による強制捜査着手
筆者の独禁法刑事罰・談合問題への関わり
「独禁法違反の犯罪成立は問題ない」との認識の誤り
入札談合は、なぜ「独禁法違反の犯罪」となるのか
入札談合の独禁法違反の「犯罪の実行行為」
高度な建設工事における「価格」と「技術」の関係
リニア工事で必要とされる高度な技術
発注前の技術面での協力と「受注調整」
4社の受注額が均等であること
準大手ゼネコンを「排除」したと言えるのか
独禁法違反の刑事罰適用は相当に困難
今後、検察・公取委、JR側はどう対応すべきか
企業コンプライアンスの観点から
「組織が社会の要請に応えること」という意味のコンプライアンスに関する活動をしています。法令・規則・ルールを守ることが自己目的化するという「遵守」の弊害を指摘しています。23年間所属した検察の問題も組織論の重要なテーマです。美濃加茂市長事件の弁護等を通して、権力との戦いも続けています。

郷原信郎さんのTwitter もありますが、その固定メッセージ欄から上記引用させていただきました。「遵守」という言葉が行政サイトなどでも頻繁に使われるようになって久しいですが、法に則っているからナンデモアリのような状況を郷原さんが『 「遵守」の弊害 』と表現されていることに私は同感しています。

私は「シン・リニア」と名付ける

続きがあります・・・
タグ:入札不正
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2017年12月26日

不正入札問題、郷原信郎さんの意見(日経コンストラクションの記事)

リニア談合は問題を単純化しすぎ、元東京地検・郷原氏(2017/12/26 日経コンストラクション)
『リニア中央新幹線の建設工事で、大手建設会社4社が談合をしていた疑いが強まっている。公共事業の入札制度や独占禁止法に詳しい郷原信郎弁護士に、話を聞いた。』
――東京地検特捜部と公正取引委員会が、独占禁止法違反の疑いで12月18日に鹿島と清水建設、19日に大林組と大成建設に家宅捜索に入った。今回の事件について、どのように見ているか。

 恐らく、リニア建設工事の規模や難しさを分かっている人であれば、事件に戸惑っているのではないだろうか。特捜部や公取委は、問題を単純化しすぎている。発注方式も工事の難易度も従来と異なるのに、“旧来型の談合”と同列に捉えているようだ。

――旧来型の談合と今回の事件は、どこが異なるのか。

 旧来型とは、価格だけで受注者を決める指名競争入札で行われていた談合だ。企業同士が結託して、持ち回りで決まった会社が一番安い価格で落札する。事前の協議で価格をつり上げたり、公平な競争を制限したりしていた。これは、どこの建設会社が受注しても同じものが造れる、ということが前提だった。 【中略】

 一方、リニア建設工事の発注には競争見積もり方式(編集部注:入札参加者が示した技術提案と見積もり価格を総合的に評価して協議先を選定し、協議が成立した場合に契約する方式)を採用している。施工に高度な技術が必要で、旧来のように価格だけでは受注者を選べないからだ。
 技術的な評価が必要なので、建設会社間の相談だけで受注者を決められるような仕組みではない。発注者と協議・交渉の上で決まるのだ。技術の面で大手建設会社が優位でなので、工事を多く受注するのは自然な流れだろう。
 特捜部や公取委には、この視点が抜け落ちているのではないか。確かにリニア工事の契約については不透明なところが多く、そこに切り込んだ点は評価できるが、建設会社間の談合が主題になる問題とは、ちょっと考えられない。

――とはいえ、建設会社間で各工区の受注者を事前に決めていたメモが見つかったという報道もある。事実であれば、受注調整、つまり談合していたと問題になるのは当然だ。

【中略】
 受注調整というのは、施工に必要な技術開発や人の確保なども含めて、事前に準備をするために4社で調整しないといけなかった、という意味ではないか。例えば都市部のトンネルと山間部のトンネルでは必要な技術が異なるので、前もって準備をしようと。それで残したメモを公取委に見つけられて「受注調整をしたのか」と聞かれれば、「はい」としか言えない。
 本来なら技術や品質を考慮しなければならない発注方式だが、公取委はそこを突き詰めて考えていない。あえて問題を単純化して「受注を調整していたかどうか」だけに絞っている。建設会社やJR東海からしっかりと話を聞いているのか疑問だ。
 もしかすると建設会社の中には、工事に先立って必要な段取りをしていただけなのに、これで独禁法違反になるのか、という意識があるのかもしれない。

続く2ページはそれぞれ次のようなサブタイトルです・・・
 ◇ 発注が民間会社かどうかは関係ない
 ◇ 今後のビッグプロジェクトにも影響

続きがあります・・・
タグ:入札不正
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2017年12月23日

静岡県知事記者会見 2017年12月18日:リニア中央新幹線について

静岡県知事記者会見 (2017年12月18日)
(記者)
 今日ですね、リニア中央新幹線の工事をめぐって東京地検特捜部が独占禁止法違反の疑いでですね、建設会社大手の鹿島と清水建設を家宅捜索しました。午後にも大成建設、大林組の家宅捜索するとされています。リニア事業で静岡県内が関係する南アルプストンネルの静岡工区ですとか、導水路トンネルの工事は大成建設さんが受注されました。大きなリニア事業がですね、捜査対象になっている、また静岡県も少なからず関わっています。改めてリニア事業に関してですね、捜査対象になっていることを踏まえて、知事の見解があればお願いします。
(知事)
 リニア事業が捜査対象になったというニュースは驚きました。しかし、今年起こったさまざまな大企業の不祥事といいますか、品質の不正であるとか、自殺に追い込むような人事環境であるとか、そうしたものが日本を代表する企業で起こっておりますね。ですから、氷山の一角かなという感じもしております。
 電通、NHK、神戸製鋼、それから日産ですね。そして今回の、それから東レもそうですね。経済団体連合会の会長さんの会社でしょ。こういうことは、どこかに倫理規範の緩みみたいなものがあるんじゃないかというふうに思います。
 リニアに関しましては、今捜査中ですからこういうコメントは差し控えたいと思いますけれども、とにかくリニア工事は、もし断行されると、毎秒2トンの流量が失われる、そういう推定値が出ているわけですね。これは前提のままでやるということであればですね、水が失われるということですから、これは全量を戻すということで協定に入ってくださいということで、今年の3月に申し入れたわけですね。4月末日までということだったのが、今日に至るまでそんな約束もできないということで、今日に至っていると。そして、場合によってはこういう協定結ばなくても、工事はやる可能性があるっていうような、そういうニュアンスの発言も漏れ聞いているわけでありますけれども。これはモラルの問題というのが、今問われているんではないかというふうに思います。
(記者)
 知事が最後に触れたように、水の問題に今絡めておっしゃっています。その辺のモラルの問題と、ダイレクトにつながらないでしょうけども、いわゆるJR東海さんの姿勢を批判されたという意味合いですか。
(知事)
 そうですね。分からないと乱暴なことになりますね。例えばここに花がなければ、知らなければですね、ばーんと手を振ったら花瓶が壊れるじゃありませんか。分かればそういうことしないでしょ。ですから、認識不足だと、罪に、悪事に結びつくことだってあるわけです。ですから水の問題については、私自身もリニアには当初から大賛成で、長野県の代表ということも一時期ありましたから。リニアの持っているポテンシャルをですね、日本の技術のシンボルだとしてエッセーにも書くぐらい応援していたわけですね。そういう立場でリニアの問題に関心を持ったのが最初です。静岡県を通るというようなことは、これは青天のへきれきでした。もともとは通る県については、JR東海さんは極めて丁寧にご説明をされ、了解を得てルートを決められたんですね。ルートというのは、大きくエス字型に最初から描かれていたわけです。東京からぐーと、名古屋に入ってそこからエス字型で三重の方に下りて、そして大阪に出るという。じゃあ名古屋からですね、三重、奈良そして大阪に至るルートってのは、決まってるでしょうか。決まってません。
 そこを、例えば京都市長さん「俺のとこ通せ」なんておっしゃってるでしょ。ですから決まってないんですよ。同じように、ルートについては静岡を通るということは誰も想定してなかったですね。私も想定していませんでした。だから、長野のどこを通るかということについて、長野県の知事さんをはじめ、当時の、相当なご意見があったわけですが、それが南の静岡をかすめるなどということはですね、長野県とJR東海さんというのは徹底的な議論というか、反発も含めてですけれども、なさっておられました。静岡県は全くありません。ようやく水の問題ということについて、これがいかに重要な問題であるかと、大井川の水の問題は、文字通り100年を超す問題なんですね。農業用水であり、また命の水であり、つい最近完成した大井川用水農業水利事業、これはもうこの19年間だけでも、600億円以上使い、7450ヘクタールの地域をかんがいしたわけですね。この人たちにとっては、これでようやく先祖に申し訳が立つというぐらいの大きなものなんですよ。
 こうしたものについてですね、どれぐらい多くのJR関係者の方が認識をされているかというと、それは他の仕事もされているわけですから、お持ちになっていないと思いますね。しかし、ここは70万の人たちが生活し、それで生きているわけです。こうしたことについての認識をお持ちになると、おのずとそこから出てくる行動があるというふうに思ってます。ですから現状分析について、水の問題を核とした現状分析について、JR東海は十分な認識を持たないまま、今規定路線で進めようとしてされているというふうに思いますが、今回、入札問題で不正があったという疑いが出てきてですね、ちょうど反省するという機会を持たれたと思い、よかったとは思っていますね。
 強引に進めないということになるでしょ。それはよかったと思っています。
(幹事社)他ありませんでしょうか。
続きがあります・・・
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