鉄道・運輸機構の新着情報に「平成30年2月26日 北陸新幹線、金沢・敦賀間トンネル施工技術委員会<柿原トンネル陥没事故について>の資料を掲載しました」 と記され下記ページにリンクされているのに気付きました。
北陸新幹線、金沢・敦賀間トンネル施工技術委員会 柿原トンネル陥没事故について
第1回委員会 平成29年09月23日
第2回委員会 平成29年10月11日
第3回委員会 平成29年12月04日
この3回の委員会が開催されたことは過去記事に記録してありますが、上記ページにアップロードされている毎回3本、計9本のPDFファイルは全て2018年2月23日に作成されたものでした。それぞれは委員会毎に作成され配付されていたと思いますが、今回の一括公開に合わせて改めて作成されたものと思えます。
(この公開資料は後日整理する予定です)
トンネル崩落、緩い地盤調査不足 北陸新幹線工事、鉄道機構が公表(福井新聞 2017年12月5日)、この記事は第3回委員会後の発表による記事です。
鉄道建設・運輸施設整備支援機構の技術委員会は4日、陥没現場付近の旧地形の把握が不十分だったことや、地下水や雨水などによる地盤の緩みに対する認識が十分でなかったなど、複合的要因により起こったと公表した。
この日、福井県国際交流会館(福井市)で開かれた最終会合後、朝倉俊弘・京都大名誉教授(トンネル工学)と同機構の萩原秀樹工事第3部長らが会見した。
事故のメカニズムとして、陥没現場の旧地形は砂層の沢地形で地下水がたまりやすく、さらにグラウンドの排水路付近は雨水により地盤が緩みやすい状況だったと説明した。陥没の約2週間前、現場を掘削した際に、前方表面がやや大きくはがれ、さらに掘削を進める段階で継続して表面がはがれて周辺の地盤の緩みが拡大。地下水や事故前日まで降った雨水などでさらに地盤が不安定になり、トンネル上部の荷重が増えて陥没したとした。
事故原因は、陥没現場の改変された地形の詳細を調査していなかったこと、地盤の緩みに対する懸念が十分でなく、施工結果を踏まえた排水処理計画の検討なども不十分だったことなどを挙げた。
朝倉委員長は、事故はこうした複合的要因により起こったとし、技術委員会や機構、施工側にそれぞれ責任があるとした。また「今後の陥没場所の掘削により、これらの検証を行うとともに新たな知見が得られる可能性がある」と話した。
機構は「調査結果を真剣に受け止め、再発防止に努めていく」とした。
【追録 2021.10.30】
北陸新幹線・柿原トンネルの切羽崩壊 (地質と土木をつなぐ 2017年9月12日作成・同13日追記)
参考図書にリンクしながら、「北陸新幹線・敦賀−金沢間の柿原トンネルで,施工中に切羽崩壊が発生し地表が陥没した。2017年9月8日(金)午前5時45分頃であった。」 と始まり 「掘削工法は標準工法(NATM工法)とされているが,どのような補助工法を行っていたのかは現段階では不明である。」 と終っています。
2021年10月27日、リニア中央新幹線建設工事中の岐阜県中津川市の瀬戸トンネル工事現場で崩落事故が発生し、リニア中央新幹線建設工事で初めての死者発生でした。この件について情報確認、整理している時に、「地質と土木をつなぐ」で上記の記事に気付いたので追録しました。
posted by ict工夫 at 21:31|
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