◇ 2019.12.12 考えるリニア着工 大月からの報告(上)
◇ 2019.12.13 考えるリニア着工 大月からの報告(中)
◇ 2019.12.14 考えるリニア着工 大月からの報告(下)
【別件を調べている時に気付き、内容に驚きましたので記録しておきます】
『リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事に、静岡県は同意していない。根底には「大井川の河川流量は減少せず、仮に水枯れが生じた場合は適切に対応する」とするJR東海に対し、強い不信感がある。その背景の一端を、山梨リニア実験線のトンネル工事で辛酸をなめた大月から報告する。』
・・・と始まる記事です。
『1995年2月7日、山梨リニア実験線のトンネル工事で水枯れが発生した山梨県大月市猿橋町の朝日小沢地区。水不足を訴える住民の主張を疑いつつ、現場へ確認に訪れたJR東海・山梨リニア実験線工事事務所(同県都留市)の関係者は、枯れた沢を前にポカンと口を開けたまま驚きを口にした。』
『水枯れ現場を視察したことでJRも態度を急変。実験線工事事務所の松浦政良係長はその場で「工事との因果関係を調査しつつ住民の意に沿う措置を取りたい」と表明した。給水車の派遣に加えて代替水源として新たな井戸を掘ることを約束。三日後には工事に着手し、その翌日には応急対応を完了した。』
『しかし、数年もたたずに異変が生じた。JRが設置した井戸の揚水ポンプが不調を来し、再び断水が発生。・・・再びJRに対応を求めることも検討したが「周囲からお金が欲しくて騒いでいると思われたくないし、もうJRには関わりたくない」と、自分たちで対応することを決意。残りの補償金で上流部に新たな井戸を掘り、今日に続く水源を確保した。』
『度重なる生活用水不足にさいなまれた朝日小沢地区ではその後、追乗川の水量が徐々に回復。地下水の流れは解明されていないが、独自に設置した井戸も順調に稼働し、今では平穏を取り戻している。』
『大月以外にもJRが水枯れを認めなかった事例はないのか。JRによると、記録が残る2008年以降、実験線の延伸区間で補償した水枯れは34件。うち33件は新たな井戸の設置やポンプアップで対応し、残る山梨県上野原市の事例も協議中という。』
大月市の事案について私は行政サイトで見たことはありません。実験線での水枯れ被害とその対処については、秋山村(合併後は上野原市)での水枯れ状況は ジャーナリストの記事 (2013.05.18、2014.09.08 など)からも知り、記録はしています。しかしこの件でも行政の情報記録は知りません。中日新聞記事でも山梨県庁や大月市庁がどのように動いたかまでは言及されていません。
秋山村で生じた問題は、2014年11月21日 静岡県島田市広報で市長が大井川について語っている、参考・王見の滝 を書きました。JR東海の環境影響評価書には大月市での状況も記載されていましたが、この評価書に関して地域意見を見たことはありません。
リニア中央新幹線事業について、水利、騒音、振動、日照など生活に直結する問題について、国土交通省が環境省の意見も参考にして意見を述べています、地域行政も意見書は出しています、しかし地域行政による具体的な施策について私は未確認です。
◇ 2020.09.11 リニア 知事ら防音防災フード要望(NHK甲府放送局)が伝えました。『長崎知事は11日、リニア中央新幹線の計画ルート沿線の市長などとともにJR東海の東京の本社を訪れ、原則、県内の地上を走るすべての区間で、線路をコンクリートで覆う、「防音・防災フード」を設置するよう要望しました。』
・・・この件はこれまでの山梨県政による 「リニアの見える化」 施策を変更するものであり、委細確認出来てから情報整理する予定です。参照・2019.07.26 リニア中央新幹線の騒音対策について(山梨県知事記者会見)
2020年早々から日本国内でも始まった新型コロナウイルス感染症問題は、政府からの緊急事態宣言とその解除が繰り返され、地域行政はそれに応じて情報発信を続け、それぞれの地域施策を行っています。(参照・新型コロナウイルス感染症の情報 COVID-19)
新型コロナウイルス感染症問題で出来てリニア中央新幹線国策事業では出来ないはずは無いのですから、その事を忘れない為に記事に残します。
posted by ict工夫 at 18:07|
環境影響