2017年06月19日

新幹線乗客が避難訓練で歩いた距離からリニア新幹線非常口を想う、テロ等準備罪対応も

静岡新聞が2017年6月2日に報じた新幹線の訓練を現地取材された方の記事が公開されました。著者は 恵 知仁さん(鉄道ライター)です。
東海道新幹線、深夜の「過酷訓練」を実施 その内容とは?(のりものニュース 2017.06.18)
記事の3頁目に書かれている 『「過酷」その2、歩く距離が最大級になる場所』 で気になった箇所がありますので引用します・・・(編者が改行を追加しています)

 もうひとつ今回の訓練が“過酷”だった理由は、列車から最寄り駅まで歩いて避難する距離が、過去最高の約1kmだったことです。
 JR東海によると、異常時に列車から避難する際、歩いて移動する距離は約1kmまでが目安とのこと。つまり歩いて移動する場合に最も“過酷”な状況を想定し行われた、というわけです。

先に静岡新聞を読んでいたので山梨県向け一般ブログでは記事にしていました。その記事を以下に転載しておきますが、ポイントはリニア新幹線非常口の問題です。
恵 知仁さんのレポートで上記部分には驚きました。「東海道新幹線では歩いて移動する距離は約1kmまでが目安」、リニア新幹線では5キロ間隔の非常口ですから、その中間で停車したら軌道部の歩行距離は 2.5 km、都市部大深度地下トンネルではエレベータか階段で40メートルほどの地上まで登るし、山岳トンネルでは非常口の出口まで相当な距離があります。

リニア事業を推進するにせよ批判するにせよ、既に行なわれている山梨リニア実験線での避難訓練の詳細を知っておくことは大切なはずです。
私の資料調査は不十分ですが、これまで実験線での避難訓練に関する情報は確認できていません。
地元の山梨県行政には訓練の連絡があり救急車などの配備も協力体制にあるはずだと思いますが、一般人にはそれらの状況は全く不明だと思います。

しかし非常口が設置された地域の自治体は万一の時の救援体制を計画しておく必要があるはずです。その時に実験線非常口での避難訓練が参考になるでしょう。
テロ等準備罪を考慮すれば非常口周辺には防犯カメラの設置が必要と思えます。その経費負担は事業者か地域行政かも沿線全域で統一的に検討する必要があるでしょう。

とにかく実験線非常口などについては他県他都市の行政、議員から山梨県に直接問合せるべきです。安全・安心なリニア新幹線事業の為に地域行政が考慮すべき必須要件の一つです。

新幹線客の避難誘導、迅速に JR東海、三島で震災想定訓練(静岡新聞 2017/6/2)
ちなみにJR東海の予告記事はPDFファイルですがニュース・リリース 平成29年4月21日 東海道新幹線でのお客様避難誘導訓練の実施 が出ていました。

2016年5月には東海道新幹線の静岡〜掛川間で避難誘導訓練が行なわれました。これは訓練予告と実施結果について 「東海道新幹線で避難誘導訓練実施、5月10日深夜」 に記録してあります。
リニア中央新幹線の非常口は品川〜名古屋間で5キロ間隔で設置されることはよく知られています。既に工事が始まっているところもありますが、完成しているのは山梨リニア実験線だけです。実験線ではJR東海職員による避難演習が行なわれているとの記事をどこかで読んだ記憶がありますが、非常口の使われ方など具体的な情報は確認していません。
従って2013年に 「リニア大深度地下の非常口実験設備が山梨笹子峠にある?」 と書いた記事もフォローはしていません。

東海道新幹線三島駅から1キロほどの場所、三島市加茂川町を地図で確認してみたら市街地を高架で通過している場所のようです。乗客はその線路上を駅まで歩いたのでしょう。高架線上で停車したなら乗客を地上まで降ろさねばならないケースも想定されます。歩行困難な乗客を保守用車で送る実際は知りたい。ネットのどこかに避難訓練記録動画など公開されているかも知れません。
山梨リニア実験線では保守用車は自前動力のタイヤ走行で活動していると思いますが、その動画など公開されているなら知りたい。素晴らしいシステムを支えているのはセキュリティ、メンテナンス、トラブル対策などの裏方さんなのです、ネットでも同じですから。

続きがあります・・・
posted by ictkofu at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 大深度地下

2017年06月17日

長野県がリニア新幹線運賃を試算し東京への移動手段を比較した(報道記録)

県がリニア運賃を試算(南信州新聞 2016年6月16日)
記事に書かれていませんが、試算された費用にはリニア中央新幹線長野県駅(飯田市)まで自分が運転する自家用車で行く時の駐車料金は加算されていないので、リニア飯田駅に併設される公営駐車場は、リニア中央新幹線利用を確認できれば、駐車時間や日数に関係無く無料と設定される計画だと思えます。
リニア中央新幹線搭乗はネット予約制ですから、JR東海とデータを共有できれば有料、無料の区別は容易でしょう。
駐車料金支払いで利用できる無料化カードを乗客に渡すことも可能ですが、駅員あるいはそれに代る担当者が必要でしょうし、その人がマイカー以外の方法で駅に来たなら無料カードはどのように使われるか不明ですが。
駅前駐車場を全て無料に設定すると、付属した商業施設などを訪問する人の利用でリニア新幹線乗客が駐車できない事態は発生します。これに対応する乗客用駐車スペースの別枠確保が難しいのは当然です。その日の乗車予約数により変動させる必要も生じますし、全ての予約者がマイカーで来るとは限らない。

以上の事は私の推測ですが、地域の人々が判断するためには伊那谷自治体会議から検討内容など明確な情報発信は必要です。・・・ということで、とりあえず報道記事を記録しておきます。
リニア中央新幹線整備を地域振興に活かす伊那谷自治体会議(長野県公式ページ)

 東京―名古屋を結ぶJR東海のリニア中央新幹線計画で、県は(2017年6月)15日、飯田市上郷飯沼に設置する県内駅から東京・品川駅までの料金について、片道7500円とする試算を示した。主要の高速バスに比べて1・8倍となるが、速度に圧倒的な優位性があるため、担当者は「多くがリニアに移行する」との見通しも示した。

 飯田市で開いた伊那谷自治体会議で県が示した。

リニア新幹線運賃試算

 国交省の交通政策審議会でJR東海が示した東京―名古屋間の料金想定を参考に、東海道新幹線の運賃や東京―飯田間の距離などから試算。「仮の前提に基づく試算で、あくまで検討資料」と前置いて示した。

 東京―飯田間(所要時間45分)の想定運賃7500円は高速バス(同4時間5分)の4200円を大きく上回るが、単独で自動車を運転して高速道路を使った場合(3時間5分)の8490円を下回る。

 担当者は北陸新幹線の開業で鉄道への移行が見られた長野市のケースを取り上げ、「飯伊ではそれ以上にリニアが優位になる可能性がある」とした。

 一方、上伊那(伊那市役所付近から)は、リニアを使った東京までの運賃で、中央道でリニア駅までアクセスした場合が9050円(1時間半)、飯田線利用(2時間25分)が8470円など。「飯伊よりは選択肢に幅がある」とした。

 県は東京、名古屋間の交通手段別の旅客数も提示。居住者と来訪者とも自動車利用が多いが、「上伊那はバス利用の傾向も認められる」とした。

 乗り換え新駅の設置も見込み、近接している元善光寺駅から飯田線主要駅までの所要時間も提示。1982(昭和57)に走っていた急行列車の所要時間を踏まえ、「速達列車があれば元善光寺―伊那市駅間の所要時間を17―22分程度短縮できる」とした。

リニア長野県駅−品川7500円 県が独自試算、伊那谷自治体会議で示す(中日新聞長野版 2017年6月16日)【引用者が漢数字をアラビア数字に変換しています】

 リニア中央新幹線の長野県駅(飯田市)−東京・品川駅の概算運賃が7500円になるとの独自試算を県がまとめた。15日に県飯田合同庁舎で開かれた、リニアを広域の地域振興に生かす策を考える「伊那谷自治体会議」で示した。

 県の担当者は、数値は国交通政策審議会の資料を用いて、仮の前提に基づく試算と前置きした上で、「リニア開通を見据えた伊那谷の交通体系についての検討の材料として示した」と、試算を出した理由を説いた。

 長野県によると、同審議会の資料でリニアの料金は、東京−名古屋間の東海道新幹線「のぞみ」の運賃に700円を加えた程度と示している。県はこの計算式を活用し、同区間のリニア料金は11790円と算出。同区間のリニア延長は286キロで、県駅−品川駅は180キロだから、7420円になるとした。

 リニア運賃が試算通りになるとすれば、リニア県駅から高速バスを使うより3300円高いが、JR飯田駅から岡谷駅経由で在来線特急を利用する場合の7460円とはほぼ変わらない。一方、所要時間はバスに比べ3時間20分、在来線に比べ4時間15分の短縮となるという。 (伊勢村優樹)

【追記】信濃毎日新聞が報じた内容では、高速道路利用の場合にガソリン代は135円/リットル、燃費は15キロ/リットルとしてETC料金に加算したとのことです。

続きがあります・・・
posted by ictkofu at 12:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 長野県

2017年06月14日

山梨県早川町で土砂仮置き場を新設(報道記録)

リニア工事 土砂仮置き場を新設(NHK山梨県のニュース 2017年6月14日)

リニア中央新幹線の南アルプスを貫くトンネル工事などで発生する土砂について、JR東海は、早川町内の現在の搬入場所が来月(2017年7月)にも予定量に達することから、新たに町内の別の場所に仮置き場を設けることになりました。 リニア中央新幹線の建設工事を巡っては南アルプスや巨摩山地を貫くトンネル工事などで発生する大量の土砂の処理が課題となっています。 JR東海は、こうした工事で発生する土砂、325万立方メートルのうち、
 ▽120万立方メートルを南アルプス市と早川町を結ぶ県の連絡道路に、
 ▽10万立方メートルを早川町に建設予定の農産物直売所に利用するなど、
合わせておよそ4割の活用先を決めています。
これらの工事は、ことし(2017年)11月以降に始まり、土砂の搬入が可能になりますが、現在の搬入場所は、来月には予定量に達するということです。
このためJR東海は、当面の搬入場所として早川町西之宮地区の民有地に新たに確保し、来月以降、工事で発生した土砂、9万立方メートルの仮置き場とすることにしました。
JR東海によりますと仮置き場の周辺の道路では、ダンプカーが多い時で1日に270台、往来する見込みだということです。
JR東海は「今後も工事で発生した土砂の置き場を計画的に確保し安全に作業を進めていきたい」としています。

JR東海のプレスリリース に掲載されています。関連資料も2017年6月13日付けで公開されていますので、Webページで整理する予定です。

posted by ictkofu at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 発生土(残土)

2017年06月13日

静岡県知事選挙、リニア新幹線問題公開質問状に対する2候補の回答(報道記録)

「リニア工事是非 2候補の回答公表 市民団体」(2017年6月13日 静岡新聞)

市民団体「南アルプスとリニア新幹線を考える市民ネットワーク静岡」は12日、知事選立候補者にリニア中央新幹線工事の是非を尋ねた公開質問状を公表した。
中央新幹線への考えとして、新人の溝口紀子氏は「自然環境の保全、地域振興への取り組みが確実に実施されることが重要」、現職の川勝平太氏は「県民の利便性の向上や地域の活性化が期待される」と答えた。
南アルプスルートについて、溝口氏は「国が判断したものであり、特にコメントはない」、川勝氏は「自然環境に深刻な影響が出ることがないように万全の対策を講じるべき」との見解を示した。大井川の流量減少については、溝口氏は「導水路トンネルより減量分2トンを完全に戻せなければさらなる対策を求める」、川勝氏は「工事によって発生する南アルプストンネル内の湧水の全量を将来にわたり大井川に戻すことが必要」と応じた。
県庁で記者会見した松谷清共同代表は「運動の理念に即する回答はなかった」とした。一方で「2人とも水の全量回復を言っていたのは評価できる」と述べた。

南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡(Facebook) 2017年6月13日 21:55 掲載記事から紙面画像を使わせていただきました。

公開質問状への回答
東海道新幹線、東名高速、新東名高速、中部横断道、静岡空港、そして浜岡原発・・・静岡県政は自然環境、社会環境に影響するはずの大型事業経験が豊富なはずです。しかしリニア中央新幹線事業は全く異なるので県行政として対応策が行き詰まっているのでしょうか、私にはわかりません。
リニア中央新幹線沿線で静岡県には中間駅が設置されず、直接のメリットは何も無いのですが、大井川の減水問題と発生土処理を含めた南アルプス自然環境への影響が懸念されています。

知事選候補の回答を見る限り、JR東海に万全の対応を求める事と、関係自治体との協定締結を求める事しか考えられていないようです。

協定が締結されたとして、それにはどの程度の法的な権限があるのか、私にはわかりませんが、土地収用補償のような一時的単発補償ではなく、リニア中央新幹線運用後も続く問題についての永続補償のような制度構築が可能かどうかも検討すべきでしょう。「大井川の減水は30年間補償します」で済ませてはいけない。
そして何らかの問題でリニア新幹線建設事業期間が大幅に延長されるような事態が生じることも想定した上で、これらの補償について検討しておくべきです。
南アルプストンネル静岡工区の着工よりも先に導水路工事に着手させ、それも導水路出口の側から工事を始めさせるのも一つの方法でしょう。

走り出したら止められないシステムで動いている人々全ての責任として、これらの検討はまさに川勝平太氏が説かれる「リダンダンシー」を確保した事業遂行のかたちです。

「南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡」の Facebook に 静岡県知事選挙立候補者に聞く「南アルプスとリニア新幹線問題」として 2017年6月8日付け公開質問の内容と、それに対する知事選候補者からの回答が掲載されていますので、以下に転載しておきます。

続きがあります・・・
posted by ictkofu at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡県

2017年05月31日

JR東海に第4回目無担保貸付7千5百億円を実行、鉄道・運輸機構、2017年5月17日

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの長期借入(第四回)について(JR東海 2017.05.15 PDFファイル 110 KB)
昨年2016年度は1.5兆円を3回に分けて5千億円ずつでしたが、今年度は初回(通算第4回)に7500億円でした。おそらく下半期早々に第5回7500億円の契約になると思えます。

平成29年5月15日
東海旅客鉄道株式会社
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの長期借入(第四回)について

本日、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの長期借入(第四回)の条件が決定いたしましたので、お知らせいたします。

第四回貸付契約書

鉄道・運輸機構からの今回の貸付けに関するニュース・リリースは 2017年5月15日 東海旅客鉄道株式会社に対する「中央新幹線の建設に係る貸付金」の第4回貸付契約について(PDF:162KB)

平成29_2017年5月15日

東海旅客鉄道株式会社に対する
「中央新幹線の建設に係る貸付金」の第4回貸付契約について

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下「鉄道・運輸機構」という。)は、中央新幹線の建設主体である東海旅客鉄道株式会社(以下「JR東海」という。)と中央新幹線の建設に係る第4回貸付契約を締結いたしました。
 これによりJR東海に対し、長期、固定かつ低利の貸付けを行うこととしております。

<中央新幹線の建設に係る貸付金の概要>
1.貸付契約額  7500 億円
2.貸付予定日  平成29_2017年5月17日
3.利率     0.9%(財政融資資金貸付金利、全期間固定)
4.弁済期限   平成67_2055年11月17日
5.返済方法   平成58_2046年5月まで据置、以降、元金均等返済
6.契約締結日  平成29_2017年5月1日
問い合わせ先
鉄道・運輸機構 鉄道助成部
電話 045-222-9148

2017.03.10 第3回・JR東海に第3回目無担保貸付5千億円を実行、鉄道・運輸機構
2017.01.16 第2回・鉄道・運輸機構はJR東海に第2回目無担保貸付5千億円を実行
2016.11.29 第1回・鉄道・運輸機構からの借入広報をJR東海が発信

タグ:財政投融資
posted by ictkofu at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 国会・国政